ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

五木寛之さんのエッセー、

林住期

 

 

から、

私の印象に残ったところを、

引用して、

紹介・解説しています(^^)

 

今回で4回目。

この本の紹介は最終回です(^^;

 

「林住期」とは、

50歳から75歳までの期間を差しますが、

この時期が、

「人生のクライマックス(黄金期)」

だといいます。

 

今回は、まず、

 

「50歳から学ぶという選択」

 

という章の中から、

引用します。

 

 

私は子どものころから

勉強が嫌いだった。

 

中学、高校と、

勉強をさぼって、

適当にごまかしてすごした。

 

本を読むのは大好きだったが、

学ぶという熱意には

欠けていたように思う。

 

だから受験勉強も、

いやいや仕方なくやった。

 

大学では

アルバイトがほとんどで、

たまに教室に顔を出すと、

仲間にめずらしがられた

ものだった。

 

 

現代を代表する知識人、

大作家である

五木寛之さんほどの方ですから、

おそらく成績優秀だったとは思いますが、

勉強が好きではなかったんですね(^^;

 

ちなみに、私も、

(一緒にするのは畏れ多いですが)

いわゆる学校の勉強は

あまり好きではなく、

特に、計算や漢字など、

反復練習が必要なものは、

できるだけ避けて、

逃げまくっていました・・・

 

おかげで、

高校生のころに

そのツケが回ってきましたが(^^;

 

浪人して、

なんとか大学生になってからは・・・

 

他に、

面白いことがたくさんありましたので、

残念ながら、

大学の勉強には身が入らず(^^;

 

ぎりぎりの単位で

なんとか卒業した感じです(笑)

 

本も、私、

中学生くらいまでは、

あまり読みませんでした。

 

思春期に入って、

いろいろな悩みを抱えるように

なってからでしょうか。

 

太宰治さんとかも読むようになって・・・

(けっこう、ありがちな道ですが)

そこからですね。

 

 

本書の内容に戻ります(^^;

 

五木寛之さんは、

50歳になるころ、聴講生という形で、

京都のある大学で学ぶことになったのですが、

(たしか、龍谷大学で

仏教を学ばれたのだと思います)

 

そこで、はじめて、

「学ぶ喜び」に目覚めたといいます。

 

 

先生の話も、

すごくよく頭に入る。

 

ものを学ぶということは、

こんなにおもしろいものかと、

ようやく気づいたのだ。

 

休校になったりすると、

本気で腹を立てたものだった。

 

勉強をするということが、

そんなにおもしろいということに、

どうして早く

気づかなかっただろうと、

残念に思う。

 

しかし、それは

年をとって学ぶから

おもしろくてたまらないのだろう。

 

要するに若いときには

わからないことが、

たくさんあるということだ。

 

 

たしかに、

年をとってからの学びは

おもしろいですね!

 

「若いときにはわからないことが

たくさんある」

 

そうなんです(^^)

 

人生経験を重ねた今だからこそ、

腑に落ちて分かるということが、

けっこうあります。

 

これは、

昔読んだ本を再読した時にも、

感じます。

 

私事になりますが、

コミュニケーションについては、

若い頃から学んでいるのですが、

40代になってからは、

本格的に、心の学び、

カウンセリングの学びを始めました。

 

ある程度、

人生経験を重ねてからの

心の学びは、

腑に落ちて分かることも多いんですね。

 

しかも、

押し付けられた学びではなく、

自ら興味を持って、好きで選んだ学び。

 

おかげさまで、

こうやって、

ブログで発信することもできますし。

(読んでくださる方に本当に感謝です)

 

そんな学びは、

ほんと、楽しいです(^^)

 

 

定年で退職した

60歳からでも、

おそくはないが、

もう十年早いと

もっといいだろう。

 

50歳で退職して

学生にもどる、

というのが

理想ではあるまいか。

 

 

50歳で学生に完全にもどるのは、

貯えが十分にないと

なかなかできないと思いますが(^^;

 

各自のできる範囲で、

働きながらでも、主婦(夫)をしながらでも、

学ぶことはできると思います。

 

必ずしも、大学にいかなくても、

セミナーに参加したり、

興味のある分野の資格取得のために

講座に通ったり、

 

今は、

オンラインでも気軽に参加できますし。

 

有り難い時代ですよね(^^)

 

 

年をとることはおもしろい、

というのは、

そういうことだ。

 

みずみずしい情感が

失われていくかわりに、

以前はみえていなかったことが

みえるようになる。

 

頭でわかっていたつもりで

いたことが、

ぜんぜんちがう角度から

実感できるようになってくる。

 

学ぶことのおもしろさに

目覚めることも、

その年をとる効用のひとつだろう。

 

60歳からでも、おそくはない。

 

70歳になって大学に顔をだす、

などというのも

悪くない老後の楽しみだ。

 

 

「学ぶのに遅すぎることはない」

といいますが、

思い立ったその時から、

人は、何歳からでも

学ぶことができると思います。

 

ただ、できることなら、

リタイヤする前から、

現役時代から、

学びはじめるに越したことはない

と思います。

 

それが、

心豊かな後半生に

結び付くような気がしています。

 

ポイントは、

重ねて言いますが、

 

「自分の興味のあること、

好きなことを主体的に学ぶ」

 

ということです。

 

しがらみや世間体、義務感から、

あまり好きでもないことを学んでも、

苦しくなると思いますし、身が入りません。

 

「学ばせられる」

のは、

若かりし学生時代だけで

もう十分ですね(^^;

 

 

話は変わりますが、

最後に、

ブッタについて触れられている箇所を

引用します。

 

 

ブッダは、

「この世は苦である」

と語った。

 

それを私は、

「世の中は思うようにはならない」

と、聞いた。

 

思うようにならない世の中に、

私たちはどう生きればよいのか。

 

はたして生きるすべはあるのか。

 

生きる意味はあるのか。

 

ブッダは、

「ある」と言う。

 

物事の道理をきちんとたしかめ、

その道理を知り、

それを解決する手だてを

正しく実践せよ、

 

と教える。

 

そして

人が大切にしなければならない

ことの第一に、

「不殺生」をおいた。

 

これは

「命を大切に」

ということにつきる。

 

命を大事にする、

 

このことが

今の私たちの社会では

もっともなおざりに

されていることではないか。

 

(中略)

 

「盗んではいけない」

とも、ブッダは言う。

 

これは他人の所有物を奪うな、

というだけのことではない。

 

モノを大切にしよう、

ということだ。

 

自然もモノである。

 

山も、川も、

海も、空気もモノである。

 

「モノを大切にしよう」

という立場に立ったとき、

自然からモノを奪い続けてきた

人間の歴史が

はっきり透けて見えてくるだろう。

 

(中略)

 

「不飲酒」

というのは、

ただ酒を飲むなと

言っているのではない。

 

体を大切にしようと

説いているのだ。

 

同じように、

ブッダは

「生を大切に」

「心を大切に」

「家族や仲間を大切に」

と言っている。

 

この

「大切にする」

という、

その思想を

信仰までに高めたところに、

ブッダという人の魅力が

あるのではないか。

 

 

本書は、

2007年初版なので、

もう十数年前に出された本ですが、

まるで、今のご時世に対しての、

メッセージのようですね。

 

(五木寛之さんは、

時代の先を読む先見性がある方だと

いつも感じます)

 

有名人で自ら命を絶つ人・・・

環境問題、SDGsの機運・・・

 

「大切にする」

 

この思想は、

今この時代にこそ、

求められるような気がします。

 

関わるものすべて、

特に、身近な人やモノを大切にする。

 

そして、やっぱり、

最も大切にしたいのは、

 

「自分自身」

 

自分の「身体」を労わるのは、

もちろんのこと、

自分の「気持ち」「感情」も

大切にする。

 

ポジティブな感情、

たとえば、

優しい自分、頑張り屋の自分だけでなく、

ネガティブな感情、

ダメな自分、ずるい自分や、

なまけものの自分も

否定することなく、受け入れる。

 

そうやって、

自分の中に沸き起こる、

正直な気持ち、感情を、

否定することなく、

まずは、受け入れて、

大切にする。

 

それが、

思い通りにならない人生の「後半」を

実りある黄金期にするための

カギになるのかもしれない。

 

そんなことを考えました。

 

 

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以上、

4回に渡って、

五木寛之さんのエッセー、

 

林住期

 

 

の内容から、

私の印象に残ったところを、

紹介、解説していきました。

 

もうすぐ、林住期に突入する方はもちろん、

今、林住期の真っただ中の方、

この先に林住期を迎える方にも、

何らかの示唆を与えてくれる本だと思います。

 

文庫本で気軽に読めますし、

おすすめします(^^)

 

なお、

五木寛之さんは、

人生後半については、

他の本でも述べられていますので、

ご自分がピンときたタイトルの本を読まれても

いいと思います(^^)

 

今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました😊

 

次回は別の本を紹介します。

 

寒い日が続いております。

どうぞ暖かくして、ご自愛くださいね🍀

 

 

 

 

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近所の鶴見川の夕日です。

 

お天道様、いつも有り難うございます😊