日経ビジネス (2005.10.24号)の特集記事「社員が壊れる」の中で、「労働環境と日本企業の業績推移の」について分析した記事が掲載されていたので紹介します。


その記事の中では、上場企業の業績は、過去最高益を更新しているが、その一方で、経営効率化、サービス向上、株主価値の拡大といった目標を突きつけられ、その目標達成のために犠牲になっているのがその会社で働く従業員であるというもの。


下の図表では、企業の純利益は、過去10年間で2倍に増加したものの、平均年収は若干の減少、残業時間は増加した、つまり、「企業は儲けは増えたけれども、そこで働く社員の給料は減り、残業時間も増えた」いうことが読み取れるわけです。


|            |1995年 |2000年 | 2004年 |
| 企業の純利益  | 7.7兆円| 8.4兆円|16.8兆円|
|  平均年収    |458万円|461万円|440万円 |   
|平均残業時間指数|  95 | 100 | 107  |
※企業の純利益は、財務省の法人企業統計調査で年度ベースの数値
※平均年収は、国税庁の民間給与実態統計調査
※平均残業時間指数は、厚生労働省の毎月勤労統計調査で、社員5名以上の企業のパートを除く一般労働者で、2000年の残業時間を100で表したもの


たしかに、新聞記事などでは、企業業績合回復のニュースが飛び交い、日経平均株価の株式指標などからも、日本経済回復の兆しを伺うことができます。

一部の上場企業などでは、ボーナスアップという話も聞きますが、それは一部の企業で、全体で見ると企業業績の回復の恩恵を一般サラリーマン・OLは恩恵を受けていないということが言えます。

サラリーマン・OLが身を削って出した利益は、会社の利益、そして、株主(投資家)の利益に還元されるという仕組みになりつつあるのではないでしょうか?


ここで思い出されるのは、もう話題としては古いかもしれませんが、「金持ち父さん、貧乏父さん」の話です。人に雇われる側は、一生ラットレースから抜け出すことができない。自分ではなく、お金に働いてもらう仕組みづくりをすることの重要性を説いていた本だったように記憶しています。


初めて読んだ当時は、「これはアメリカの話であって、日本には当てはまらない」といった印象を持ちました。今の日本現実を見ると、この本に書かれていることが前以上に現実味を帯びてきたような気がします。
(YASU)