oNEWnoNEWWAVE(オニュウノニューウェイヴ)――ジョリッツの“暴発” | Let's Go Steady――Jポップス黄金時代 !

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Jポップスの黄金時代は80年代から始まった。

そんな時代を活写した幻の音楽雑誌『MUSIC STEADY』をネットで再現します。

昨日、報告したトークイベント『サエキけんぞうのコアトーク87 YMO40周年“1978”』にはオープニングアクトがあった。サエキけんぞうと、彼が率いるジョリッツの吉田仁郎がジョリッツのナンバーを同日限定のスペシャルミックストラックで披露している。オリジナル・ナンバーをYMO色に染め上げ、うるさがたのオーディエンスも納得の出来だった。

 

そのジョリッツの最新作が先月、117日にリリースされたセカンド・アルバム『ジョリッツ暴発』である。ジョリッツはサエキけんぞうと泉水敏郎という伝説のニューウェイブ・バンド、ハルメンズの2トップが、ヘルヘッドの吉田仁郎、リアル三区の亀、カストルファンクラブのオカジママリコという新世代の精鋭と組んだ新バンドである。

 

サエキと泉水は、2016年にBoogie the マッハモータース、ジョリッツ他から構成されるハルメンズXをプロジェクトとして始動。同年921日に、1981年にリリースされたハルメンズのセカンド・アルバム『ハルメンズの20世紀』の発売35周年を記念してしたハルメンズXの『35世紀』で、鈴木慶一(ムーンライダーズ)、野宮真貴、古川未鈴と夢眠ねむ(でんぱ組.inc)、アーバンギャルド、直枝政広(カーネーション)、テンテンコ(元BiS)、リアル3区、AZUMA HITOMIなど、新旧の“ニューウェイバー”とともにニューウェイブを復興させている。ジョリッツではそれをさらに推し進め、最新型のニューウェイブを作り上げているのだ。ちなみにジョリッツという名前はバンドを結成する際にハルメンズとともにバンド名の候補に上がっていたという。

 

 

改めてサエキけんぞうの時空を行き来しながら発見、検証しつつ、作品や催事を作り上げるという旺盛な活力に驚愕、感服する。歌を作り、歌うだけでなく、マルチ・アーティストとして、トークイベント(「サエキけんぞうのコアトーク」や獨協大学「メディア社会とロック」)やライブイベント(「ゲンズブール・ナイト」や“伊豆ポー”こと、「伊豆田洋之ポール・マッカートニーを歌う」)をオルガナイズしつつ、DJやコメンテーターとして、ラジオやTVの出演も数知れず。また、出版や執筆、寄稿も数多ある。音楽、映画、アニメ、アイドル…など、“サブカルの伝道師”として八面六臂の活躍。単に資料を当たるだけでなく、現場へも足を運ぶ。“現場百回”で挑む。“コミケ”にも出店しているのだ。

 

まさに縦横無尽、空前絶後の活躍はサエキ無双といっていいだろう。バンドの成り立ちからして、まるで『アパッチ野球軍』か、『ROOKIES』。動いていく中で出会い、その縁を大切にするというサエキけんぞうの目配せがそこにはある。ジョリッツのラインナップを見るだけで、ワクワクさせられるものがある。予定調和を拒絶、予想の斜め上を行き、何かをしでかす。

 

サエキけんぞうは評論活動と同時に創作活動を繰り広げるわけだが、ジョリッツの最新作はそんな活動が結実している。ニューウェイブのカラフルさに溢れている。彩鮮やか。モノクロームな世界が天然色に変わる。

 

ヌイグルミや横丁、パーフェクトクライム、ドローン、スマホロス…など、パワーワードを盛り込みつつ、見事なまでに現代を描く。そんな歌がグイグイとくるサウンドに乗る。その推進力たるや、アクセルを踏んだ時のハイブリットカー(HV)や電気自動車(EV)並みだ。この辺は実際、プリウスやリーフを試乗してもらいたい。乗れば体感できるはず。いずれにしろ、かつてのニューウェイブが持っていたエナジーが横溢している。だからといって、バブルなイケイケドンドンではない。そこに屈折や異化がある。流石、サエキけんぞうである。大人の嗜みである含羞は忘れない。言葉は悪いが、いい意味(!?)での気持ち悪さがあるのだ。それだからこそ、ニューウェイブというもの。

 

また、要所要所でのゲストの快演も聞き逃せない。AZUMA HITOMIのアナログなキーボードソロに嵌る。“タルカス”していて、嬉しくなる。

 

ジャケットも味わい深い。縁側と茶の間。古き良き日本の原風景だが、『サマーウォーズ』を思わせもする。長閑な写真に“暴発”の文字が躍る。スライ&ザ・ファミリー・ストーンは“暴動”だが、ジョリッツは“暴発”。よく分かんない法案がろくに議論もされず、“勝手に採決”される――そんなご時世だからこそ、“暴発”してやろう。

 

なお、本日、125日(水)、東京・新宿「LOFT」で、ジョリッツが主宰するイベント「oNEWnoWAVE(オニュウノウェイヴ)」がある。ジュリッツを始め、YEAST AGEや東京初期衝動、(Motocompoなど、多士済々の面々の揃い踏み(と書いているが、どんなバンドかよくわからない!)。こじんまりとした“DRIVE to 80s や“DRIVE TO 2000”、“DRIVE to 2100”か。ちょっと、面白そうだ。お時間がある方は是非、ご覧いただきたい。

 

 

 

 

oNEWnoWAVE(オニュウノウェイヴ)

125日(水)新宿ロフト タイムテーブル発表

バンドステージ

18時~ DJまゆたん(以後、間はDJ

1830分 全員あいさつ

1835分 YEAST AGE45分)(AZUMA HITOMI

1935分 東京初期衝動(20分)

2010分 (M)otocompo45分)

2110分 ジョリッツ(45分)

ガール・ステージ(バーステージ)

18時~1825分 対談ウスイAZUMAHITOMIサエキ

1835分 Y子(30分)

1915分 ぽらぽら。(35分)

205分 ささかまリス子(fromディアステージ)(35分)

2050分 サトウトモミ(35分)

2135分 村上ユカ(35分)

18時開場、1830分開演

 

[発売]PIALAWSONeplusLOFT 10/14?

Pコード:132-450 / Lコード:75892

料金 前売り3500円 当日4000円 

 

バンド・ステージ

ジョリッツ

(M)otocompo

YEAST AGEAZUMA HITOMI etc

東京初期衝動

 

ガール・ステージ

村上ユカ サトウトモミ ささかまリス子(fromディアステージ)ぽらぽら。Y

 

 

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