彦星「久しぶりだね、織姫」
織姫「・・・」
彦星「元気だった?」
織姫「・・・」
彦星「・・・」
織姫「・・・」
彦星「どうしたんだい?1年ぶりの再会だってのに」
織姫「彦くんっさ、この1年何してたの?」
彦星「え?何って真面目に一生懸命働いてたけど・・・」
織姫「ホントに?」
彦星「もちろんだとも。そもそも僕たちが離れ離れになったのは仕事を怠けて遊びほうけてたせいだし。ちゃんと反省して、また君にいつでも会えるように真面目に・・・」
織姫「じゃあこの間乙姫さんと何してたの?」
彦星「え?」
織姫「私、天の川の反対から見ちゃったんだ、彦くんが乙姫さんデレデレしながらお話してたところ・・・」
彦星「それは・・・」
織姫「その後、二人でどこに行ったの?」
彦星「・・・」
織姫「彦くんもひどいよね。わざわざ川沿いを見せつけなくてもいいのに・・・」
彦星「いや、違うんだよ・・・」
織姫「何が違うの!?私ずっと我慢してた。年に1度しか会えなくても、彦くんにと一緒に過ごせるこの1日だけのために、必死に寂しいのを耐えてきた!なのに彦くんは!!」
彦星「聞いてくれ織姫!」
織姫「シクシクシク…」
彦星「・・・相談・・してたんだよ。乙姫さんに」
織姫「相談?」
彦星「あぁ。俺さ指輪売ってる店とかよくわからないから。いい店紹介してもらってたんだ」
織姫「指輪?」
指輪を差し出す彦星
彦星「今まで寂しい思いをさせてごめん。結婚しよう織姫」
織姫「え?」
彦星「俺たちに課せられたこの罰がいつ終わるのかわからないけど、この指輪が僕たちの距離を縮めてくれる。直接温もりを感じることはできないけど、この指輪が僕たちの心をしっかり繋いでくれる」
織姫「・・・」
彦星「なんかかっこ悪いプロポーズになっちゃったけど、どうかな?やっぱこれじゃダメかな?」
織姫「い・・いいに決まってるじゃない」・゜・(ノ´Д`)・゜・
彦星「織姫・・」
織姫「もう・・遅いよ!遅すぎるよ彦くん!!」(><)
彦星「ごめんな、織姫」
織姫「ううん。ありがとう。彦くん・・・」
幸せそうに見つめ合う二人
彦星「あ、そうそう。それとなんか乙姫さんからこれ貰ったんだけど・・・」
織姫「なぁに?この箱?」
彦星「なんでも玉手箱ってゆうらしくて、竜宮では由諸正しい箱なんだって。乙姫さんから僕たちに結婚のお祝いにだって」
織姫「へぇ、何が入ってるんだろう」
彦星「それが全然教えてくれなかったんだよね。二人で開けてからのお楽しみだって」
織姫「それじゃあさっそく開けてみようよ」
彦星「そうだな。じゃあ行くぞ?」
織姫「うん♡」
彦星・織姫「せ~の・・・」
―――パカッ
モクモクモク・・・・
木の陰の乙姫「ニヤリ」
- お し ま い -
ところで実際あの二人って結婚してるんだっけ?