もう何ヶ月か前になりますが、近所にある銀行の相談窓口で
順番待ちをしていたときのことです。

私の前に来店していた老夫婦が、
窓口の銀行員からこんな感じのことを言われていました。

「今回ご解約された投資信託は、
そのうちの○○円はいつものお通帳に入れておきますが
残りの大きな金額は、もしも泥棒が入って
カードで引き出されてしまうといけないので

カードを作っていないもうひとつのお通帳に入れてはいかがでしょうか?」

老夫婦は、了承された様子で、手続きがされたみたいです。
(老夫婦はやや耳が遠かったみたいで、
行員が大きな声で何度も話していたので説明内容は、
私にも聞こえてしまいました)

手続きが済んで、再度説明する時も
「カードのあるこっちの通帳には、○○円入れましたね。
それから残りの金額は、たくさんあるので、
カードで下ろせない通帳に入っていますから
お引き出しの際は、お手数ですが、印鑑とお通帳を
持っていらして
くださいね。」

老夫婦も何度もうなずいていました。

スキミング被害がこんなに報道される前だったのですが
「なるほど~」と目からウロコでした。

便利さを追求した結果今に至るわけですが、
あえて不便な状態を選ぶ、ということも出来るわけですよね。

昨今、「スローライフ」という言葉を良く聞きますが
こんなところにも当てはまりそうだと思いました。

そして、今日、外出ついでに同じ支店へ行ってみました。

すると、入ってすぐのところに手押し車
(?高齢者の歩行補助になるベビーカーのようなもの)がおいてあって、
しかも中にはかわいいヨークシャーテリアが!!

ロビーに常駐している男性行員が、隣に立っています。

しばらくすると、おばあさんが戻ってきて
「今度は2階の窓口へ行ってきたいんだけど、
この子は置いていった方がいいかしら?」と。

男性行員は「どちらでも大丈夫ですが、飼い主さんが離れてしまうと、
さびしがりませんか?」
おばあさんは「大丈夫、大丈夫~。この子は、全然泣かないのよ~」と
朗らかに言って結局わんちゃんを男性行員へ託し、
2階へあがっていきました。

私はATMに並んでいたわずかな間しか、見ていられなかったのですが
その後のわんちゃんと男性行員の様子を見ていたかったです。

銀行というと、あまりよくないニュースが多いイメージですが
ふとこういった場面に出会うと、心が和みます。

制度面での犯罪防止も、各金融機関、いろいろ工夫をされているようですが
心が通い合ったコミュニケーションは、ぜひ忘れないで欲しいと思いました。(NAO)

【各金融機関の犯罪対策関連ニュース】
偽造カード被害に遭った場合の補償(東京三菱銀行)

月間引き出し限度額を設定できるサービス(多摩中央信金)

キャッシュカードを発行せずに、口座のある支店の窓口でしか引き出しが出来ない
という商品(巣鴨信用金庫「盗人御用」