天国➁晴美は、タイムカードを押し、朝礼を待つ。晴美は九時スタートだけれど、ここの工場は、九時と十二時スタートのどちらか選べるようになっていて、十人ほどの小班に分かれて作業を担当する。晴美はしゃべることができる班を選んだ。班によってカラーがあり、静かに仕事をしたい人が集まる班、自分の好きな分野をしゃべりながら仕事をしたい人が集まる班などがある。晴美は、女性ばかりのぐだぐだとりとめもないことをしゃべりたい班に所属している。この班のゆるい雰囲気が晴美は気に入っていた。