夢を諦める➁ | ごっこ遊びdeキャラメイク☆ヒカリサス☆山本麻生(ヤマモトマイ)

ごっこ遊びdeキャラメイク☆ヒカリサス☆山本麻生(ヤマモトマイ)

成長するまでに封印したキャラをやりたいことに合わせてごっこ遊びで開放するキャラメイキングのお手伝い
漫画好き

夢を諦める①を読んでからご覧くださいませ


つづき


東京に来て、出版業界がとても身近になったけど、
私は変わることができなかった。



賞も欲しかったけれど、

小説家にもなりたかったけれど、

それ以前に、作品を安定して作れる人間になりたかった。



自分を好きになれば、小説も楽しんで書けると思っていた。



三十路を越えたというのに、

私は、作品を作る時間を日常的に取ることさえできなかった。



書こうとするときの抵抗感は、
薄くはなったけど、
さっぱり消えなかった。

小説家以前の問題だった。

作品に気持ちよく向き合うために人生に向き合ったのに、

いくつになってもそんな自分になれなかった。

 

 

心屋に出会って、

一度小説を書くことを捨ててみようと思った。

「書きたいから書く」を育ててみようと思った。

いままでは、小説家になるための小説だった。

でも、これからは、趣味でもいいから、書くことを楽しもう。

そう思ったら、完全に書かなくなった。

それまで、楽しんでやっていたプロット作りや、

エピソード作りもしなくなった。


 

私の中に小説家という要素はなくなってしまった。

 

 

わあみさんと、昌克さんにこの話をしたとき、

「まだ、その悲しみ癒えてないんだね」

と言われて、涙が出た。

 

私は、人生をかけていたモノで、

勝負をすることもできなかった。

 

作品を作る前に、

作品を作り続ける自分になることさえできなかった。

 

絶望の仕方なんて忘れた…と思ったのに、

絶望の仕方ばかりうまくなる。


 

くやしい。

くやしくて、悲しくて、泣きながら、これを書いてる。


 

私には「書くことしかない」と思ってスタートしたけど、

おかげで、

コミュニケーション能力がつき、

表現する能力がつき、

人を分析する能力がついた。

気づけば、予約記事を多用しているとはいえ、

毎日のようにブログ記事を更新している。


 

遊び半分で受ける占いでは必ず

「書く文字や、発言に説得力がある」と言われ、

わあみさんにも、

「エッセイを書く力と

分析力はある」

とお墨付きをいただいた。

 

 

小説家を捨てると決めてから、

ちゃんと悲しんだのは初めてかもしれない。
逃げて、気づきもできなかった感情に向き合わせていただいたお二方は本当に尊敬と感謝を贈りたいと思います。