🏹 臨戦態勢のアマテラスオオミカミ 🏹 ~高天原の統治者~
G7サミットが広島で開催されました。
広島は、平和都市として、世界に情報を発信している地です。
その地で、主要国の首脳会議が開かれる意義は、決して小さくないことでしょう。
さらには、戦時下の大統領の来日もあり、速報のニュースとなりました。
平和や安全を願うのは、誰にとっても同じです。
とはいえ、
具体的な問題に関しては、G7と招待国だけの間でも、主張や対応に差が生じます。
今後、各国が現実的にどのように動いていくのか、世界中が見守っています。
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日本の神話では、八百万(やおよろず)の神が説かれますが、
その神様たちが住む世界、高天原(たかまのはら)を統治されるのが、
アマテラスオオミカミ(天照大御神)です。
そのご出現の由来は、『古事記』と『日本書紀』とで若干異なりますが、
貴いお姿であったため、高天原の統治を委任されたのでした。
そのお名前は、「天にあって照り輝く偉大な神々しい神」という意味で、
(新潮日本古典集成『古事記』)
太陽神のほかに、穀物の神さま、機織りの神さまなどの神格を持たれています。
その最高神アマテラスオオミカミは、
弟のスサノオノミコトが高天原にやって来ることに気付かれたとき、
「わが高天原を奪おうと思っている」とお考えになられ、
多くの矢を入れた矢入れを背負い、弓を持ち、髪の毛をキリリと結い上げ、
戦闘準備をして待ち受けるのです。
そして、弓を振り上げ、構えの姿勢をとり、
臨戦態勢でスサノオノミコトと対面されます。
スサノオノミコトは、お別れの挨拶に来た旨を話されます。
そして、その心の潔白を証明することによって、戦いは回避されたのでした。
いわゆる軍神あるいは武神として知られる神さまがありますが、
高天原を統治するアマテラスオオミカミ自身も、
自国を守るために、十分な武装をされるご様子が描かれています。
もちろん、決して積極的に戦いを仕掛けるわけではありません。
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神話の太古から、変わらない姿があります。
命あるものの歴史は、生存の戦いの歴史、ともいえます。
出来事に対して、喜んだり悲しんだり、腹が立ったり、知らんぷりしたり、
きちんと対処できる場合もありと、いろいろな反応がありますが、
生きる、ということに関しては、だれしもが、
きちんと主張し行動していくしかありません。
それには、いろいろな意味での力が必要になることを、
維摩会 春秋館で教えてもらっています。
その力は、思いの力から、行動する力まで、さまざまですが、
思いが強ければ強いほど、実際の行動になって表われるもののようです。
一国の首相から一般の人たちまで、
ご年配の人から小さな子供まで、ひとりひとりが、
出来るだけ多くの人のこと、みんなのことを、一生懸命思い行動できるようになれば、
世の中全体が変わるに違いない、と思わされるニュースとなりました。