相棒がやって来た!
~一寸法師の神さま~
「こんにちは」
お昼休みに電話がかかってきました。
時々一緒に仕事をする同僚です。
「特別に話しがあるわけではないんだけれど・・・。」
「うん、また忙しくなるね。」
9月から新しい仕事が始まります。
そのことで、なんとなく、の話しです。
同じ仕事を一緒にできる人がいるのは、何かと心強いものです。
国作りを始めた大国主神にも、相棒がやってきました。
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大国主神が、出雲の 御大の御前(みほのみさき 島根県美保関の岬) にいらした時、
波の向こうから、つる草の船に乗って、神さまがやってくるのが見えました。
名前をお尋ねになりましたが、答えがありません。
大国主神に従っているお供の神さまたちも、皆知りません。
そこに、ヒキガエルが申し上げます。
クエビコなら、きっと知っていることでしょう。
~クエビコとは、案山子(かかし)のことです。
歩けないのですが、この世のことは何でも知っている神さま と考えられていました。~
クエビコはお答え申し上げます。
カミムスヒの神の御子(みこ)、スクナビコナの神さまでいらっしゃいます。
~カミムスヒの神は、天地が始まった時、三番目に成られた独神(ひとりがみ)で、
お姿を隠していらっしゃいます。
御祖命(みおやのみこと)、神さまたちの御母神、です。~
大国主神はそのことを カミムスヒの神 に申し上げますと、
こう仰せられました。
これは、本当に私の子だ。
多くの子の中で、私の手の指の間から、漏れ落ちた子だ。
いま、そなたは兄弟となって、この国を作り固めよ。
二柱の神さまは、協力し合って、この国を作り始めることにしました。
ところが、しばらくすると、
スクナビコナは、常世の国(とこよのくに)にお戻りになってしまわれたのです。
大国主神は、おっしゃられました。
私一人で、どのようにしてこの国作りができようか・・・。
(参照:『新潮日本古典集成 古事記』
「大国主神 少名毗古那神の協力を得て国作りを進める 」
スクナビコナの神は、おとぎ話に登場する一寸法師 の原型となった神さまです。
『古事記』では、大国主神 の相棒となって活躍します。
『日本書紀』にも登場します。
病気を治す方法や、わざわいをはらうおまじないの方法を定めた神さまで、
百薬の長としての酒の神 とも言われます。
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ひとりではできないことも、何人か集まるとできるものです。
いいアイデアも出てくるものです。
とはいえ、そのためには、
それぞれが、自分がやるという思いを持っていなければいけないのです。
このようなことを、維摩会 春秋館で学ぶことができました。
みんなが集まれば、自分ができないことをできる人が必ずいます。
そして、
できないことでも、できないなりのやり方があるものだなぁ、と気が付くことがあります。
