セーラの風便り -69ページ目

闇を知る。



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富良野Group公演『ノクターン』は、衝撃的な舞台でした。
80歳の倉本聰氏が、身を削りながら全身全霊で世の中に
問うた作品、まだ自分のなかで消化しきれていません。

思い出すあのシーン、このシーン、
あのせりふ・・・うまく言葉にできません・・・

始まりは、暗がりのなか遠くから声が聴こえてきました。
その後何度か、いいえ何度も暗転になりそれは
舞台転換の幕間ではなく、意図的なブラックアウト。

沈黙。

しばらくして、声だけが響いてくる。
または、しばしのサイレンス。

暗がりに独りぼっち・・・のコワさ、そして内側に向かっていく
強烈な集中と・・・ 


そして思い出した夜がほんとうに暗いってこと。
真っ黒な空に包まれるコワさを。
一昨年の冬の夜道、”森と風のがっこう”に
宿泊した夜、
小学6年生2人とスタッフのおっくんと犬のさんぽ。

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月の灯りと、星の明かりと、行く先を照らす懐中電灯の明かりだけ。
コワい・・・

から4人で歌ったり、大きな声で話したり。
「ここお墓だよ。」あっくんsaid。

ギャーー!!!!!

コワかった、本当にコワかった。
と同時に、私たち4人はぐっと心が近づいた気がした。

「闇を知ると人間、自分の卑小さが判るからね。
 神様の存在に気づくようになるよ。」

と著書『獨白』のなかで倉本氏は語る。

闇を知る・・・か・・・ 

あの舞台のあの暗闇に置かれた感覚を思い出す・・・

あ、朝がやって来る。

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富良野Group 公演

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雪深し西和賀にやって来ました。

芝居の奥深い愉しみを何度も教えてもらったここ銀河ホールで
今夜は、富良野Groupの公演があります。

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去年の夏、東京でこの公演を知り心待ちにしていました。

作・演出   倉本 聰『ノクターン 夜想曲』

今日の舞台は、倉本さんからどんなメッセージと
課題を受けとれるでしょうか…  

倉本さんの舞台がいつもそうであるように、
身が引き締まる思いの開幕前です。

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雪と珊瑚と


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”ジャケ買い”というけれど、
この本の装丁に一目惚れ、紙の質感とか漂う気配が
いいな、と。この時私はとても疲れていて、やさしい本を
求めていました。

そして梨木香歩さんのこの本。
『雪と珊瑚と』

”雪”は”珊瑚”の子、
”珊瑚”は”雪”の母。
タイトルは、母娘の名前なんです。

と・・・ の後が気になるところ。

21歳の珊瑚は、生きていくために働かなければならない。
赤ちゃんの雪を預かってくれるところを探していた。
そして目にした張り紙。

「赤ちゃん、お預かりします。」

親の都合で高校を中退、愛情にも金銭的にも恵まれず
育った珊瑚が、その張り紙の出会いから生きる歓びを
教えてくれる人に出会い、生きる歓びを知っていく。

時々胸の奥が、くしゅくしゅ切なくなりながら、
とうとう最後の章になってしまいました。
美味しいものを少し残しているように、
読むのがもったいないな~・・・