ご訪問くださいまして、 

有り難うございます。

 

れっつごうです(^^)

 

田坂広志さん著、

能力を磨く - AI時代に活躍する人材「3つの能力」 -

を紹介しています。

 

前回から、

現代の知的労働の現場において

求められる能力の中で、

AIに代替できない能力のひとつ、

 

第四 「対人的能力」

(コミュニケーション力とホスピタリティ力)

 

を解説しています。

 

前回は、その中の、

「非言語的コミュニケーション力」

を紹介しましたが、

今回は、

 

「共感力」

 

を紹介します(^^)

 

なぜ、「共感力」は、

AIには真似できないのか?

 

なぜなら、

「共感」とは、文字通り、

「共に感じる」こと

だからである。

 

それは、

人間の持つ、

喜びや悲しみ、楽しさや苦しさ、

安心や不安、友情や孤独、

愛情や憎悪、

といった生身の感情を共有することだからである。

言わずもがな。

そもそも、

AIには、感情というものがありませんからね。

 

共感は、人間にしかできません。

ただし、気をつけたほうがいいことがあります。

 

「共感」ということと、

「同情」や「憐憫」を混同するという誤解である。

 

(中略)

 

「共感」とは、

「相手の姿が、自分の姿のように思えること」

である。

「同情」や「憐憫」という感情には、

どこか、相手を「上から見る」眼差しが潜んでいるといいます。

 

たしかに、

それはあるかも・・・

 

特に、

経営者やマネジャーや、リーダーなど、

部下やメンバーを預かる人は、

極めて大切だといいます。

 

それこそ、相手にも、

非言語的コミュニケーションで、

伝わってしまいますよね。

 

気をつけねば(^^;

 

では、

この「共感力」を、

どのように身につければいいのか、

ということですが、

これは、いくら本を読んでも決して身につかないと、

田坂さんはおっしゃいます。

 

仕事や人生の経験や体験を通じてしかつかめない、

「体験的知恵」なんですね。

 

では、どのような経験を積めばいいのか。

 

「苦労」の経験です。

 

なぜなら、我々は、

自分自身に、

それなりの「苦労」の経験が無ければ、

何かに苦労している人に対して、

本当は「共感」できないからである。

 

例えば、

仕事人生において、

たまたま幸運に恵まれ順調に歩んできたリーダーには、

仕事での不運なトラブルで苦しんでいるメンバーの心境は

分からないだろう。

その気持ちに本当には共感できないだろう。

 

例えば、

若い頃から優秀だと言われ、

挫折も知らず、

エリート街道を歩んできた人間には、

仕事で能力を発揮できず、

挫折も経験し、

劣等感を抱いて歩んでいる人間の心境は

分からないだろう。

その気持ちに本当には共感できないだろう。

たしかに・・・

 

手っ取り早く、共感力を身につける秘訣など、

ないんですね。

 

「苦労」の経験。

 

田坂さんの言葉は、容赦ないですが、

納得できます。

 

ただ・・・

そうは言っても、

できれば、苦労はしたくないというのが人情ですよね(^^;

 

共感力はつけたいけど、

できれば、ひどい苦労はしたくない。

そこそこの苦労にとどめたい・・・(笑)

 

そんな、私たちに、

田坂さんは、問います。

 

「人生における苦労」

というのもを、どう見ているか。

 

どのような思想を持つべきか。

 

 

「苦労の中でこそ、我々は、成長していける」

 

その思想を持つべきであろう。

 

たしかに、誰といえども、

人生や仕事における苦労や困難を

喜んで経験したいとは思わない。

著者もそうである。

しかし、永い年月を歩んで、

人生を振り返るとき、

一つの真実に気がつく。

 

「あの苦労や困難が、自分を成長させてくれた」

 

その真実に気がつく。

だとすれば、

我々は、

「人生における苦労は少ないほど良い」

「いかに苦労の少ない人生を歩むか」

という安直な人生観を持つべきではない。

う~ん、手厳しいデス・・・

では、

我々は、

いかなる人生観を持つべきか。

 

「人生や仕事において

我々に与えられる苦労や困難は、

自分という人間を成長させるために与えられたものであり、

その苦労や困難には、

すべて、深い意味がある。

それゆえ、

その意味を考えて歩むとき、

我々は大きく成長できる」

この人生観こそ、

リーダーが持つべき人生観であるといいます。

 

(中略)

「・・・そうであるならば、

いま与えられているこの苦労、

この苦労を乗り越えることによって、

お互いに大きく成長していこう。

 

そして、

世の中のためになる、

素晴らしい仕事を成し遂げていこう」

このように、

深い信念を持ち、

仲間や部下に語れるのならば、

リーダーが預かる組織やチームは、

想像を超えた素晴らしい力を発揮できるといいます。

 

すなわち、

リーダーに求められるのは、

その「逆境観」。

 

苦労や困難、失敗や挫折、

挫折や喪失といった「逆境」を、

どう受け止めるか。

どう解釈するか。

 

決して不運なわけではない。

 

その「逆境観」の根本にあるのは、

 

「人生において与えられる、

すべての逆境には、深い意味がある」

 

という覚悟だといいます。

 

そして、

その覚悟を定めて歩むとき、

我々は、いつか、共に歩むメンバーから、

こう思われるようになっていくだろう。

 

「あのリーダーと話していると、

辛いとき、苦しいとき、励まされる」

 

「あのリーダーと一緒に仕事をしていると、

人間として成長できる」

なるほど、

 

たしかに、

こんなリーダーなら、

ついていきたくなりますね(^^)

 

この「逆境観」、

田坂さんの他の著書でも、

よく述べられています。

 

困難に直面した時に、

田坂さんの文章を読むと、

いつも、勇気づけられます(^^)

 

「その苦労や困難には、

すべて、深い意味がある」

 

ただ、

田坂さんの考え方を、

受け止めて、「実践」するのは、

なかなか、難易度が高いです(^^;

 

私などは、

できるだけ苦労を避けようとしてしまうのが、

正直なところなのですが、

 

「人生において与えられる、

すべての逆境には、深い意味がある」

 

と、自分に言い聞かせて、

何とか、逆境を受け入れられるようになりたいと思っています。

(人生の課題ですね)

 

ちなみに、

「逆境観」といえば、

飯田史彦さんも、

同じようなとらえ方をされています。

 

ソウルメイト

という本の最後に、

 

「逆境よ、もっと来い。」

「逆境よ、ありがとう!」

と述べられています。

 

逆境ナイン

という映画を観た影響だそうです。

 

私も、この映画、見ましたが、

笑えて、かつ、勇気がもらえますよ(^^)

(原作コミックもいいです!)

 

ということで、

今回は、

「共感力」の源は

「逆境観」に辿り着くという

意外(?)な展開になりましたが、

次回は、

AIには代替できない、

もうひとつの能力、

 

第五 「組織的能力」

(マネジメント力とリーダーシップ力)

 

を紹介します。

こちらも、意外な展開をしますよ(^^;

 

今回も、

最後までお読みくださいまして、

有り難うございました(^^)