ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

曹洞宗の僧侶、

藤田一照さんの、

 

ブッダが教える愉快な生き方

 

 

という本から、

私の印象に残ったところを、

紹介しています。

 

今回で5回目ですね(^^;

 

今回は、

 

「ネガティブ・ケイパビリティ」

 

という考え方を、

紹介、解説いたします。

 

 

イギリスのロマン派詩人

ジョン・キーツ

(1795~1821)は、

弟にあてた手紙の中で

こんなことを言っています。

 

―ぼくは

「消極的能力」

(ネガティブ・ケイパビリティ)

のことを言っているのだが、

 

つまり人が

不確実さとか不可解さとか

疑惑の中にあっても、

事実や理由を求めて

いらいらすることが

少しもなくていられる

状態のことだ―

 

(「詩人の手紙」

ジョン・キーツ著

田村英之助訳

冨山房百科文庫)

 

 

「ネガティブ・ケイパビリティ」

は、キーツによる造語です。

 

彼はそれを、

創造的で偉大なことを

成し遂げる人が持っている

特質として指摘しています。

 

 

「ネガティブ・ケイパビリティ」

 

消極的能力とのことですが、

この能力は、

創造的で偉大なことを成し遂げる人

(たとえば、シェイクスピアなど)

が持っている能力だと

いうのですね。

 

ちょっと意外ですが・・・

 

 

私はこれこそが、

決して思い通りには

ならない人生を

愉快に生き抜いて

いくために

不可欠の能力だと

思います。

 

それは

未知なものをすぐに

既知なものに変えて

安心しようとせず、

尻込みしないで

未知なものに直面し、

そこから立ち上がって

くることを待ち、

受け止めることのできる

力だからです。

 

「ネガティブ・ケイパビリティ」は、

「消極的能力」

とも訳されていますが、

私は「しない能力」

と言っています。

 

まさに、考えを追わず、

正しい姿勢と静かな呼吸で

坐り続ける坐禅に

必要な能力であり、

ビーイング・モードで

坐禅をすることによって

自ずと培われていく

能力です。

 

一般的に能力といえば、

何かを成し遂げるための

能動的能力、

いわば

「ポジティブ・ケイパブリティ」

ばかりが評価されます。

 

そういう風潮の中では、

「問題」を少しでも

早く解決しようと焦って

ドゥーイング・モードを

起動させることが

当たり前に

なってしまいます。

 

しかし、それでは

将来のことや過去のこと、

つまり自分の頭の中で

考えたことばかりに

心が向いてしまい、

今ここで実際に

起きていることが

ほとんど体験できなくなります。

 

そして、

世界を直接的に体験して

自分の人生を

自由に生きるのではなく、

頭の中に作った物語を

繰り返し生きることに

なってしまいます。

 

 

なるほど~、

 

私たちは、未知なもの、

不可解なことに接すると、

つい、それを、

すぐに、解決しようとしますよね。

 

もやもやしたままだと、

気持ち悪いし、

何だか、落ち着かないし・・・

 

その状態に、

なかなか耐えることができない。

 

何故なら、

今は、ググれば、

すぐに正解が出てくる時代だから。

 

でも、個々の人生の正解は、

ググっても、出てこないのです(^^;

 

「未知なものに直面しても、

そこから立ち上がってくるものを待ち、

受け止めることのできる力」

 

それが、

「ネガティブ・ケイパビリティ」

すなわち、

「しない能力」なんですね。

 

そう考えると、

たしかに、

「いま、ここ」の世界を

直接的に体験しながら坐り続ける

「坐禅」というものは、

「ネガティブ・ケイパビリティ」

だといえますね。

 

 

目覚めるということは、

そのような思考の世界から

はっきり目覚めて、

現実にしっかり足をつけて

生きるということでも

あるのです。

 

脚を組み、

手を結び、

口を閉じ、

思いを手放している坐禅は、

まさに徹底的な

「しない」姿であると

言えるでしょう。

 

しないことを全力で行う

「ネガティブ・ケイパビリティ」

の発揮です。

 

いま自分の内外で

実際に起きていることは、

この宇宙でたった一回きりの

未知の出来事です。

 

すべての感覚機能を開放して、

その無限の豊かさと

出会い続けていくのが

坐禅修行の内実なのです。

 

 

「しないことを全力で行う」

 

たしか、

臨床心理学者でカウンセラーの

河合隼雄先生も、

おっしゃっていたと思います。

 

カウンセリングの際に、

カウンセラーは、

アドバイスをしたりして、

相手(クライエント)を

決して、変えようとはしないんですね。

 

相手の中に答えがあると信じて、

受容、共感をしながら、

ひたすら寄り添う。

 

そうすると、

(時間がかかる場合もありますが)

クライアントは、

自ら答えを見いだしていく・・・

 

自分自身に対しても、そうですよね。

 

思い通りにならないことがあっても、

すぐに解決しようとせず、

それを受け止めて、

何かが立ち上がってくるのを、

待ってみる。

 

もちろん、

具体的なアクションを起こした方が、

いい場合もありますが、

時には、

「ネガティブ・ケイパビリティ」

(しない能力)

を発揮してみるものも、

いいかもしれません。

 

独力では、

なかなか難しいことではありますが(^^;

 

そのためには、

坐禅や瞑想をして、

「いま、ここ」の感覚を

じっくり感じて、味わってみるのも、

効果的だと思います。

 

ちなみに、私は、

臨済宗青年僧の会さんの

オンライン坐禅会

にたまに参加しております。

 

全国のお寺さんが、

持ち回りで開催されているもので、

ほぼ毎晩、ZOOMで開催されています。

 

事前予約や登録も不要で、

出入り自由、気軽に参加できます。

(しかも、無料!)

 

顔出しも、したくなければ、

しなくて全然OKですよ(^^)

 

毎回、坐禅の仕方から

懇切丁寧に説明してくださるので、

まったくの初心者でも参加できます。

 

おすすめします(^^)

 

あと、

「ネガティブ・ケイパビリティ」

に興味を持たれた方は、

 

作家で、精神科医である、

帚木蓬生さんの、

ネガティブ・ケイパビリティ  答えの出ない事態に耐える力

 

 

という本があります。

 

コロナ禍の今の時代だからこそ、

答えの出ない事態に耐える力、

必要とされていると思います。

 

ご一読をオススメします(^^)

 

 

今回も最後までお読みくださいまして、

有り難うございました。

 

次回に続きます(^^;