ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

早稲田大学文学学術院教授

石田光規先生の新書本、

 

「人それぞれ」がさみしい

 

 

から、

私の印象に残った箇所を、

紹介・解説しています。

 

今回で3回目です(^^;

 

前回、

ハラスメントになるリスクから、

現代人はどうしても、

表現することに

「萎縮」しがちになってしまう、

 

ということを述べましたが、

 

このような場合、

2つの方策がとられやすくなるといいます。

 

「穏やかな撤退」

「結託」です。

 

 

言葉や表現が

リスク化した社会で

自らの身を守るには、

危険に近づかないのが

いちばんです。

 

そうなりますと、

対人関係であれば、

なるべく突っ込んだ発言をせず、

「人それぞれ」として

その場をやり過す方策が

選択されやすくなります。

 

表現文化の世界であれば、

穏当な表現が優先されるように

なります。

 

 

たしかに、私自身も、

特に職場では、

穏当な表現を使うことが

多くなった気がします。

 

 

しかし、

このような状況は

決して望ましいものでは

ありません。

 

というのも、

相手に関わろうとしないことが、

もっともよい選択に

なってしまうからです。

 

 

なるほど・・・

 

相手に関わろうとしない、

すなわち、

無関心であることが、

一番のリスクヘッジになる。

 

たとえば、現代人は、

(私も含めて)

近所づきあいを、

あまりしなくなりましたが、

そういうことなのでしょうか。

 

もちろん、

変な、しがらみに絡まれない

メリットも多いので、

決して悪いことではないのですが、

 

でも、何だか、

ちょっと、

寂しい気もします(^^;

 

では、

「結託」とは・・・

 

 

表現がリスク化した社会で

自らの身を守るには、

危険に近づかないのが

いちばんよいといっても、

そうできない人もいます。

 

どうしてもある主張に

納得できない、

あるいは、

どうしてもある出来事に

もの申したい、

という人もいるでしょう。

 

 

そうですね。

そういう時もあります。

 

 

いちばん簡単なのは、

同じ意見をもつ人どうしで

集まることです。

 

本来的な意味とは

少し違いますが、

ここではそれを

「結託」としておきましょう。

 

結託をすれば、

お互いに気兼ねなく、

意見を言うことができます。

 

話をした人から

告発したリスクも、

かなり減らせます。

 

しかし、

同じような意見の人どうしで

まとまると、

 

他の意見を持つ人と

対立することもあります。

 

 

本書には、

具体例として、

 

ファミマで売られている、

「お母さん食堂」

という名称の商品シリーズをめぐり、

 

「お母さん=家事・料理」

を結びつけるから、

名称を変更すべきだという意見と、

 

その反対の意見、

言葉への統制に不満を感じる意見とが

対立をして、

 

ネットで炎上のようになってしまったケースが

紹介されています。

 

私は、個人的には、

「お母さん食堂」に、

特に引っかかるところはないのですが、

 

それはともかく、

「結託」

すなわち、

純化した集団というのは、

 

他の考えの集団と

不毛な対立を引き起こしがちで、

「分断」を生みかねないのだと思います。

 

単純には言えませんが、

今の国際情勢の混乱の一因は、

こういうところから

きているのかもしれません。

 

ネットの検索システムが、

「結託」を容易にしていると、

本書では述べられています。

 

検索システムには、

もちろん功罪がありますが、

その罪の部分、

 

「結託」する過程で、

多様な考えに触れる可能性を

損なってしまうということを、

 

「紙の辞書」

「電子辞書」

のたとえで、

述べられています。

 

 

紙の辞書は、

目当ての言葉を調べる過程で、

他の言葉を目にします。

 

そこで、

今まで知らなかった言葉に

触れることもあります。

 

しかし、

電子辞書は、

検索した言葉の意味のみを

掲示するため、

それ以外の言葉に

触れる機会はありません。

 

検索システムを使った

出会いも同じで、

・・・

 

 

そうですね。

 

たしかに、紙の辞書は、

前後の言葉や、

何気なく目に留まった言葉から、

世界が広がることがありますよね(^^)

 

私事ですが、

中学生のころ、

まずはエッチな言葉から引いて、

そこから語彙が増えていった記憶が

あります(^^;

 

同じことは、

リアル書店と、

ネット書店にもいえるかもしれません。

 

私は最近、

ネット書店(Amazon)を利用することが

多くなりました。

 

特に、大型書店で探さないと、

なかなか見つかりそうもない本は、

(古本も含めて)

ネット書店で、

ピンポイント購入することが多いです。

 

「あなたへのおすすめ」

を提案してくれる

レコメンド機能も、

便利で有り難い。

 

しかし、

それだけだと世界が広がらない。

 

やっぱり、

リアル書店をぶらぶら回遊しながら、

ふと目に留まる、本との出会い。

 

これを大切にしたい!

 

もちろん、

デジタルの恩恵は多大なるものがあり、

それなしでは生きていけない

世の中ではありますが、

 

デジタルに依存しすぎるのは、

自ら世界を狭めることになると思う、

今日この頃です(^^;

 

 

 

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今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございます。

 

次回もこの本の紹介を続ける予定です。

(最終回?)

 

 

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おまけ写真集(^^;

 

狐狸庵先生(遠藤周作さん)

のエッセーに登場する、

「柿生の里」

(川崎市麻生区)

 

前から気になっていたのですが、

車で通りがてら、

ぶらっと立ち寄ってみました(^^)

 

 


 

王禅寺。

 

 

 

 

 

その昔は大寺院だったようですが、

今は静かなたたずまいでした。

 

 

 

琴平神社の儀式殿。

鳥居がデカかった!

 

 

 

近年、火事で焼け

再建された本殿。

 

 

首都圏のわりと近場にも、

まだまだ素敵な神社仏閣が

あるもんですね~😊