ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

花粉症の方には、

つらい日々が続きますね😢

 

私もスギ花粉症で、

今の時期は、

何だか頭がもわ~っとする

感じなのですが、

 

あと数週間、薬とマスクで、

何とか凌ごうと思います(^^;

 

明治大学教授でカウンセラー、

諸富祥彦先生の著書、

 

はじめてのカウンセリング入門(上)―カウンセリングとは何か

 

 

から、

私の印象に残った箇所を、

紹介・解説しております。

 

今回で3回目になりますが、

前回は、

 

「自分のあるがままを
受け入れることができたときに、
はじめて、人は変わっていく」

 

という説を紹介しました。

 

しかし、

ふつうに考えると・・・

 

「あるがままを受けいれたら、

現状に満足してしまい、

かえって変わらなくなるのでは?」

 

と思いますよね。

 

では、

「自分のあるがままを
受け入れることができたときに、
はじめて、人は変わっていく」

 

とは、具体的に、

どういうことなのでしょうか。

 

本書に、とてもわかりやすい事例が、

紹介されていましたので、

ちょっと長くなりますが、

引用させていただきます(^^;

 

 

たとえばある女性が、

息子さんの不登校と

家庭内暴力のことで

悩んでいるとします。

 

当然のことながら、

「一刻もはやく、

この苦しみから解放されたい」

「息子には、

はやく学校に行ってほしい」

「暴力のない

平穏な家庭を取り戻したい」

と考えています。

 

そして

そのための援助を求めて、

カウンセリングを受けに

来られたのです。

 

もちろん

こちらもその期待に

応えようとします。

 

しかし、

なかなかそうは

うまくいきません。

 

なぜならば、

息子さんの不登校には、

ご両親が自分たちの

都合のいいように

自分のことを

扱ってきたことへの

プロテスト(反抗)

という意味が

しばしば含まれているからです。

 

 

う~ん、

なるほどです・・・

 

 

そうこうしているうちに、

息子さんの暴力は

ますます激しくなってしまい、

お母さんとしては、

もうどうしていいか、

わからなくなります。

 

息子がこんなおかしな問題を

起こしてしまったら

世間に顔向けできない、

と思い、

自分という存在が

崩壊しそうな苦しみに

襲われ始めます。

 

最も恐れているのは、

息子さんの不登校が

親戚や姑に

ばれてしまうこと。

 

そのため、

親子で身を潜めるように

暮らしています。

 

しかし、

もうだめだ。

 

世間体を気にしている

場合ではない。

 

こう覚悟が決まった

あたりから母親は、

カウンセリングのなかで、

「自分」を見つめ始めます。

 

カウンセリングの

最初の数回では、

 

「息子さえ、

ちゃんとしてくれていれば、

我が家は幸せなんですけど」

 

「先生、どうしたら、

息子は学校に

行ってくれるんですか」

 

と、相変わらず、

「息子を自分の

都合のいいように動かすだけ」

を考えていたお母さんが、

 

「先生、私、

これまでほんとうに傲慢でした」

 

「自分の世間体ばかりを

気にしていて、

息子の側に立って

本気でものごとを

見たことはありませんでした」

 

と気づいていくのです。

 

「息子のためと言いながら、

結局私は、自分の願望を

息子に押し付けて、

コントロールしようとしていたに

すぎなかったんですね」

と気づき、

 

息子さんのこころの叫びに、

はじめて本当に

耳を傾けようとしている

自分がいることに

気づいていきます。

 

 

母親が、自分を見つめて、

自ら「気づく」というのが、

ポイントですね。

 

 

お母さんの「気づき」は

さらに深まり、

広がっていきます。

 

カウンセリングを1年ほど

続けたころには、

 

自分が息子さんを

自分の願望にしたがって

コントロールしようとした

背景には、

 

夫や姑に

「よい妻」「よい母親」

として認められたい、

という気持ちが強くあったこと、

 

だからこそ息子さんの

暴力に脅え、

からだ中が痣だらけになっても、

夫に泣きつくことを

しなかったこと、

 

そればかりか、

仕事仕事で息子と

話らしい話もしない夫に

文句一つ

言ってこなかったこと・・・

 

そんなことに

思いをめぐらせ、

涙ながらに

語り始めるかもしれません。

 

そしてさらに、

その背景を探っていくと、

 

子どものころ、

妹ばかり溺愛する両親の愛を

少しでも手に入れたくて、

 

自分を消して

周囲の期待に応えるという

関係のパターンが

身についてしまっていたこと・・・

 

結局自分は、

他者の期待に応えるばかりで

「自分」というものを

持っていなかったこと・・・

 

そして、

こうしたことの

もろもろが重なって、

 

息子さんが

「声にならない声」を

不登校や

家庭内暴力というかたちで

表現しようとしていること。

 

こうしたことに、

この母親は、

気づき始めるのです。

 

 

母親は、

自分一人で抱えて、

ずっと我慢してきた・・・

 

周囲の期待に応えようと、

自分を殺して、

ずっと頑張ってきた・・・

 

それに対して、

息子さんは、

「声にならない声」を

表現していた・・・

 

・・・そんなことに、

母親が自ら気づき始めることで、

 

「変容」すなわち

人として「成長」していくのです。

 

 

この母親の周りでは、

いろいろなことが

次々と起こり始めます。

 

母親自身が

変わりはじめたころから、

人生のさまざまなことが

その変化に対応して

生じてくるのです。

 

母親自身が

変わるだけではありません。

 

母親と周囲の人との関係が

変わり始めます。

 

息子さんの立場に立って、

本気で息子さんの話が

聞けるようになるかもしれません。

 

ご主人とも、

はじめて、

お子さんのことをめぐって、

本気で話ができるかもしれません。

 

最初は

ご主人もとまどうでしょう。

 

しかしそのうち、

こころを開いてくれるかも

しれません。

 

母親が人間として

成長するにともなって、

家族そのものが新たな家族へと

再生していくのです。

 

 

母親が変わることで、

家族そのものが、

「変容」「再生」していく・・・

 

 

もちろんそれは、

死に物狂いの行為です。

 

家族再生どころか、

離婚や、家族解体の危機に

陥るかもしれません。

 

真実の自分を

生き始めることには、

さまざまなリスクが

つきまとうものです。

 

最初の問題であった、

お子さんの不登校は

どうなるのでしょう。

 

家族が再生することによって、

解決してしまう

(学校に行き始める)

かもしれませんし、

 

逆に、

不登校のままかもしれません。

 

 

河合隼雄先生は、

人間理解は「命がけ」

だとおっしゃいました。

(「こころの処方箋」より)

 

「変容」とは、

さなぎから蝶になることに

例えられるように、

もちろん、簡単なことではありません。

 

リスクや痛みを伴うことも、

多いわけです。

 

 

しかし、

かつては母親にとって

大問題であった

お子さんの不登校は、

 

もはや

それほど問題では

なくなっているかもしれません。

 

それよりも、

家族の一人ひとりが、

より自分らしく

生きていくことのほうが

重要なことだと

気づきはじめてくるからです。

 

 

・・・いかがでしたか。

 

ある母親と家族の、

「変容」「再生」

そして、

「成長」の物語。

 

今回は、

「母親と不登校」のケースを

取り上げましたが、

 

他にも、たとえば、

「中年の危機」

「キャリアの行き詰まり」

を迎えたケースなども、

 

「変容」「再生」「成長」

のきっかけとなるのは、

同じだと思います。

 

 

ありのままの、

ほんとうの自分の気持ちに、

自ら気づくことによって、

 

はじめて、人は、

自分らしく生きていこうと決意し、

変わることができる。

 

ただし、それは、

簡単なことではありません。

 

そのために、

同行者としてのカウンセラーの存在が

あるのだと思います😊

 

 

 

********************************

 

 

今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました(^^)

 

次回もこの本の紹介を続けます。

 

 

 

********************************

 

 

 

おまけ写真集(^^;

 

 

滋賀県、湖東三山の1つ、

金剛輪寺

 

 

 

風車を持った千体地蔵に見守られて、

参道を歩いていきます。

 

 

 

もうすぐです!

 

 

 

本堂(国宝)です。

 

中で、重要文化財を含む多くの仏像を、

間近で拝めました(^^)

 

 

 

三重の塔もありました。

 

紅葉の時期は、

さらに美しいそうです。

 

静かで風情のあるお寺、

おすすめです!

 

 

 

 

こちらは、美濃国一宮、

南宮大社

 

 

 

立派な拝殿!

金属の神の総本宮だそうです。

 

 

 

高舞殿。

朱色がとても美しい大社でした!

 

 

 

こちらは、近場の公園。

白木蓮が開花してましたよ(^^)