広島出身の僕としては・・・ ~サミットに思うことを話せる場~
「広島出身の僕としては、」
突然、後輩がこう言い出しました。
そして、
「サミットで、各国首脳が・・・、」
と続けて、言いよどんだのです。
その場に居合わせているみんなとは、
戦争の話題や政治的な話題は、あまりしたことがありません。
そのためだろうと、勝手に想像した私は、
原爆資料館を訪問できたのは、よかったですよね、
と続けました。
すると、
「やっぱり、(原爆を)落とした側が、ちゃんと見ないといけない。
ゼレンスキー大統領の雰囲気も、
ほかの首脳たちとは全然違って、緊迫感があったし・・・」
と、言葉少なに語りました。
30歳代後半の男性です。
「うん、なんかオーラが違ってたよね」と、続けたのは、
まだ20歳代の男性でした。
休憩時間の、ちょっとした立ち話しでしたので、
それ以上には、話題は広がりませんでしたが、
若い人たちも関心を持っていたのだ、ということが感じられました。
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いつの時代でも、「今の若い人たちは・・・」というセリフが言われますが、
それは、その人たちを育てた世代の人達の責任でもあります。
そして、これからも育てていく責任があり続けます。
社会が悪い、というのは、一つの理由ではありますが、逃げ口上にもなります。
維摩会 春秋館では、若い人たちの良いところも悪いところもお聞きする機会があります。
良いところを伸ばしていくことにも、周りの大人には責任があります。
それが、ひいては、次の世代、次の時代に繋がり、
未来の日本社会のあり方につながっていくに、違いないのです。
職場の後輩が、サミットの話題を口にしながら言いよどんだことが、気になりました。
そして、大切な話しができるせっかくのチャンスを、もったいない、と感じました。
まわりの若い人たちと、積極的に時事問題を話す機会を作っていくこと、
そのような話題で議論できる雰囲気を作っていくこと、
まずは、そんなことが大切なのだ、と思わされた出来事でした。