日本に10年先行し、1980年代に不況に見舞われたアメリカでも、大規模なリストラが実施されました。業績は急速に回復したものの、経営効率化による従業員への負担増加、雇用不安などからのストレスが社会的に問題になったのは、今の日本と同じような感じがします。
そんなアメリカでは、効率重視の経営を見直すという機運が高まっているようです。
米国の経済雑誌フォーチュンでは、毎年「全米で最も働きやすい会社100社ランキング」を発表しています。フォーチュン・ベスト100社の株価とアメリカでの代表的な株価指標を比較した表を以下に記載します。
◇「フォーチュン・ベスト100社」の株価上昇率(1998年~2004年)
FB100毎年入れ替え 15.61%
FB100バイ&ホールド 10.68%
S&P500 4.79%
ラッセル3000 5.09%
※毎年入れ替えは、1998年以降、毎年発表されるFB100社の銘柄を入れ替えた場合、バイ&ホール
ドは、1998年のFB100社を2004年まで所有した場合
上の表からは、フォーチュン・ベスト100社を毎年入れ替えた場合でも、所有し続けた場合でも、アメリカでの代表的な指標である、S&P500やラッセル3000を大きく上回っていることがわかります。
企業で働く従業員が、仕事に満足し、イキイキ働けることが、その従業員個人のパーフォーマンスを最大にし、個人の集合体である企業のパフォーマンスを最大化し、結果、企業業績を向上させ、企業価値を高める結果になるということなのでしょう。
経営者の方は、「わが社の財産は、人である。」といったことをよく口にします。従業員向けの口先だけのリップサービスに終わらず、本当に実践してもらいたいものですね。
それでは、日本の企業ではどうでしょうか?大学生向けの就職情報サイト「日経ナビ2007
」に「働きやすい会社調査
」が掲載されていますので参考にどうぞ。
◇働きやすい会社ランキング
順位 社 名
1位 松下電器産業
2位 日本IBM
3位 東 芝
4位 大日本印刷
5位 アジレント・テクノロジー
6位 NEC
7位 トヨタ自動車
8位 ソニー
9位 三井住友海上火災保険
10位 富士ソフトABC
さて、上のランキングを見て、どのように感じたでしょうか。
長期投資を前提に株式投資をする場合、「従業員に優しい企業」という視点で銘柄選定を行うのも、有効な方法の一つ、といえるかもしれませんね。
(YASU)