空気中のウイルスやカビを撃退し、
室内を衛生的に保つ強力な
新製品をシャープが開発しました。


それは、
プラズマクラスターイオン
(PCI)です。

 




イオン発生装置を搭載した空気清浄機
「キレイオン」シリーズやエアコン、
冷蔵庫が人気を呼んでいましたが、
発生装置の性能アップを図った高濃度イオン発生機
IG-A100
を昨年10月に発売したところ、
半年間で20万台超のヒットを記録しました。

 
工場では当初、月産2万台を計画していたが、
あっという間に売り切れ、
11月は3万台へ、
12月には5万台へと、
増産ラッシュに沸きました。

 
製品に組み込まれていたイオンを発生させる装置が、
主役のヒット商品に生まれ変わった背景には、
基幹部品の性能向上に地道に取り組んできた
シャープの技術開発力があるようです。





平成19年10月にデバイス開発部の部長に就任した
深田辰雄氏は、 
これまでの倍のイオンを出そう
と部内に大号令を発しました。

発生装置の原理は空気中の水分子などを電極からの放電で分解し、
水素イオンと酸素イオンを発生させるというものです。

発生した水素イオン(プラスイオン)と
酸素イオン(マイナスイオン)
が空気中のウイルスやカビの胞子に付着すると、
酸化力の強いOHラジカルという物質に代わり、
菌などの活動を抑制します。


 
17年に開発された第6世代の発生装置を使った製品のイオン濃度は
1立方センチメートル当たり約3000個。

深田氏は、
濃度が5000個を超えれば、抗菌・防臭効果が、より明確になるはずだ
という確信があったのです。


深田氏が商品企画から基幹部品開発へと異例の異動を命じられたのには訳があった。

シャープは独自技術のPCIを、
液晶や太陽電池と並ぶ事業の中核の一つに位置付ける方針を固めていました。


深田氏には、20年1月に開かれる展示会で、
PCIを主役に据えた商品を披露するというミッションが課せられていて、
残された期間は、わずか3カ月でした。

カギは電極間の距離と電圧。

近すぎると、強力な放電でイオン濃度は高まるりますが、
プラスの水素イオンとマイナスの酸素イオンが引っ付き、
水に戻ってしまいます。

遠すぎると、放電が弱く、水分子をイオンに分解できません。

数百通りの試作品を作製し、
ついに最適な距離と電圧を探り当て、
1立方センチメートル当たり7000個の高濃度を実現しました。


さらにウイルス学の世界的権威である
ロンドン大学の
ジョン・オックスフォード教授との共同研究により、
PCIが鳥インフルエンザウイルスを抑制することを実証しました。

片山幹雄社長は
平成24年度に白物家電の売上高を1兆円にする
とは宣言していて、
PCIは、
現在の4倍増という高いハードルを超える商品のひとつとして、
期待されています。

エアコンや冷蔵庫の付属品とみられていた
「プラズマクラスターイオン」 
がどこまで売上に貢献できるのか気になるところです。
日本のパソコン市場で
アメリカのアップルが、
シェアを徐々に拡大しています。

その原動力になっているのは、
3月に発売したデスクトップパソコン
iMac(アイマック)」です。

同機が好調で、
4月の同タイプ国内販売台数は、
前年の約1.6倍と大幅に増加しているのです。





 
アップルが発売したデスクトップ型(全4機種)は、
20型と24型の大型液晶モニターを採用しつつ、
低価格に設定したのが特徴です。

なかでも24型の下位モデルは
希望小売価格が15万8800円と、
大画面タイプとしては破格の値段丹設定されています。


調査会社のGfKによると、
4月の同社デスクトップ型販売台数は前年同月比58.9%増となり、
シェアも3.3ポイント上昇の
8.8%に拡大しました。


 

デスクトップ型は値下がりが激しいノート型に押され、
市場が年々縮小。

MM総研によると、
08年度は全体で1.8%伸びたのに対し、
デスクトップ型は15%も落ち込みました。

国内メーカーは、地上デジタル放送への移行をにらみ、
大画面液晶やテレビ機能、
ブルーレイディスクレコーダーを搭載した付加価値の高い商品に力を入れています。



アップルは今回の大ヒットをバネに、
現在4.9%(4月)にとどまる日本でのシェア(順位は9位)を高める計画です。


今まで、アップル製パソコンは、
一般的なユーザーからはデザインなど特別な用途に使う
「別もの」とみられていました。


このため06年1月、心臓部品のCPUをIBM製から
ウィンドウズパソコンの多くで採用されているインテル製に変えました。

07年秋にはパソコン上でウィンドウズも使えるようにし、
用途に応じたOSの使い分けを実現。
この戦略転換でウィンドウズパソコンとの利便性の差はなくなりました。


ライバル他社がアップルの国内販売には限界があるとみていますが、
一部の専門家は
日本でもシェアが上がる余地はある」(MM総研)
と分析しています。

アップルが日本に本格的に受け入れられるか、
今後の売れ行きが気になるところです。
スウェーデンのH&M、
スペインのZARA、
イギリスのTOPSHOP、
アメリカのGAP
など低価格の海外カジュアルブランドがファッションのメッカである
東京・原宿に集まり人気を博しています。



その中でも今、最も長い行列を作っているのが、
アメリカLA発のカジュアルファッションチェーン
フォーエバー21(FOREVER 21)」です。

同チェーンの国内1号店のある東京・原宿の明治通り沿いには平日にもかかわらず行列が途切れない。

開店時には、徹夜組を含む1000人以上が原宿駅付近まで列を作り話題となったが、その後1か月近く経つ今も盛況です。



「フォーエバー21」は1984年にロサンゼルスで創業。
「ベストファッションを最少プライスで提供」
というコンセプトで、トレンドを取り入れながらも手頃な価格を実現し、若い女性を中心に支持されています。

100ドル(約9600円)あれば服からバッグ、アクセサリー、靴まで全部そろう
と言われているその低価格を武器に現在世界10ヵ国で460店舗を展開しています。




・人気デザイナーと相次いで提携

低価格で流行の服を販売する
ファストファッション」ブランドで、
高級ブランドのデザイナーと共同で商品を開発するケースが目立ってきています。


ユニクロ

ジル・サンダー氏、
H&Mとマシュー・ウィリアムソン氏、
無印良品とヨウジヤマモト社などです。



昨年9月に日本に初出店したH&Mは、
前回の川久保玲氏の
「コム・デ・ギャルソン」に続き、
イギリス人デザイナー、
マシュー・ウィリアムソン氏と提携。

4月からウィリアムソン氏が手がけた商品を展開中です。

ウィリアムソン氏は今春まで、伊高級ブランド
「エミリオ・プッチ」のデザイナー。
オリジナルブランドのワンピースで1着約20万円。
それがH&Mでは数千円から2万円前後で購入できます。

4月に新聞のインタビューで、
ウィリアムソン氏は、
『コム・デ・ギャルソン』
の川久保玲など大物デザイナーがH&Mと仕事をしてきた。
僕はその一員になれてうれしい。
大規模な広告キャンペーンなどH&Mの経営戦略で学ぶことも多い
」と、世界的衣料チェーンと組むメリットを説明しています。



一方、ファーストリテイリングの
ユニクロは高級ブランド
ジル・サンダー」の創業者でデザイナーの
ジル・サンダー氏とタイアップ。

ジル氏は男女両方の商品のデザイン監修を手掛け、
今年10月上旬から店頭に並ぶ予定です。


同社は06年秋冬から国内外計29のブランドと商品を共同製作してきたが、
今回のコラボレーションはその集大成だといいます。

 
こうしたファッション業界の動きについて、ファッション週刊紙・WWD(ウィメンズ・ウエア・デイリー)ジャパンの三浦彰編集委員は
ファストファッションの服は高級ブランドのコピーだといわれてきた中で、
著名デザイナーと組むことで自社商品の正当性をアピールできる

と指摘。
その上で、
シャネルとカール・ラガーフェルドなど、
かつて高級ブランドがデザイナーの力を得てビジネスを成功させたのと同じ流れにある

と分析しています。

国内の消費が冷え込む中でも、
低価格のカジュアルブランドが、
有名デザイナーと協力することで、
さらに勢いを増してきそうです。
タイヤ各社が、転がり抵抗を低減して燃費向上を図ったり、
天然素材の使用量を増やした
「エコタイヤ」
事業を相次いで強化しています。


自動車市場縮小のあおりを受けタイヤ販売も低迷が続いていますが、
経済性、環境性を両立するエコタイヤは、
販売増が見込める数少ない分野のようです。







エコタイヤ事業は1998年に横浜ゴムが国内メーカーで初めて参入、
その後各メーカーがさまざまな製品を投入しています。


従来品より価格が1~2割高いことから普及が遅れていましたが、
昨夏のガソリン価格急騰以降、急速に注目され、
販売増加が見込まれています。

09年の国内新車タイヤ需要は前年比9%減に落ち込む見通しですが、
エコタイヤは伸びが予測されます。




横浜ゴムでは、
天然素材を原料にして環境面をアピールしています。

同社は昨年、
オレンジオイルと天然ゴムを混ぜて作ったエコタイヤ
DNAアースワン」を発売。
国内ほぼ全車種に装着可能な70サイズを展開しています。

オレンジの皮から抽出したオイルの配合など独自技術を活用し、転がり抵抗低減とグリップ性能を高めています。
今夏には新製品を欧州市場に投入する計画です。



住友ゴム工業は石油以外の原料を97%にまで高めた
ENASAVE97
を発売。

転がり抵抗を従来品と比べ35%も削減し、
燃費も向上させました。

2013年には石油以外原料のみで作ったタイヤを投入する計画で、
環境の住友ゴム」を印象づけます。


最大手のブリヂストンでは、
燃費改善効果を前面に打ち出します。

昨年4月発売のエコタイヤ
エコピア」は、
燃費4%向上」を打ち出すなど、
業界で初めて燃費効果を明記しました。

今年の国内販売目標は前年比10倍超に当たる80万本に設定し、
4月からはアメリカでの販売も開始しました。

 
各社ともタイヤ市場縮小の中で
エコタイヤを突破口に巻き返したい考えですが、
問題点も浮上しています。

現状では、燃費向上につながる転がり抵抗の統一的な評価方法がなく、
自社従来製品比」など独自の評価法で性能を示していることから、
ユーザーからは「分かりにくい」との指摘があります。

このため、経済産業省と国土交通省は燃費向上の評価方法を統一させる規格を今年度中に示す方針で、
今後は燃費性能に関するユーザーの関心がさらに高まることが予測されます。


今後は、エコタイヤでの技術開発競争がさらに激しくなることが予想されます。
低価格の衣料品で人気の
UNIQLO(ユニクロ)」を展開する
ファーストリテイリングが、
大ヒット中の女性用下着
「ブラトップ」を世界で本格的に展開すると発表しました。


今夏の販売枚数を、昨年比で3倍の900万枚に引き上げる計画を明かし、
キャミソールやタンクトップなどに加え、
新たにワンピースなど5タイプを追加したほか、
米国、アジアなど海外でも本格販売します。




ブラトップは昨年300万枚を販売し、同6月には品薄状態になったユニクロのヒット商品の一つです。

トップスとブラジャーの機能を併せ持つブラカップが最大の特長で、
肩ヒモや背中のホックがなく、
従来の締め付け力の強いブラと比べ解放感が高いとされています。


グループ売上高1兆円を目指す同社は、
2020年には世界一のアパレル製造小売グループになるという長期目標を設定中。


同社ホームページで柳井正会長兼社長は、
国内ユニクロは、やり方次第でまだまだ成長の余地がある。
引き続き店舗の大型化を進めると同時に、
ウィメンズ商品の拡充に力を注ぐ

と女性重視の市場戦略を語っています。

世界同時不況とあって、輸出業の海外戦略は困難をきわめています。

そうした中、技術力に定評のある下着業界が世界展開をはかるのは画期的。
国内需要を揺り起こし、国内経済を刺激する効果も期待できます。



ちなみに同社のイメージキャラクターは、
吹石一恵さんから、
栗山千明さんにバトンタッチしました。

新作発表会では、
栗山さんがブラトップのキャミソール姿で登場して、
シンプルだけどスタイリッシュ」とアピールしました。

ブラトップはブラジャーを着けない解放感が受け、
初登場した昨年、爆発的にヒット。
約2カ月で完売するほどの人気を博しました。


この勢いが世界販売でも、
みることができるのか、
今年の夏はユニクロ動きに期待がかかります。
政府が4月から輸入小麦の国内売り渡し価格を
平均14・8%引き下げたことを受けて、
小麦を原料とするパンに値下げの動きが出ています。


新興国の需要増などを背景に高騰が続いてきた
国際穀物相場が昨年末から下落に転じたのが要因です。





 
小麦を主原料とするパンメーカーは今月以降、
食パンなどの主力商品を相次いで値下げします。

最大手の山崎製パンは11日から、
食パンの主力商品
超芳醇特撰」の希望小売価格を210円から190円に引き下げます。

パスコ」ブランドを展開する
敷島製パンも、
人気の「超熟食パン」など
食パン5品目を4・5~9・5%値下げしました。


山崎製パンによると、同社は07年後半からの小麦価格の高騰を受け、同年12月から08年夏までの半年間にパン類の価格を2回値上げしましたが、
200円を超える商品は、売り上げが目に見えて落ちた
といいます。

製粉メーカーが5月から業務用の小麦粉の出荷価格を10%前後下げたことを受け、
200円以上の商品を中心に値下げすることにしました。



一方で、同様に小麦を主原料とする
カップめんのメーカーには今のところ値下げの動きはありません。

小麦の政府売り渡し価格上昇後の昨年1月、
日清食品
「カップヌードル」、
東洋水産
「マルちゃん 赤いきつねうどん」をそれぞれ
約10%値上げしました。

しかし今回は
小麦価格は2年前の水準と比べるとまだ高い
としており、値下げは見送る方向です。

しょうゆの原料に大豆とともに小麦を使っている
キッコーマンも、
昨年3月に
特選丸大豆しょうゆ
を430円から479円にするなど、
17年半ぶりに全132商品の価格を約11%値上げしました。

しかし「製造に半年以上かかるため、原料価格の変動をすぐに価格に転嫁しにくい
として、値下げは実施しない方針です。


 
昨年までの小麦価格高騰で恩恵を受けたのがふりかけ業界でした。

価格が安定した米飯回帰の傾向が強まったためで、
丸美屋食品工業の売上高は
06年339億円、07年367億円、
08年395億円と右肩上がりが続いています。

 
特に食パンが値上がりした昨年は、
人気商品の
のりたま」のほか
とり釜めしの素」などごはん食と連動した商品が軒並み前年比2ケタの伸びを記録。
今年1~3月も、前年比4%増の売れ行きが続いています。

消費者の節約意識の高まりで、外食をやめて自宅で食事を取る傾向も顕著で、
同社では「ごはん食回帰の流れが定着した」と話しています。

小麦の値下げで、恩恵が受けられるのは、
一部の商品にとどまるようです。
今後、少しずつでも値下げされることを期待しています。
ユニクロの4月の国内既存店売上高は、
前年同月比19.2%増と前年実績を6ヶ月連続で上回りました。


4月は気温が上昇したため、
Tシャツやポロシャツの販売が好調で夏物衣料の売れ行きが伸び売上増に貢献しました。


衣料品専門店の中ではユニクロの強さが突出していて、
既存店の客数も17.6%増、
客単価は1.3%増とそれぞれプラスに転じています。




 
好調なユニクロですが、
それを上回る勢いを見せているのが、
ユニクロの姉妹ブランドでさらに安い超低価格衣料品を販売する
ジーユー」です。

同ブランドはファーストリテイリングが、
06年10月に展開を始めた超低価格帯の専用ブランドです。

直近の08年8月期末の売上高は約40億円止まりで営業赤字に陥っていましたが、
3月に入り990円のジーンズを発売するとこれがヒットし、
3月既存店売上高が前年同月比70%増を記録しました。


ファーストリテイリングの強みは競合他社よりも低コストの経営システムを実現し、
高品質の商品をより安く提供する
ユニクロ方式」ですが、
そのノウハウを生かして誕生したジーユーなのです。

 

今でこそ好調のジーユーですが、
実は展開を開始した2006年10月から苦戦が続いていました。

ユニクロよりさらに安い価格に商品を設定しているのにもかかわらず、知名度がないうえに目玉商品も存在しなかったことから、
08年8月期末で売上高が
約40億円止まりと営業赤字に陥っていたのです。



しかし3月に入り990円のジーンズを発売するとこれがヒット。
発売当初から好評を博し予想比2倍のペースで売れ、
年間販売計画もすでに軌道修正。
当初比2倍の100万本に上方修正しています。





低価格が売りのユニクロでもジーンズの通常価格は3990円と4990円の2タイプですが、
ジーユーはその4分の1とまさに超低価格。

ユニクロが国産の高品質の生地を使用しているのに比べ、
ジーユーは中国産の生地を採用したことでこの低価格が実現しました。

ジーンズの他にも490円のTシャツや990円のポロシャツなど低価格商品を揃えています。


現在は同社の売上の9割以上をユニクロが占めますが、
超低価格市場でジーユーの存在感が増すごとにその割合でもユニクロに迫ってくる可能性があります。


それについて、
同社の柳井会長は高品質のユニクロに比べ、
ジーユーはそこそこの品質であると説明し、
ユニクロとのすみ分けは十分可能」と話しています。

それでも、ジーユー事業が拡大を続ければ、
ユニクロのライバルが、
身内のジーユーとなりそうです。

今後の両店舗の動きに注目が集まります。
アサヒビールが、
通常よりも育成スピードが2倍速いサトウキビを使って
バイオエタノール」を大量生産する技術の確立を急ぎ、
来年度にも量産に乗り出します。

燃料販売が軌道に乗れば、
少子化で国内ビール事業が縮小する中、
それを補完する収益源になるとの期待もあるようです。








アサヒのバイオエタノール技術開発部の
小原聡主任研究員は、
普段、ビールを飲んでもらっている会社が、
同じアルコールを使って環境負荷の低減に貢献したかった

とバイオエタノールに取り組む理由を説明しています。

 
バイオエタノールは、植物などを原料としてつくられるアルコール。
サトウキビなどは生育過程の光合成で二酸化炭素(CO2)を吸収するため、
燃料として燃やしてもCO2を排出しないと見なされています。

アサヒは、平成14年にサトウキビからエタノールを生産する技術の研究を開始しました。

きっかけは、13年に中期経営計画を策定する前に研究開発部門から集めたアイデア募集でした。

その中で、当時、排水処理の研究担当だった小原氏は、
大学院時代に研究し知識があったバイオエタノールの開発を提案。

アルコールの一種で、アサヒが長年ビール事業で培った発酵技術を使え、
しかも環境にも優しいという
一粒で二度おいしい」事業です。




ガソリン代替の自動車用燃料として世界的に注目を集めたバイオ燃料ですが、
需要の増大で原料のトウモロコシ価格が高騰し、
世界の食料事情に影響を及ぼすという問題が浮上しました。

アサヒは生産性の観点から、バイオエタノールに最も適したサトウキビを使うことにしましたが、
食料への影響を避けるため、通常の品種とは異なる新種を使う道を選びました。


通常のサトウキビの収穫量は、
1年半の栽培で1ヘクタール当たり60~80トン。

これに対し、アサヒが選んだ品種は、
1年栽培で1ヘクタール当たり100~120トンと、
通常の2倍の収穫があります。
これなら食料への影響を防ぎながらバイオエタノールを生産できます。

 
17年12月には試験設備を完成させ、
18年1月から沖縄県伊江島でこのサトウキビから取り出した燃料をガソリンに混ぜて自動車用に使う実証実験に乗り出しました。


ガソリンなど化石燃料から発生するC02発生量を抑制すると同時に、地域の農業・経済の発展にも寄与する
資源循環型社会」の実現が実験のテーマ。

実験は22年3月末までの予定で、アサヒはこの成果を踏まえ、
同年4月以降に量産設備を建設する方針です。


 

課題はコストです。
レギュラーガソリンの店頭価格は現在、
1リットル当たり115円程度で、
税金を除いた実質コストは60円超。
アサヒのバイオエタノールは、
実質コスト30円を目標にしています。


 
現在は実験用の小規模農作地とプラントを使うためガソリンより割高ですが、
小原氏は
2000ヘクタール以上の大規模農地で、
新種サトウキビの栽培を進めれば、
1リットル30~40円も実現可能

と言い切ります。

新種のサトウキビは農林水産省に品種認定を申請していて、
来年3月までには認可される見通しです。

量産設備は鹿児島県か沖縄県を候補地として検討し、
日本の食料とエネルギーの安定確保に貢献したい
と意気込んでいます。
さらに、海外進出も進める考えです。

アサヒが、ビール会社でなく、
エネルギー会社になる日も近いようです。
以前、ブームになった
太陽熱温水器が、
最近、人気が復活してきています。

多くの自治体が設置費用の補助制度の導入に乗り出したことを受けて販売台数が少しずつ増加、
“対オール電化”でガス会社が陣営に加わったことも追い風に、
温水器メーカーは新製品の投入などを通じて需要の取り込みに力を入れています。









太陽熱温水器は
集熱器(ソーラーパネル)で集めた太陽熱で集熱器内の水を温める仕組みです。

太陽熱温水器は1970~80年代に石油危機を背景に急速に普及、
第2次石油危機後の80年には年間設置実績が80万台を超えました。


その後、原油価格の低下や悪質な訪問販売によるイメージの悪化から減少傾向でしたが、
08年は前年比で4年ぶりに増加。

地球温暖化対策などで自然エネルギーの活用が求められるなか、
自治体で太陽熱温水器の設置費用を補助する制度の導入が相次いだことが大きな要因です。


同じ自然エネルギーでも太陽光発電は導入費用が
200万円程度なのに対して、
太陽熱温水器は30万~50万円程度と割安です。


これに自治体の補助が加わることでさらに、
負担が軽減されます。

業界団体の
ソーラーシステム振興協会
によると、
08年度までに80以上の自治体が助成制度を導入。

4月からは東京都が太陽熱温水器の設置費用を
10万円程度補助する制度を開始するなど、
09年度には導入自治体が100を超えるとみられています。




各メーカーは助成制度の広がりによる需要拡大を見込み、
新製品の投入や販売体制の強化を進めています。

最大手の長府製作所は太陽熱温水器と既存の
ガス、石油、電気などの給湯器と接続が可能な
エネワイター」を5月から販売します。

さらに、用途を多様化するため、
太陽熱を床暖房や温風器などにも利用できる新製品も今年秋をめどに発売する計画です。

 
かつてはライバル関係にあったガス業界も、
電力会社が攻勢を強めるオール電化への対抗策として
太陽熱温水器の販売に乗り出してきています。

東京ガスは09年度内に太陽熱温水器と高効率ガス給湯器
エコジョーズ」を組み合わせた新たな省エネ給湯システムの販売を始めます。
天候に左右されやすい太陽熱をガス給湯器で補う商品です。

東ガスは、集熱器で集めた太陽熱をオフィスなどの冷暖房に活用する業務用空調システムを10年度に市場投入する計画です。


ソーラーシステム振興協会では、
 太陽熱温水器に参入する事業者が増えれば
高性能でデザイン性にも優れた製品が開発され、市場のさらなる拡大につながる
と期待をかけています。
今後も、便利な新商品が、
続々と登場してきそうです。
不況で小売り業界の不振が続いていますが、
大手コンビニエンスストア各社の
09年2月期決算は軒並み増収増益になりました。






好調の理由は、たばこ自動販売機への成人識別カード
タスポ」が08年春から導入された影響で、
たばこをコンビニで買い求める客が増えたおかげでした。

ローソンの新浪剛社長は決算発表で、
生鮮食品の販売も売り上げに寄与したが、タスポの影響がこれほど大きいとは思わなかった
とタスポ効果を認める発言をしました。




現在のコンビニ各社が必死で取り組んでいるのが
「タスポ効果」後の集客力をどう維持するのかということです。


業界トップの
セブン・イレブン・ジャパンは4月14日から、
洗剤や練り歯磨きなど大手メーカー製の日用雑貨31品目をスーパー並みに10%前後値下げし始めました。

狙いは、従来、コンビニに馴染みが薄かった高齢者や主婦層を取り込むことです。


イオングループは、
スーパー「ジャスコ」主導で開発した低価格のプライベートブランド商品
「トップバリュー」の商品を
ミニストップの一部店舗にも導入し、
「コンビニ値下げ競争」に参戦します。

 
ローソンは、105円惣菜の品ぞろえを増やします。
新浪社長は「景気が悪くなるとお客様にも時間のゆとりができ、
店内をゆっくり見回る時間が増える。
そこで、弁当1個ではない"買い合わせ"需要を喚起したい

と「弁当プラス1」に期待しています。


ファミリーマートでは、
コンビニ本来の「便利さ」を重視する戦略。
今後3年で駐車場のある郊外の店舗200店にコイン精米機の設置を進める計画です。

食の安全意識の高まりから、自ら精米する人が増えていることに目をつけた新たな集客対策です。

コンビニ各社では、
消費者の志向を先取りした戦略をいろいろと試行錯誤しているようです。

今後、どんなサービスが登場するのか、
注目が集まります。