新国立劇場バレエ 「ニューイヤー・バレエ」観劇 | Fのバレエ日記

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こんばんは。Fです。

 

今年最初の観劇です。

演目は、ジョージ・バランシン「テーマとバリエーション」、デヴィッド・ビントレー「ペンギンカフェ」でした。

 

まず、テーマとバリエーション。

パンフレットを見ても役名がないのですが、主役カップルは

女性:柴山紗帆さん

男性:渡邊峻郁さん

でした。

さすが、バランシンというか…役名がないのか。せめて、1、2、3…とか。AとかBとか付けて欲しい。

 

踊りの感想は、

紗帆さんの美しさが際立っていて、とても良かったです。

主役を踊る人って、デコルテの輝きが違うよなーと思うのですが(他にも違う要素は多々あるだろうけれど)ソリストやコールドよりも豪華なアクセサリー付けているとか豪華な衣裳着ているとか、ライトの当たり方が違う…とかの理由もあるとは思うのですが、やはり上半身の使い方が違うな、デコルテへのライトの当て方が違うな…って思うのです。

その輝きが増してきたなーと思うのです。今期昇格されて、バレエの代名詞「白鳥」の主役も踊られて、自信が付いてきたのかな?といった感じでしょうか。そのまま行きましょう!どんどん主役踊ってください!(ただのファンです。ごちゃごちゃ言ってすみません)

今回は、一階下手側の後のブロックあたりに座っていたのですが、前の方に新国の先生方が座ってらして、紗帆さんがソロでちょっと滑ってしまったとき、新国の先生方もコケていたのが見えました。面白かったです。

 

バランシン作品て、日本では20年くらい前は、まだ新しいというか、珍しい?印象があった気がするけど、上演するバレエ団も増えて、バランシン以降の最近の振り付け家の作品も多く上演されるようになって、なんとなく、バランシンは白鳥とかのクラシックの分類に近づいてきたかなって感じがします。

 

テーマは初めて見たかな?映像では見たことあったかな?という感じですが、超絶技巧のような難しかったり複雑だったりな振りはなくて、基礎を忠実にシンプル、一歩間違うと発表会みたいな印象になりそうな振り付けだったけども、そこはレベルの高い新国バレエ団です。体の角度や顔の向き、脚の高さに手の高さ…全てが揃っていて素晴らしく、チャイコフスキーの音楽を見事に体現されていたと思います。

 

そして、後半のペンギン・カフェ。

ペンギン:広瀬碧さん

もともとは、真夏の夜の夢の予定だったかな?演目変更でペンギン・カフェとなったのだけど、昨年はニューイヤーバレエが配信になってしまって、配信で観ただけだったので、劇場で観れてよかったです。

配役は、昨年と大体同じかな?私が観た中日は、ノミが奥田さんで昨年と違ったくらいかな。

 

若手のメンバーや新しい配役も楽しみではあるけど、経験のある安定したメンバーで純粋に作品を楽しめるのも離職率の低い新国ならではと思います。若手ばかりだと、観ている方もドキドキしちゃうよね。

 

最初のカフェの場面から明るい調子の音楽で華麗にステップを踏んでいるダンサーたちだけど、テーマは重くて、多分、被り物も重い…。

私が観た中日の羊は、米沢唯さんで、唯さんはグルグル回ったり素晴らしいバランスを取ったりするのも見たいのだけど、この羊の役がとても似合っているなと、昨年配信で観たときから思っていて、劇場で生の舞台を観ても、やっぱり唯さんにはすごく似合っているなと思いました。

 

ノミのシーンで肩車した後に青年?の帽子が取れてしまって、どセンターに落ちて、あれ、これって演出?取れちゃった?と思っていたら、みんな引っ込んでしまって、うーん?と思っていたら次のシマウマが始まってしまって、ああ、取れちゃったのね、避けながら踊るしかないよね、シマウマ。と思っていたら、帽子に向かって真っ直ぐにシマウマ進んで来て、そのまま帽子を足に引っ掛けて前に出るのと一緒に連れていき…後を向いたタイミングで上手袖に投げた!と思ったら、入らず…袖幕から若干見切れている…と思っていたら、そこの袖から出てきたゼブラガールがヒールで後蹴りにして無事袖に入りました。その様子を見ていた新国先生方は笑っていらっしゃいました。

そんな面白いことがあったシマウマのシーンは、とてもシリアスな深刻な場面で、観ていてとても悲しくなりました。

 

ペンギン・カフェの最後のシーンの空気感、緞帳が下りるときの雰囲気というのは、やはりあの場所にいないと感じられないもので、今回は劇場で観れて本当によかったな。と思います。

 

今の新国立劇場バレエ団らしい、ダブルビルだったと思います!

 

では。