久しぶりの更新です。今回はACATを扱います

 

コレステロール合成やエネルギー産生に関与する酵素ですから超重要ですね

変異があるとアセチルCoAが出来にくく減ります

 

自分が習った当時は+が変異だったんですが、今はー(マイナス)に変わってるかもしれません。

どっちにしろ変異があればよろしくない方向に向かうという理解でいいと思います

 

これの代謝反応は内容が難くて、勉強中ですが概要図だけ載せておきます

正確でないところあるかもしれず指摘いただければ幸いです

 

 

小腸と肝臓の細胞を表しています

・小腸ではコレステロールが吸収され、ACATによってコレステロールエステルに変換され、カイロミクロンに組み込まれ、肝臓に輸送

・肝臓では、ACATによって合成されたコレステロールエステルがVLDLの構成物質として組み込まれる

 

この図ではACATがコレステロールに関係するよ、ってだけ把握しておけば充分な感じがします

コレステロール低下により胆汁酸減少、腸ph低下、ホルモン減少など様々な影響があります

 

また自閉症の子供達は低コレステロール傾向にあるそうです

 

次回に続く

今年1回目の記事です。本年もよろしくお願いします

前回女性ホルモンの問題を取り上げました。今回は遺伝子栄養療法的なアプローチの紹介です

 

・インドール-3-カルビノール(I3C)

ブロッコリーやキャベツなどアブラナ科の野菜に含まれる植物化学物質でエストロゲン抑制作用とテストステロン増強作用があります。発がん抑制作用が報告されています

 

 

・Vitex(チェストベリー)

紫色の花を持つアジアなどに自生する植物で女性のためのハーブ。プロゲステロン分泌を促す。プロゲステロンの抗エストロゲン作用によりホルモンバランスを取るのでしょう

 

・Juniper Berry(セイヨウネズ)

カクテルやジンの香りづけに使われるハーブ。乳房の懸念がある場合に使用します。エストロゲン感受細胞の成長を阻害する働きがあります。一般的な効能としては消化促進、利尿作用、血糖値降下などが知られているようです

 

・Calcium D-glucarate Capsules(Dグルカル酸カルシウムカプセル)

どういうものがよく分っていませんが一応挙げておきます。過剰なエストロゲンを除去する作用です

・その他

ホットフラッシュの問題に対して2種類のNucleotide Blendサプリがあります

 

簡単な紹介でしたが今回は以上です

COMTの記事はこれで一応完結かな?

前回記事の続き、女性ホルモンの話です

 

エストロゲンの炎症作用を利用したものにプエラリアミリフィカがあります。自分は今回初めて知ったのですがちょっと調べるだけでもサプリが大量にヒットしますね。健康食品大手製品も見つかります。効能を明確には謳っていませんがバストアップという触れ込みでしょうか。

 

この植物性エストロゲンは合成エストロゲンよりも作用が強く、細胞分裂/増殖/炎症が起こります。増殖の「腫れ」により胸を大きくすることを狙っています。大量に摂取したらどうなるかいわずもがなでしょう

 

またエストロゲンそのものではありませんが、環境ホルモンもエストロゲン様物質に該当します

 

エストロゲン過剰を防ぐには

 

1.エストロゲンを増やす食物を控える

→発酵していない大豆は植物性エストロゲンを含みます。ハーブのことはよく知りませんが、ハーブでもレッドクローバー、チェストベリー、ブラックコホシュは長期間摂取しない方がいいようです。

2.エストロゲンを減らす食べ方

→不飽和脂肪酸を控え、抗エストロゲン作用のある柑橘系の果物、玉ねぎ、飽和脂肪酸、緑茶、キノコ類などの摂取

3.環境ホルモンを出来るだけ体に取り込まない

→環境ホルモンはエストロゲンと同じ作用を起こします。プラスチック、医薬品、衣類、食品、石鹸、殺虫剤、化粧品、香水など様々な日用品を見直す

4.内臓の保全

→エストロゲンは肝臓で代謝され、腎臓にも影響を与えます。内臓の健康を保つこと

 

女性ホルモンの問題が何となく掴めてきたところで、次回は遺伝子栄養療法の話に戻ります

前回の続き。

女性ホルモンをテーマに今回も遺伝子栄養療法外の話です。

(21/12/18 図をちょっと修正)

 

女性ホルモンであるエストロゲンの仕事は炎症作用です

・エストロゲンが卵巣(卵胞)を燃やして壊して排卵が起きる

・エストロゲンが子宮内膜を燃やして壊して生理が起きる

 

壊した後は当然修復作用が起きますが、エストロゲンによる炎症作用があって初めて妊娠が可能になります。炎症作用が無ければ排卵も生理も起きません。

 

余談ですが、ピルの摂取はエストロゲンを飲み続けるということです。生理と排卵はエストロゲンの放出/分解というホルモンレベルの高低差を信号として卵胞ホルモンが放出されることにより起きます。ピルによりエストロゲンが常に高レベルに維持されるため、高低差を検知出来ず排卵が起きない、という機序になるそうです

 

更年期に入ると生理が止まるのでエストロゲンが使われなくなり余ってきます。エストロゲンは炎症物質で沢山あったら危ないので、体内がこれを検知して徐々に分泌を減らすようになります

 

エストロゲン過剰による症状は以下のようなものがあります

・生理痛、PMS

・不安やイライラ

・偏頭痛

・脱毛、白髪

・シミ

・子宮筋腫、子宮内膜症

 

次回記事に続く

 

前回記事COMTの続きです。COMTが女性ホルモンの分解に使われることからホルモンを取り上げようと思います。

 

COMTの変異はダウンレギュレーションで、変異があれば分解が低下→女性ホルモン溜まりやすくなる、ということです

 

ホルモンの話は、遺伝子栄養療法ではなく全く別の講座で学んだことを記事にします。

 

図は主なホルモンの代謝図です。重要でないところは空白にしています

(21/12/18ちょっと修正)

ホルモンはコレステロールを材料とし、左の列を鉱質コルチコイド、真ん中が糖質コルチコイドです。

 

鉱質コルチコイドは電解質の代謝調整で電気的な流れが潤滑に進むように大脳司令を隅々まで行き渡らせます。

 

糖質コルチコイドは糖代謝調整、ストレスに対応するエネルギーを確保します。2つ合わせて抗ストレスホルモンです

 

一番右側は生殖ホルモン、代謝の後の方にありますが、これはストレスフリーで安全が確保されて初めて分泌されるホルモンであることを意味します

 

女性ホルモンはエストロゲン、プロゲステロンが該当します

・エストロゲンは排卵を可能にする、生理を起こす

・プロゲステロンは受精卵を着床しやすくし、妊娠の維持する、などです

 

閉経後の更年期症状はエストロゲン減少により発症すると言われているそうですが、体内で生産量を調整するには2,3年かかるためすぐには減少しません。また更年期症状緩和に使われるホルモン補充療法の成分はエストロゲンではなくプロゲステロンが入っているそうです。プロゲステロンには抗エストロゲン作用があり、2つのバランスを取るためのホルモン補充療法です

 

閉経後の症状は排卵と月経に使われなくなったエストロゲンが体内で炎症を起こしている状態です。オメガ6の油はエストロゲン過剰を引き起こすそうです

 

次回に続く