命をねらわれて 行く先は…
~大国主神 災い転じて福となる~
長男長女の人、末っ子の人、違いが何となくわかることがあります。
昔は、兄弟姉妹がたくさんいたようですが、だんだん少なくなり、
私の時代では、2人ないし3人がほとんどでした。
知りあいに、8人兄弟姉妹の人がいて、びっくりしたものです。
兄弟姉妹はよい遊び仲間になり、親代わりになってくれることもあります。
反対に、競争相手にもなったりします。
時には、イジメたり、イジメられたり、の関係になるかもしれません。
『古事記』 には、兄弟たちから命をねらわれた神様の話しがあります。
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オオアナムジノカミ(大国主神の別名)の異母兄弟の神様たちは、
イナバのおヒメさまをお嫁さんにもらおうとなさいましたが、
おヒメさまは、
「オオアナムジノカミに嫁ぎましょう」とお答えになりました。
それを聞いて、異母兄弟の神様たちは、オオアナムジノカミを殺そうと企てます。
そして、オオアナムジノカミは、命を落としてしまわれるのです。
嘆き悲しんだ母神さまは天に昇ってお願いし、生き返らせていただきました。
それでも、異母兄弟の神様たちはあきらめません。
とうとう キノクニ まで逃げていったオオアナムジノカミは、
キノクニの神様から助言をいただきます。
「スサノオノミコトのいます根堅州国(ネノカタスクニ)においでなさい。
その神様は必ず相談にのってくれるでしょう。」
~ネノカタスクニ は、地底の他界、つまり、黄泉(よみ)の国のことです。~
その言葉にしたがって、ネノカタスクニ に向かうと、
スサノオノミコト の娘である スセリビメ に出会ったのです。
出会った瞬間、二人はお互いを好きになりました。
スセリビメ は父親のスサノオノミコト に紹介します。
「たいへんに立派な神様がお出でになりました。」
スサノオノミコト は オオアナムジノカミ(大国主神)をご覧になって、おっしゃいます。
「これは、葦原(あしはら)のシコオノカミ(大国主神の別名)という。」
そうして、家に入れてくださいました。
(参照:『新潮日本古典集成 古事記』「大穴牟遅神の受難」)
異母兄弟に命をねらわれた大国主神(オオアナムジノカミ)は、
黄泉の国に助けを求めに行くことになりました。
ところが、そこで、スセリビメに出会うことができたのでした。
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長男長女の子供は、弟や妹が生まれるまで、
いわば一人っ子として育つわけです。
その親子関係の中に、もう一人の子供として弟妹が生まれるのは、
とても大きな変化です。
維摩会 春秋館で、兄弟姉妹の関係についてお聞きしたことがあります。
一人っ子であることも含めて、人間の成長過程に大切な影響を与えることがあるようです。
とはいえ、親の方から見れば、
兄弟姉妹が何人いても、それぞれが元気に成長していくことを、
とても楽しみにしているのですよね。
