マサル(記)です。
拉致された日本人のうち、1人が殺害されたという映像(固定画像と音声)が届いたという報道。
件の民間軍事会社の人が殺害された、と写真を持ったジャーナリストの人が英語で話す映像だ。
当然ながら、映像がISISから届いたものなのか、音声がジャーナリスト本人なのか、写真が本当に民間軍事会社の人なのか、などいくつかの疑問点はややある。
そのへんはぼちぼち判明してくるんだけど、今のところ政府も否定する材料はない、とのこと。
それにしても、ちょっと???って思ったのはISIS側の要求の変化だ。
当初、ISIS側が提示したのは2億ドルという途轍もない身代金だったんだけど、今回はヨルダンで収監されている囚人の釈放、というもの。
ようは、人質交換というやつ。
釈放を要求してるっていう囚人は、ヨルダンの首都アンマンでの連続ホテル爆破テロで死刑判決を受けてる女の死刑囚。[1]
いわゆるアルカイダのメンバーの親族だとかで、夫とともにアンマンのホテルで自爆テロを目論んだけど失敗して逮捕されたんだとか。[2]
このとき、他のホテルでも自爆テロがあって60人以上がなくなっている。
で、何が疑問かというと、当初の根拠が微妙な身代金要求に対して、えらく具体的かつ建設的な要求に変わったっていう点だ。
元々の2億ドルっていう要求は、首相が近隣諸国訪問時に表明した非軍事活動での人道支援とインフラ整備に対する財政支援の2億ドルを、ISISに歯向かった・裏切った人間に対するものだからISISIへの敵対行動だ、っつーなんか強引な理由付けだったわけで。
ざっくりいって、ほぼ言いがかり的な内容だしね。
これ、どこまでISISの本気の要求なのかって多分政府や他国、マスコミも疑問があったと思う。
あんまりにもぼんやりとした要求だしね。
で、(とりあえず映像は本物で、1人が殺害されてしまったと仮定して)今回変更された要求だ。
やっぱり最初の要求はブラフだったんじゃないかと。
当初からとんでもない要求を吹っかけて、しばらくしてからもう少し現実的な本来の要求を出すっていう。
これは誘拐事件とかだけじゃなくて、普通の商売でもよくある交渉手順だよね。
なら、最初から人質交換にすればいいじゃんって思うけど、日本政府及び日本国民がどう反応するか、同盟国の米英がどう対応するか、政府はどこまで要求に応じるかとか、などを探りたかったっていうのもあるんだどうけど、それよりも
本来の目的である囚人1人の解放に対して、人質2人の交換では割に合わないと思ったのかも知れない。
つまり、普通なら、別の囚人をもう1人解放要求すればバランスが取れると思うんだけど、それは不要だったと。
悲しいかな、それで1人が殺害されたというのなら、ちょっとあんまりだ、と思う。
あと、もう一つ、要求が変更された可能性もある。
当初の2億ドルは、動画での説明では、1人1億で2人で2億、という計算だったはず。
これは、こちらには生存した人質が2人いる、というアピールで、
実際は1人しかいなかった、というケースだ。
あんまり説明したくないけど、ようはそういうことだ。
これもあんまりだと思うけど。
とにかく、今回の映像の真偽と人質の生存確認が最優先課題だろう。
間違いや偽情報であればいいのだが。
[1] ISISの過激なイスラム原理主義っていう点からは、女死刑囚の釈放要求ってなんか不自然を感じる。
[2] ということは、ISIS内に元アルカイダの関係者とか親族がいるってことかな。