こんばんは、Fです。
草彅剛さん主演の「ミッドナイトスワン」9月25日に公開になりましたね
初日、25日のレイトショーを仕事終わりに観てきました。
泣くつもりで普段の洗って使える接触冷感マスクではなくて、使い捨ての不織布マスクをして行きました
用意周到!
だったんですけど。
泣けなかったんです。
ごめんなさい。
でも、それは泣けない内容だった訳では決してなくて、
小説を読んだり、925秒の予告を観たりして、事前情報を入れ過ぎ、答え合わせに忙しくなってしまいました。
予告のあのシーンは、こんな感じに繋がっているのか〜。
小説のあの内容は、省かれてたな…。
とか、そんなこと考え過ぎてしまった。
事前情報で仕入れていた通り、内容はとても深刻な内容で社会派の映画でした。
あちこちのメディアで「トランスジェンダー という難しい役に挑戦!」のような見出しを見たけど、昨今のリテラシー教育の成果なのか?トランスジェンダー役は難しいのか?という疑問が浮かびました。
それに対しては草彅さんご本人がインタビューで、トランスジェンダーの方も周りにいらっしゃるし、自然に出来たということをおっしゃっていて、自分とは違う人を演じる訳だから、どの役だって難しいだろうし、そういう意味ではトランスジェンダー役だから特別難しいということはないだろうと思いました。
バレエを少し知っている立場からすると、それは…どうなの?というバレエシーンもあったけど、バレエ監修をした千歳美香子さんのインタビューも読んでいたので、映画としてギリギリとバレエとしてのギリギリということか?と解釈しました。
バレエ監修、千歳美香子さんのインタビュー↓
どのような感想を書いてもネタバレになりそうなので、以下ネタバレ注意で感想を書きます〜。
まだ、観ていない方は、こちらでさようなら
〜ネタバレ注意〜
好きだったシーンは、予告編にもあった食事のシーン。
エンターテイメントとしての映像だから、何か衝撃的な出来事があった日のシーンがピックアップされて連なっていて、毎日アップダウン忙しいな。と思いがちだけど、もちろん、フィクションだと理解した上で、ほとんどは食事のシーンのような穏やかな毎日を過ごしていたのかな、その平凡な生活を送れたことで、一果ちゃんも凪沙さんに心を開いて信頼して行ったのかな、という背景が見えてくるシーンでした。ただ、予告編を見過ぎていて、ここのシーンも泣けなかったよ。
「美味しい?」と問うたり「洗濯物出しといて」という凪沙さんが、本当にお母さんで、お母さんそういうこと言うよね。そうよね。広島のアパートで一人、ポテチ食べてたくらいだから、そういうような、ご飯食べながらのお母さんとのあるあるやり取りみたいなことも、一果ちゃんに取っては嬉しかったんじゃないかな。という深読みしたシーンでした。
一果ちゃん役の服部樹咲さんは、ほとんど喋らない役だったけど、本当に初めての演技なのかと思うほどの存在感と演技力?(素なのか?)で、一果の人生を表現されていました。普段の不貞腐れ具合とバレエ踊っている時の真剣な表情の違いとか、本当に凄かったよ。とにかく、バレエ!バレエ!なんだな。っていうのがよくわかる。
主題としては、いわゆるマイノリティの生きづらさとか闇とかを表現した作品だったのだと思うけど、山岸涼子さんのバレエ漫画「テレプシコーラ」とも重なるバレエの闇もあって、お金が掛かる、払えない、けどバレエやりたいからの児童労働とか、バレエに賭けてたけど怪我をして踊れなくなって…。とか。
バレエも続けるとなると本当、大変。
バレエとか芸術分野に関しても才能のある人はお金を気にせずに続けられる環境がと整うことを望みます。
(ある程度お金のある才能のない私みたいなおばちゃんは、今まで通りお金払って踊ったらいいと思うよ!)
りんちゃんのお母さん「この子からバレエを取ったら何にも残らないんです!」って…。
自分の子供にそれ言うの、酷すぎるよ…。
今回の私の反省点は、事前予習し過ぎて上映中は泣けず、一番ジーンとしたシーンが、一果が初めてのコンクールでアルレキナーダを踊っているシーンで、
ああ、一人で舞台に立って一人で踊るって孤独よね。しかもコンクールだし、怖いよね。(コンクール出たことないけど…
)と共感したシーンでした。
事前予習は今後注意だな。映画は舞台ではないからな。
最後は、小説を読んで想像していた結末とは違っていて、よかったな。と思いました。
でも、なんか、あの最後の劇場に入って行くシーンに既視感…。昨年公開された、あの…トランスジェンダーとバレエを題材にした…あの映画…。
劇中では泣けなかったけど、最後の暗転してエンドロールが始まった瞬間に涙が流れました。
では、では。