銀のアタッシュケース に 黒のスーツ ~車中は仕事場になり 寝室になる~
所用で新幹線に乗りました。
最近は、乗客数も以前に戻ってきているようで、
窓際の指定席は取れず、三人掛けの通路側を取りました。
乗車した時には、私の列の窓際の席はまだ空席でした。
次の駅に停まってしばらくすると、
スッと窓際の席に乗客が入ってきました。
その素早い動きに、あらっと思い、
目で追いかけてしまいました。
座席に銀のアタッシュケースを置くと、シートバックテーブルを開き、
パソコンをセットしました。
アタッシュケースを、荷物棚に乗せると、
座席に腰を下ろし、ブラインドを下すと
パソコンに集中、です。
あっという間に、仕事モードになりました。
一連の素早い動作です。
新幹線には慣れているのかもしれません。
関係ないかもしれませんが、
黒のスーツに、ワイシャツ、ノーネクタイです。
三人掛けの真ん中の座席には誰も乗り込んできません。
1時間ぐらい過ぎたでしょうか、
パソコンが閉じられました。
仕事、終わったのかなぁ、などと思ったのもつかの間、
腕を組んで、寝てしまいました。
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なんとも合理的な雰囲気に、
仕事ができる人なのだろうなぁ、などと勝手な想像です。
仕事のやり方が変わってくるのは、
時代が新しくなることの、一つのあらわれに違いありません。
維摩会 春秋館での話しが、またひとつ、実感をもって経験されました。
新幹線は、速い移動手段というだけではなく、
仕事場となり、寝室にもなるのです。