ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)


今回は、まず始めに、

とても有益な情報をシェアします!


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で、ここからは、

いつものブログです。

 

今、長期の出張に出ているため、

GWで書き溜めたブログを

アップしています(^^;

 

遠藤周作さんの名作、

 

わたしが・棄てた・女

 

 

から、

私の印象に残った箇所を

引用しながら、

紹介・解説をしています(^^)

 

今回で3回目、最終回です。

 

前回、

「人の不幸や苦しみには、

はたして意味があるのか」

 

という問いに触れましたが、

今回は、その続きです。

 

引用します。

 

 

「なぜ、

悪いこともしない人に、

こんな苦しみがあるの。

 

病院の患者さんたち、

みんないい人なのに。」

 

ミッちゃんには、

苦しんでいる者たちを見るのが、

何時も耐えられなかったのです。

 

しかし、

どう説明したら

よいのでしょう。

 

人間が苦しんでいる時に、

主もまた、

同じ苦痛を

わかちあってくれている

というのが、

私たちの信仰でございます。

 

どんな苦しみも、

あの孤独の絶望に

まさるものはございません。

 

しかし、

人間はたとえ砂漠の中で

一人ぼっちの時でも、

 

一人だけで

苦しんでいるのでは

ないのです。

 

私たちの苦しみは、

必ず他の人々の

苦しみにつながっている筈です。

 

しかし、

このことを

ミッちゃんにどう、

わかってもらえるか。

 

いいえ、

ミッちゃんは

その苦しみの連帯を、

自分の人生で知らずに

実践していたのです。

 

 

・・・私は、

特定の宗教の信者ではなく、

キリスト教よりも、

むしろ、仏教のほうが

身近で親近感がわくのですが、

 

遠藤周作さんの語る

キリスト教の、

「主が苦しみを分かち合ってくれている」

という考え方には、

とても惹かれます。

 

いや、キリスト教に限らず、

すべての信仰は、

そうなのだと考えます。

 

「苦しみの連帯」

 

イエスさまも苦しんだ。

仏教でも、

人の一生は四苦八苦から

逃れられないという。

 

苦しいのは、

自分だけじゃない。

 

程度の差こそあれ、

誰もが、皆、苦しんでいる。

 

そう考えると、

少しだけ、苦しみが和らぐかも

しれません。

 

 

この小説の最後のシーン、

 

物語を読み進めた最後に、

この箇所を読むと、

とても心に沁みるというか、

考えさせられます。

 

ちょっと長くなりますが、

引用させていただきます。

 

 

(吉岡は)

ながい間、

その手紙を見つめていた。

 

読んでいるというよりは、

見つめていた。

 

(なんでもないじゃないか。)

 

ぼくは自分に言いきかせた。

 

(誰だって・・・

男なら、することだから。

俺だけじゃないさ。)

 

ぼくは、

自分の気持ちに

確証を与えるために、

 

屋上の手すりに靠れて、

黄昏の街を見つめた。

 

灰色の雲の下に、

無数のビルや家がある。

 

ビルディングや家の間に

無数の路がある。

 

バスが走り、

車がながれ、

人々が歩きまわっている。

 

そこには、

数えきれない

生活と人生がある。

 

その数えきれない

人生のなかで、

 

ぼくのミツにしたようなことは、

男なら誰だって

一度は経験することだ。

 

ぼくだけではない筈だ。

 

しかし・・・しかし、

 

この寂しさは、

一体どこから来るのだろう。

 

ぼくには今、

小さいが手がたい幸福がある。

 

その幸福を、

ぼくはミツとの記憶のために、

棄てようとは思わない。

 

しかし、

この寂しさは

どこからくるのだろう。

 

もし、ミツが

ぼくに何か教えたとするならば、

 

それは、

ぼくらの人生を

たった一度でも横切るものは、

 

そこに消すことのできぬ

痕跡を残すということなのか。

 

寂しさは、

その痕跡からくるのだろうか。

 

そして亦、

もし、

この修道女が信じている、

神というものが

本当にあるならば、

 

神はそうした痕跡を通じて、

ぼくらに話しかけるのか。

 

しかしこの寂しさは

何処からくるのだろう。

 


 ここでいう、

「男」とは、

「強者」「勝者」とも言い換えられる

かもしれません。


この寂しさは、

いったい何処からくるのだろう・・・



この物語の主人公ミツは、

私の心にも、

消えぬ痕跡を与えてくれました。

 

それは、

普段は生活の中に埋もれていて、

あえて見ないようにしている、


弱肉強食の世の中、

棄てたつもりでも、


たしかに、

私の中に存在している、

 

寂しい気持ちだったり、

憐憫の情だったり、

弱さを慈しむ声であったり・・・

 

それらを思い出すきっかけとなりました。

 

今でも、

この本を読み返すと、

そんな気持ちが芽生えてきます。

 

 

ぼくの心にはもう一度、

あの渋谷の旅館のことが

甦ってきた。

 

蚊を叩きつぶした

跡のついている壁。

しめった布団。

 

そして、

窓の外に雨がふっていた。

 

雨の中を、

ふとった中年の女が、

だるそうに歩いていた。

 

これが人生と

いうものだ。

 

そして、

その人生をぼくは、

ともかく、

森田ミツという女と

交わったのだ。

 

黄昏の雲の下に、

無数のビルや家がある。

 

バスが走り、

車がながれ、

人人が歩きまわっている。

 

ぼくと同じように、

ぼくらと同じように・・・

 

 

 

・・・私が人と接する時に、

(特にカウンセリングを

させていただく際に)

心がけていることがあります。

 

「この人も私と同じだ・・・」

 

「この人も私と同じだ。

苦痛を避けたいと願っているんだ」

 

「この人も私と同じだ。

幸せでありたいと願っているんだ」

 

「この人も私と同じだ。

人生を通じて学んでいるんだ」

 

皆、弱さを抱え、

さまざまな苦労を重ねながらも、

懸命に生きているわけです。

 

この人も、私も・・・

 

「苦しみの連帯」

 

皆、迷い、悩み、

苦しみながらも、


人生という名の

それぞれの道のりを、

一緒に歩んでいる同志なんだ・・・

 

そんな気持ちを

忘れずにいたいと思います😊

 

 

 

**********************************

 

 

以上、

3回に渡って、

 

遠藤周作さんの珠玉の名作、

 

わたしが・棄てた・女

 

 

から、

私の印象に残った箇所を、

紹介・解説させていただきました。

 

ちなみに、映画化は、

ずいぶん前(1969年)に、

されたみたいですが、

私は観ていません。

 

1997年に、

「愛する」と改題されて、

現代風にアレンジされた映画は、

(酒井美紀さん主演の)

観た記憶がありますが、

原作のイメージとは、

だいぶかけ離れていた印象があります。


 

最後に、小説における、

森田ミツの言葉で、

締めくくりたいと思います。

 

 

「さいなら、吉岡さん」

 

 

この言葉は、

物語の最後に発せられますが、

 

このシーン、

切なすぎて、

目頭が熱くなります・・・😢


(ちなみに、森田ミツは、

遠藤周作さんの他の小説にも、

転生?して、

たびたび登場しますよ(^^))


 

わたしが・棄てた・女

 

まだ読んだことのない方には、

ご一読をおすすめいたします!

 

 

 

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今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました😊

 

次回は別の本を紹介する予定です。

 

 

********************************

 

 

おまけ写真集(^^;

 

富士周遊の旅、

第3弾!

 

 

西湖コウモリ穴、

ヘルメットをかぶって進入です!

 

 

 

昼間なので

コウモリはいませんでしたが、

屈まないと通れない箇所もあり、

けっこうスリリング!

 

 

 

川口浩探検隊(懐かしい~)

の気分を味わえました!

 

 

 

河口湖畔にある、

武田信玄公ゆかりの、

富士御室浅間神社

 

 

 

湖畔では、

やぶさめのイベントをやっており、

大盛況でしたが、

 

境内は、

静寂の空間でした。

 

 

 

里宮。

無骨で渋い感じがして、

かっこよかったです!

 

 

 

本宮の前。

 

 

 

本宮、国の重要文化財。

 

 

 

林の中で、

赤が映えます!

 

 

 

河口湖町の風景。

富士山が身近ですね🗻

 

 

以上、

おつきあいくださいまして、

有り難うございました😊

 

 

 

 

あっ、この子も😸

 

(出張でしばらく会ってないけど、

元気かなあ~)