品川――。
欲望と資本が渦巻くその街の一角で、私は今日、教鞭(きょうべん)を執る側の席にいた。
セミナースピーカー。それが今回の私の任務であり、演じるべき役割だ。

高壇の上から、張り詰めた空気の中に座る聴衆を見下ろす。
彼らの視線を一手に集め、己の言葉、己の知識という名の弾丸を容赦なく撃ち込んでいく。
私の発する一言一言に、大衆の思考が、そして未来が揺れ動くのを感じる。

五感が研ぎ澄まされ、脳髄が歓喜に震える。
この支配的な熱量、この圧倒的な高揚感――。
ふっ、身体の芯から痺れるほどに、愉しい時間だった。