メリークリスマスイブ!

 

ご訪問くださいまして、

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

ユング派の臨床心理学者

河合隼雄さんのエッセー集で、

ロングセラーの、

こころの処方箋

を紹介しています。

 

この本、まさに、

「こころ」に効く「処方箋」

となるようなエッセーが55本も、

掲載されています。

 

その中から、

私が、特に、

「なるほど・・・」

と感じたエッセーを紹介しています。

 

今回、紹介するのは、

 

「自立は依存によって裏付けられている」

 

というタイトルです。

 

前半を要約します。

 

「自立」という標語は、

人々の心を惹きつけますが、

人気と共に、

一人歩きをすると、

不都合なことも生じてきます。

 

幼稚園の子どもで、

言葉がよく話せない(遅れている)

ということで、

母親が相談にきました。

 

話を聞いてみると、

「自立」させることが大切だと思い、

あえて、できる限り、

自分から離すようにして、

子どもを育てたといいます。

 

一人で寝にゆくようにもなり、

親戚も感心するほどだったといいますが、

その子の「自立」は

見せかけのものだったのです。

 

親の強さに押されて、

辛抱して一人で行動しているだけ。

 

そのことを説明して、

母親が子どもの接近を許すと、

今までの分を取り返すほどに

甘えてきて、

言葉も急激に進歩しました・・・

 

自立ということを

依存と反対である、

と単純に考え、

依存をなくしてゆくことによって

自立を達成しようとするのは、

間違ったやり方である。

 

自立は

十分な依存の裏打ちが

あってこそ、

そこから生まれ出て

くるものである。

 

子どもを甘やかすと、

自立しなくなる、

と思う人がいる。

 

確かに、

子どもを甘やかすうちに、

親の方がそこから

離れられないと、

子どもの自立を

妨げることになる。

 

そのようなときは、

実は親の自立が

できていないので、

甘えること、

甘やかすことに

対する免疫が

十分にできていないのである。

 

親が自立的であり、

子どもに依存を許すと、

子どもは

それを十分に

味わった後は、

勝手に

自立してくれるのである。

なるほど~。

 

子どもを甘やかすと、

自立できないのではなく、

親がそこから離れられなくなると、

子どもが自立できなくなる。

 

親が自立的で、

子どもが依存を味わいつくせば、

満足していずれ自立する。

 

子どもの意向を

尊重するということですね。

 

もちろん、

子どもだけでなく、

大人も、適度な依存は必要です。

 

自立と言っても、

それは依存のないことを

意味しない。

 

そもそも

人間は誰かに依存せずに

生きてゆくことなど

できないのだ。

 

自立ということは、

依存を排除することではなく、

必要な依存を受け容れ、

自分がどれほど

依存しているかを自覚し、

感謝していることでは

なかろうか。

たしかに・・・

 

自分が、一人で生きているわけではなく、

誰かに、依存していることが自覚できれば、

感謝の気持ちも湧いてきます(^^)

 

家族だったり、

職場の同僚、上司、部下だったり、

友人だったり、

恋人だったり、

ブログ仲間だったり・・・(^^;

 

依存に感謝できる強さ、

それが、

ほんとうの「自立」だといえそうです。

 

依存を排して

自立を急ぐ人は、

自立ではなく

孤立になってしまう。

この、

「自立ではなく孤立」

という言葉。

 

どこかで見たことがあるなあ~

と思って、

本棚を探してみたら、

ありました!

 

内田樹さんの、

ひとりでは生きられないのも芸のうち (文春文庫)

というエッセー集の中でした。

 

今、読み返していますが、

とても読みごたえがあって、おもしろい!

 

ということで、

次回からは、この本を紹介していきますね(^^)

 

以上、

8回にわたって、

河合隼雄さんのエッセー集で、

ロングセラーの、

こころの処方箋

の内容を紹介してきました。

 

この本、

エッセーが55話入っていますが、

1エッセーそれぞれ4ページ足らずなので、

すぐ読めます(^^)

 

平易な文章ですし、気軽に読めますが、

内容は、深い。

 

皆さんの、

「こころ」に効く「処方箋」となるエッセーが、

必ず一つはあると思います。

 

55話入っているにもかかわらず、

文庫本なので、

税込605円とお買い得!

 

こころの処方箋

(アマゾンのリンク張っています)

 

おすすめします(^^)

 

今回も、

最後までお読みくださいまして、

有り難うございました。