シチリア島、
『ニューシネマパラダイス』の村へ、
その2です。
話が長くなってしまっているので、
分けています。。
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前回のブログでは
ナポリからフェリーで
シチリア島のパレルモに入り、
レンタカーを借りて出発するところまで
書きましたが、
今回はそこからです。
ニューシネマパラダイス、
見たことがない方にとっては
なんのこっちゃですが、
ざっくり言うと、
こんな感じの映画です。
↓
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舞台は
第二次世界大戦で敗戦したイタリアの
貧しいシチリアの田舎町。
何もない街にある
たった一つの娯楽は
街に唯一ある映画館に行くこと。
その名も「パラダイス座」。
そこに足繁く通う
少年トトと、
映写技師のアルフレード。
2人の父子にも似た友情、
やがてトトに訪れる初恋、
そして映画全編に流れる
映画への深い愛情を描いた作品です。
(説明が下手ですいません、、、)
私は何度見ても泣いてしまうほど
大好きな映画ですが、
奥さんは映画が始まって20分も経たずに
船を漕いでいました。
人によって感想は
まちまちかも知れません(^^)。
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そんなニューシネマパラダイス、
撮影はシチリア島の
幾つかの場所で行われたようですが、
メインとなったのは
シチリア島の内陸部に位置する
"パラッツォ・アドリアーノ"という村。
シチリア島の位置はこちら
↓
↓
こちらがシチリア島。
シチリアの中心部パレルモから
山間の道を入っていくこと
約2時間。
到着しました、
ニューシネマパラダイスの
舞台となった
パラッツォ・アドリアーノ!!!
内心、
結構近代化してるんだろうなー
と思っていたら、
全く映画のまんま!!
ここは、時間が完全に
止まっているようです。
ニューシネマパラダイスが
好きな方には堪りません!!
この映画のために作ったものなので
今はありません。
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広場に面した建物に
映画の記念館(ミニ博物館)があります。
街の案内所に行ってチケットを買います
↓
案内所内は、ニューシネマパラダイスに関する写真などが展示されています
こちらは来場者ノート。もう約30年前の映画ですが、未だに来る人が絶えないようです。私たちが行った日の2、3日前にも日本人だけでも3組ほどがノートに名前を書いていました
映画で使われた道具などを
保管してあるミニ博物館へ!
映画で使われた小道具が飾られています
部屋の中に入ると、
案内してくれた方はテープのボタンを
スイッチオン!
すると、
あのニューシネマパラダイスの
テーマ曲が流れてくるではありませんか!!
何とも心憎い演出!
エンニオ・モリコーネの名曲たち。これだけで泣けます、、
一瞬で映画の世界に
連れて行かれました。
おおおおー!! これはアルフレードの自転車!
ここのハンドルにトトが乗ったわけですね!
何と、驚くことにトルナトーレ監督のこの時
(ニューシネマパラダイスを作った時の)
の年齢、
29歳!!
信じられません。。
29歳でこの作品を、、、
(監督だけでなく、
脚本もトルナトーレ氏が書いてます)
天才。。
29歳にしちゃ
老けてるけど、、、
トルナトーレ監督はこの映画で
・アカデミー外国語映画賞
・カンヌ国際映画祭審査員特別賞
を受賞。
その後の作品、
『海の上のピアニスト』でも
数々の賞を受賞しました。
すごい人です。
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話は戻って、
パラッツォ・アドリアーノ巡りです。
博物館を出て、
スタッフさんが映画館があった場所を
教えてくれました。
↓
あったようです!
スタッフの方に
街の案内図をもらい、
きちんとビニールケースに入って紐まで付いて、首からぶら下げられるようになってました、、、
↓
広げると街の地図です
地図には番号が振ってあって、
その番号通りに行くと、
映画の撮影場所を巡ることができる
というようになっています。
まずは、
アルフレードの家から。
んー! それっぽい雰囲気!
↓
ありましたー! アルフレードの家! この階段、映画で使われてます!
完全に時が止まってます。何度も言いますが、これはセットではありません!
本当に凄いです。
こんなに変わってないとは
思いませんでした。
広場に戻ってきて、
見たかったのは、
やはりここ!!
この家の壁をスクリーンにして
映画を映したわけです。
映画館の中は、
街の教会の中を映画館にして撮影しました。
そして、
入ったカフェで「映画に出てた」という
おじいさんに遭遇。
ほんまかいな、
と思いながらも、
写真を撮らせていただきました。
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そして、もう一箇所、
行ってみたかったのが
主人公のトトがローマに
旅立つシーンが撮影された場所。
このシーンは、
"パラッツォ・アドリアーノ"ではなく
海沿いの街"チェファル"郊外の駅、
"ラスカリ"で撮影されました。
車を走らせ行ってみると、
駅がない!!!
と言いますか、
めっちゃ工事してます!!!
げーーーっ! 駅が、、、跡形もなく取り壊されてる!!!
ぐわーっ! これは一体、、、
これは、、
新しい駅舎に建て替えしてるんだな、、
と思い、近くにあった
売店に行って聞いてみると、
ラスカリ駅前の売店。多分昔からあった売店
店主は英語が話せなかったのですが、
客の1人が
「あー、ここの駅はもう
取り壊されたんだよ。
新しい高速鉄道が走る予定なんだ」
「どこから来たんだ? 日本?
あー、日本もだいぶ変わっただろ。
イタリアだって同じさ」
とのこと。
ちーん、、、
というわけで、
別れのシーンの駅は
もう2度と見れなくなってしまったわけです。。
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と、ニューシネマパラダイスの
ロケ地巡りはこんな感じです。
取り壊された駅は残念でしたが、
パラッツォ・アドリアーノは
本当に時が止まった村でした。
映画で兵役を終えて帰郷したトトに
アルフレードが言うセリフ、
「村を出ろ。
ここにいると何もかも不変と感じる。
一度村を出たら、長い間帰るな。
年月を経て帰れば、
懐かしい土地に再会できる」
そして、別れのシーンで
アルフレードが言うセリフ。
「帰ってくるな。
ノスタルジーに惑わされるな。
私たちを忘れろ。
手紙も書くな。
我慢できずに帰ってきても
私の家には迎えてやらない」
アルフレードのトトへの愛が
詰まったセリフですが、
なるほど、
監督がこの街を選んだ理由が
わかるような気がしました。
村周辺の道沿いにたくさん生えていたサボテン。トトとエレナがこれを皿にして、サラダを食べてましたが、確かにこの村の風景なのですね! それにしても、劇中のエレナの美しさって言ったらありません