ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

今、長期で出張に出ているため、

GWで書き溜めたブログを

アップしています(^^;

 

前回から、

遠藤周作さんの名作、

 

わたしが・棄てた・女

 

 

から、

私の印象に残った箇所を引用しながら、

紹介・解説をしています(^^)

 

あらすじは、

ちょっとだけ・・・

 

「冷酷な運命に弄ばれながらも、

崇高な愛に生きる

無知な田舎娘ミツの短い生涯を、

斬新な手法で描く・・・」

 

 

では、さっそく引用します。

 

主要登場人物の吉岡が、

「あの人」の声を聞くシーンです。

 

 

(病気か・・・

あいつ。)

 

ぼくはひどく

疲労を感じた。

 

なぜか知らないが

体だけではなく、

心の芯まで

くたびれているのを感じた。

 

雨にぬれて

一匹の犬が

路をよろめきながら

横切っていった。

 

その瞬間、

突然、誰かが

耳もとでぼく自身に

問いかけるような

錯覚に捉われた。

 

今でもあの瞬間、

どうしてあんな声を

聞いたような気がしたのか

ふしぎである。

 

(ねえ、君があの日、

彼女と会わなかったら)

と、その声は呟いた。

 

(俺の責任じゃないぜ。)

とぼくは首をふった。

 

(一つ一つ、

そんなこと気にしていたら、

誰とも会えないじゃないか。

毎日を送れないじゃないか。)

 

(そりゃそうだ。

だから人生というのは

複雑なんだ。

 

だが忘れちゃいけないよ。

人間は他人の人生に

痕跡を残さずに

交わることはできないんだよ。)

 

ぼくは首をふって、

雨のなかを、

ぬれながら、

歩きつづけた。

 

ちょうどあの渋谷の夜、

仔犬のように

ついてきたミツに

 

眼もくれずに

駅にむかって

歩き出したように・・・

 

 

「人間は他人の人生に

痕跡を残さずに

交わることはできない・・・」

 

そうですね・・・

 

私もふと、

過去のちょっとした出来事を、

思い出すことがあります。

 

ちょっと恥ずかしい、

自己嫌悪を感じるようなことだったり、

もしかしたら、

相手を傷つけたかもしれない

出来事だったりします。

 

忘れたつもりでも、

無意識の中に蓄積されていて、

ふとしたときに、現れてくる。

 

もちろん、

吉岡がいうように、

 

そんなことを気にしていたら、

誰とも会えないし、

日常生活がすごく窮屈になります。

 

だから、

あまり気にする必要は

ないのかもしれませんが、

 

ただ、

「人間は他人の人生に

痕跡を残さずに

交わることはできない・・・」

 

と自覚をすることで、

 

謙虚な気持ちや、思いやりの心が

少し芽生えてくるのかもしれない。

 

そう自分に言い聞かせています(^^;

 

 

この台詞も印象的です。

 

 

「苦しいのは

体のことじゃなくってよ。

 

二年間のあいだに

あたしはやっとわかったわ。

 

苦しいのは・・・

 

誰からも愛されぬことに

耐えることよ。」

 

 

御殿場にある

らい病(ハンセン病)患者の

病院(施設)のシーンですが、

 

過去、ハンセン病患者は、

家族からも見棄てられて、

病院(施設)に隔離されていたといいます。

 

それは、それは、

孤独だったと思います・・・

 

だからこそ、

同じ仲間と助け合い、

励まし合いながら生きていたのだと

思いますが、

 

それにしても、

家族からも見棄てられたというのは、

さぞ、辛かったと想像します。

 

 

主人公のミツと、

修道女のスール・山形の

会話です。

 

 

「あの人たち、

いい人なのに、

なぜ苦しむの。

 

だってさ、

こんなにいい人たちなのに、

なぜこれほど

可哀想な目に会うのよ。」

 

「あたしも、

その問題を毎晩、考えるわ。」

 

スール・山形は

ミツの眼を

じっと見つめながら、

 

「眠れぬ夜に、考えるわ。

世の中には

心のやさしい人ほど

辛い目に会ったり、

苦しい病気に

かかったりするのね。

 

なんのために神さまは

そんな試練を与えるのか、

あたしもよく考えるわ。

 

この病院には

びっくりするほど

心の美しい患者さんが

沢山いるわ。

 

世間にいた時だって、

その人たちは

悪いことなんか

何一つしなかったでしょう。

 

それなのになぜ、

この人たちだけが

こんな病気にかかり、

家族に棄てられ、

泪をながさねばならぬのか、

考えるわ。

 

そんな時、

あたしは自分が信仰している

神さまのことまで、

わからなくなる時もあるの。

 

・・・でも、

あとになって考えなおすのよ。

 

この不幸や泪には

決して意味がなくはないって、

 

必ず大きな

意味があるって・・・」

 

 

・・・そうですね。

 

私も、まだ、

確認が持てるほどでは、

ないのですが、

 

不幸や苦しみというものには、

必ず意味がある、

のだと思います・・・

 

というか、

思いたい。

 

・・・皆さんは、

不幸や苦しみには、

どんな意味があると思いますか。

 

・・・次回に続きますね(^^;

 

 

 

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今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました。

 

次回もこの本の紹介を続けます(^^;

 

 

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おまけ写真集(^^;

 

富士周遊の旅、

第2弾!

 

 

竜ヶ岳に登りました!

 

 

 

途中、本栖湖を見下ろします。

 

 

 

山頂?見えてきました。

もしかして雲の中?

 

 

 

山頂、やはりガスってしまた(^^;

 

 

 

おおっ、

一瞬だけ、

雲が晴れて、富士山見えました!

 

 

 

下山時、下の方にいくと、

雲がなく、くっきり見えてきました!

 

 

 

ダイナミック!

 

 

 

青木ヶ原樹海・・・

雄大です!

 

 

 

本栖湖。

 

 

 

山の中の、

静かな湖でした。

 

・・・次回、

第3弾に続きます(^^;