ゴダイゴのライブはコロナ禍を挟み、ここ数年は欠かさず見ている。流石、全制覇は無理だが、活動のポイントとなるライブには足を運んでいるつもりだ。
2022年は5月12日(木)、2020年5月12日に亡くなった浅野孝已の“3回忌”に東京・南青山の「ブルーノート東京」で行われた『ゴダイゴ ライヴ~ひさしぶりマイ・フレンド』、同年9月18日(日)に大阪新歌舞伎座で開催された『GODIEGO CONCERT 2022』、2023年は2月4日 (土)にすみだトリフォニーホール 大ホールで開催された「GODIEGO meets 新日本フィルハーモニー交響楽団」、11月12日(日)に神戸国際会館 こくさいホール (兵庫)で開催された「Godiego Live! 2023」、11月 22日(水)にBillboard Live TOKYO「Godiego Live! 2023」(配信)……などを見ている。
そのいくつかは既にブログなどでもリポートしている。いずれも長文なので、お手隙の時にでもご覧いただければと思う。リンクは文末に貼り付けている。コロナ禍以前のライブリポートもあるが、それらはブログ内で検索いただければ出てくるはず。
ただ、昨2023年11月12日(日)に神戸国際会館こくさいホール (兵庫県)で開催された神戸公演「Godiego Live! 2023」と、先日、2024年5月25日(土)に一宮市民会館(愛知)で開催された一宮公演「Godiego Live! 2024」についてはX(旧Twitter)で、簡単に呟くのみだった。改めて書き記しておく必要を感じている。それらを見て、何か、ゴダイゴの今後の方向性みたいなものが見えてきた(と思っている)。相変わらずだが、好き勝手なことを書かせてもらうので、そんな考えもあるくらいの大らかな目で読んでもらえれば幸いだ。
改めていうまでもないが、2020年から2023年という“コロナ期”を挟んでいる。2020年5月12日には、残念なことにゴダイゴを支えてきたギタリスト、浅野孝已が亡くなるという悲劇と苦難を私達は経験している。どのディケイド以上に辛い時期でもあったことを忘れてはならない。
その渦中において2020年5月24日(日)に日比谷野外音楽堂で開催予定されていた「日中友好音楽祭2020『瞬間的永恒コンサート』」が中止になっている。2020年に関しては当初の予定はすべて先送りされた。特に発表はされてないが、予定していた多くのコンサートやイベントが中止や延期になった。それに関しては音楽だけでなく、テレビ、映画、演劇、演芸……など、エンターティンメントそのものが不要不急とみなされ、いずれも停滞し、苦慮したことは記憶に新しいだろう。
そんな中、ゴダイゴはリアルライブだけでなく、配信という形で発信を試みている。メンバーが集まって、無観客のライブも頻繁に行われたが、メンバーが集まることさえ、難しい時期にはリモートで各所を結ぶという実験的な配信もしている。また、2021年にはライブとトークによる番組「GodiegoTV」なども公開している。コロナ禍にあっても何とか、自分達の音楽を届けようと、創意工夫、鋭意努力を怠らなかった。
ゴダイゴの2023年の皮切りは2月4日(土)にすみだトリフォニーホール大ホール(東京)で開催された「すみだトリフォニーホール開館25周年特別企画 GODIEGO meets 新日本フィルハーモニー交響楽団」になる。言うまでもなく、オーケストラ、ゴダイゴホーンズ、クワイヤーとの共演という大所帯のコンサート。おそらく、日本でこんなことができ、かつそれに相応しい音を出せるのはゴダイゴくらいだろう。詳述は避けるが、それ以外のコンサートは10月22日(日)にクアーズテック秦野カルチャーホール(秦野市文化会館)(神奈川県)、11月3日(金)・4日(土)にBillboard Live OSAKA(大阪)、11月12日(日)に前述の神戸国際会館こくさいホール (兵庫県)、11月 21日(火)、22日(水)にBillboard Live TOKYO(東京)、12月23日(土)に磐田市民文化会館「かたりあ」(静岡)になる。ファンの方にとっては、もっとという思いを抱くかもしれないが、その間にミッキー吉野の古希を記念した「ミッキー吉野 "ラッキー70祭"【KoKi】」プロジェクトの実現、タケカワユキヒデの『銀河鉄道999シネマコンサート』の出演など、ソロ活動などもある。まずは現体制での無理のない活動のベースとペース作りのためには時間が必要ではないだろうか。
活動のベースとペースに関連するが、2022年9月18日(土)にゴダイゴの大阪新歌舞伎座で開催された『GODIEGO CONCERT 2022』、そのステージの1曲目に披露されたのは「Lighting Man」だった。1979年の傑作アルバム『OUR DECADE』に収録された同曲を演奏している。その直後、夕刊フジの9月23日(22日発売)付けのインタビューで、ミッキー吉野は「セットリストは今までとパターンを変えました。『Lighting Man』は“照明さん、そんなに早く灯を消さないでよ。まだまだ続くよ”という歌詞。それがオープニングです」と語っている。
ゴダイゴの“再始動”を高らかに宣言するかのようだ。その思いがいまも続く。繰り返しになるが、再始動するためには、無理のない活動というものが必要だろう。1978年から1982年までのような昼も夜もアイドル顔負けのテレビ出演や取材、全国何十カ所ものコンサートツアー、海外でのコンサートや撮影、オリジナルアルバムだけでなく、TVや映画のサントラ、CMソング、映像作品の制作など……そんな過密スケジュールでは、決して若くない彼らはもたないだろう。限られた時間の中で最適解を求め、活動をしていくしかない。
2023年11月12日(日)に開催された神戸国際会館こくさいホール (兵庫県)については前述した通り、FBやX(旧ツイッター)で簡単に呟くのみだったが、もう少し言及しておかなければいけないと思っていた。2006年に「ゴダイゴの恒久的な再始動」を宣言した後は、東京以外の地方のコンサートを見ておきたいというのもあったのだ。全盛期は大規模なコンサートツアーが組まれていたが、流石、そこまで追い切れていなかった。多少、余裕のできたいまならそれも可能と、機会の逃さず、足を運ぶようにしている。
同時に神戸なら、あの曲をやるだろうという目論見もあった。直近のホールコンサートや「Billbord Live TOKYO」や「Billbord Live OSAKA」のライブなどでは同曲は披露されていなかった。同時にすみだトリフォニーホール以外はストリングスもホーンもクワイヤーもいない。その中、ミッキー吉野(Kb、Vo)、タケカワユキヒデ(Vo,Kb)、スティーブ・フォックス(B、Vo)、トミー・スナイダー(Dr、Vo)、吉澤洋治(G)、そして竹越かずゆき(Kb)という6人で、どう表現するか、興味があった。
読みは当たった。果させるかな、同曲は演奏されたのである。神戸で聞く「ポートピア」は格別だ。現在は神戸在住、地元民であるスティーブが熱望した神戸でのコンサート。ゴダイゴ結成前、タケカワのソロコンサートで観客9名という記録もある(1981年5月18日にゴダイゴの神戸国際会館でのコンサートで見事雪辱している)。いろんな意味で忘れ得ぬところだろう。
1981年に神戸ポートアイランドで開催された「ポートピア'81」のキャンペーン・ソングとして制作され、1980年にリリースした「ポートピア」は大ヒットしている。ゴダイゴと神戸の絆は深い。ゴダイゴが中国公演を行った天津は神戸の友好都市でもある。
1995年の阪神・淡路大震災の際にはコンサートで勇気づけたいとコンサートの開催を試みたが、バンドが活動休止期間だったため、実現できなかった、だが、いつか、同所でのコンサートを考えていたという。神戸でのゴダイゴのライブは2010年11月6日に神戸国際会館で実現している。その日のライブのオープニングナンバーは「ポートピア」だったのだ。
オリジナルにはホーンもストリングスも入っている。同曲をホーンセクションもストリングセクションもなしで再現する。その日、ゴダイゴの6人によって演奏された同曲を聞いていて“ポケット・シンフォニー”という言葉を思い出した。かの狂気の天才プロデューサー、フィル・スペクターはスタジオマジックとでもいうべき、“ウォール・オブ・サウンド”を「小さな交響楽団」=「ポケット・シンフォニー」と呼んでいた。実際は大人数で録音し、かつ、同時に大人数でスタジオに入る。多重録音もしているが、何か、それをゴダイゴがライブで実践しているかのようだ。勿論、テクノロジーの進化やアンサンブルの深化ゆえのことだが、この「ポートピア」を聞いた時、2023年の現在進行形の“ポケット・シンフォニー”を聞いたと感じた。
そして同公演では国民的ヒット曲にして、国民的名曲「ビューティフルネーム」での会場の“ウーアー合戦”が復活した。シンフォニーホールでは若干の制約や制限もあり、遠慮気味だったものが、それがいつものようにウーアーと思い切り、叫ぶことができる。同コンサートに出演した観客の歓喜の笑顔が印象的だった。ここ数年、見れなかった風景でもある。
さらに「想い出を君に託そう」で始まり、「君は恋のチェリー」で終わるというセットリスト。“再生の街”で自らの“再生”を高らかに宣言したかのようだ。勿論、浅野孝已も“現場”に駆け付けていた(メンバー紹介で彼の名前もコールされた!)。新たなゴダイゴ像を結ぶところを見届けたはず。ゴダイゴは50周年に向け、新たな第一歩を踏み出したといっていいだろう。
そんな2023年を経て、2024年のゴダイゴ初めは、5月11日(日)の大阪新歌舞伎座公演ではなく(前々年2022年9月18日の大阪・新歌舞伎座公演を見ている)、5月25日(土)に一宮市民会館で開催された『ゴダイゴ・ライブ!2024』にさせてもらった。
一宮にはあまりなじみはなかったが、愛知県の都市である。JRに「尾張一宮駅」がある。名鉄は「一宮駅」になる。JR「名古屋駅」から「尾張一宮駅」へはJR東海道本線特別快速で約10分、普通列車で4駅、17分である。名鉄「名古屋駅」から名鉄「一宮駅」へは15分ほど。いずれにしろ、JR尾張一宮、名鉄一宮からバスと徒歩で15分ほど(バス「市民会館」下車徒歩2分、「両郷町口」下車徒歩8分)のところだ。ちょっと、バス乗り場や路線がわかりづらかったが、会場の一宮市民会館を目指す人達の後を追い、なんとか、辿り着く。会館そのものは「テラスウォーク一宮」という大きなショッピングモールや量販店、チェーンレストランが並ぶ、栄えたところにある。会館そのものはクラシックで趣きのあるところだった。キャパは最大1588 名まで収容可能で、どこからでも舞台が見やすい多目的ホールらしい。 集会や式典などの催しから、舞台芸術や本格的なコンサートまで、さまざまなニーズに応えることができると、同会館のHPに書いてあった。ロビーには「純烈」や「仮面ライダースーパーライブ」、「一宮市民吹奏楽団」、「竹ぱら学園ツアー~ゲラゲラぱらだいす教育~」などのポスターが貼られている。
会場のロビーや会議室が入場者のために解放されていた。観客に高齢者が多く、長時間、立ち続け、入場を待つのは辛いからだろうか、嬉しい配慮である。SNSではその対応を絶賛する書き込みが並んでいた。いずれにしろ、いろんな面で、配慮がされている。
会場のキャパは前述通り1588名と、決して大きな会場ではないが、彼らの音楽を身近に感じつつ、ゆったりと聞くには最適のサイズだろう。1階から2階まで、客席が観客で埋まる。満員御礼状態だ。このところ、彼らのライブに足を運ぶと、どこでも売り切れや満員が多く、嬉しい限り。同時に新歌舞伎座や明治座など、意外な場所選択も彼ららしい拘りだろう。
開演時間の午後4時にメンバーがステージに登場。言うまでもなく、ミッキー吉野、タケカワユキヒデ、スティーブ・フォックス、トミー・スナイダー、吉澤洋治、そして竹越かずゆきの6人である。ゴダイゴホーンズなどはいない。ゴダイゴのオールスターメンバーの揃い踏み。演奏されたのはゴダイゴの実質的なデビューアルバム『DEAD END』のタイトルトラックを始め、同作からのナンバーが並ぶ(曖昧な表現で申し訳ない。今回のツアーはまだ、途中。セットリストのメモはあるものの、一部を除き、敢えて匂わす程度の公開にしておく。お許しいただきたい)。いわゆる国民的ヒット曲ではないが、ゴダイゴとは何者かを象徴するハードでエッジの立った曲達であり、改めて同作の再評価も進んでいる。当然のごとく、観客は歓声で迎える。その意図を理解しているのだ。その世界に引き込まれる。ゴダイゴは、その曲達を現代版にブラッシュアップ。タケカワだけでなく、トミーもヴォーカルを披露する。吉澤のギターが浅野孝已とは違う、新たな魅力を加えていく。彼のプレイはジャズテイストを感じさせつつもロックの芯がある。当然の如く、ゴダイゴサウンドに違和感なく嵌る。
同セットを終えると、タケカワがゴダイゴはネパールや中国、アメリカなど、世界中を旅して回ったことを話す。そして演奏されたのは「サイツ&サウンズ」という、1980年にリリースされたシングル「リターン・トゥ・アフリカ」にカップリングされている隠れた名曲。会場の観客はレア曲の披露に歓喜の声を上げる。
続けて1984年にリリースされたアルバム『FLOWER』 のナンバーが披露される。これもある意味、隠れた名曲である。さらに同アルバムからのナンバーが続く。いかにもゴダイゴらしい楽曲である。世が世ならヒットしていてもおかしくない。国民的ヒット曲を連発していた時期だけが彼らの音楽的な全盛期ではない。音楽的に不変のクオリティーがあり、いま、改めてそのことを世に問うているようにも感じる。アルバムのタイトルには「きれいな花を贈るように素直な気持ちで音楽を届ける」という意味が込められていた。いまもその気持ちに変わりがないはず。
同曲の後はメンバー紹介になる。ただのメンバー紹介ではなく、紹介されたメンバーが自己紹介し、さらに他のメンバーを紹介するというリレー形式。自己紹介では自らと関わりのあるナンバーを演奏する。オリジナルだけでなく、カバーなども披露している。ミッキーや竹越は意外なカバーを聞かせてくれた。
また、そこまで言って大丈夫というようなオフレコ話も披露される。ある映画の主題歌をめぐる意外な顛末には驚く。いまだからこそ話せることかもしれないが、予め台本を用意せず、フリーフォームで話しているようだ。毎回、何が飛び出すか、わからない。お楽しみというところ。
6人のメンバーがいれば6つのストーリーがある。個性派集団ゴダイゴならではだろう。ある意味、単なるメンバーの一員ではなく、各々の個性を主張しつつ、ゴダイゴというバンドを形作っていく。過去もそういうところはあったが、今はそれを踏襲しつつ、より6人組のゴダイゴを意識して、さらなるアップデートを試みている。
ゴダイゴブレイクの契機となった国民的ドラマ『西遊記』のオープニング曲と、同ドラマの“Ⅱ”のエンディング曲が披露される。きっと、その模様をSNSで見た、聞いたという方も多いはずだ。
コンサート後、SNSなどに彼らのライブの写真や動画を上げている方も多かったが、それは隠し撮りなどではなく、1、2曲だが、曲を指定して、撮影が許可されていたのだ。大体、蜘蛛の糸の写真が多いので、曲はおわかりかと思うが、それをシェアして、拡散してもらうという時代にリンクしている。もっとも拡散することで多くの方に知らしめる以上に何か、ファンの方にこの日の“思い出”を持って帰ってもらいたいというファンへのプレゼントにも感じる。ただ、すべての会場では行われているわけではないらしく、しっかり、メンバーの指示にしたがっていただければと思う。
怒涛の如く、国民的ヒット曲を畳みかける。誰もが聞きたい曲を惜しげもなく披露する。中には勝負曲を敢えて演奏しないというやり方もあるかもしれないが、過酷な日程の中、MLBで毎試合、試合に出続けた松井秀喜や大谷翔平の如く、観客の“あの曲を聞きたい”という期待を裏切らないのである(松井は毎試合、出続けることで、例え1回しか、試合を見られない方でも見られるように出場続けた)。ベースボールとライブは違うかもしれないが、毎回、ライブに足を運べるという人は限られている。例え1回しか、見られなくてもあの曲は聞きたいという思いに応える。天晴なことではないだろうか。
本編最後の曲(と、タケカワが紹介していた)が終わると、メンバーはステージから降りる。当然、アンコールを求める拍手と歓声が会場を満たす。数分すると、彼らはステージに戻ってくる。演奏したのは1999年の期間限定復活の際にリリースしたアルバム『WHAT A BEAUTIFUL NAME』の収録曲で、浅野孝已が作曲した「NICE TO SEE YOU ONCE MORE(久しぶり マイ・フレンド)」(作詞:タケカワユキヒデ、トミー・スナイダー 作曲:浅野孝已 編曲:ミッキー吉野)である。2022年5月12日に東京・青山の「ブルーノートトーキョー」で開催された浅野の3回忌ライブでもイベントタイトルに冠された浅野の名曲である。
同曲の演奏中にスクリーンが降りてきて、浅野孝已の姿がステージ中央に映し出された。彼の追悼コーナーになる。観客もその曲が久しぶりの再会を祝する曲であることを知っている。観客は彼を偲び、メンバーとともに追悼できることを喜ぶ。当たり前だが、忘れていない。そして多くの方が彼の気配を感じていたはず。竹越がこの日、弾いていたギターはかつて浅野が弾いていたものだ。
そして「ビューティフルネーム」では恒例のウーアー合戦が恒例のように行われる。いまは規制も制限もなし、いつものゴダイゴマナーが戻ってきた。ある意味、国民的なバンドとなった際も行ってきたルーティーンで、そんなところもお子様向けと揶揄された由縁でもあるが、ある意味、それを頑なまでに守ってきた。時代や世代を超えてではないが、いまとなって、昔、子供だった大人たちが子供に戻れる貴重な時間ではないだろうか。昔の自分に会い、それを引き継いでいく。親子だけでなく、孫まで聞くという世代もいる。ある意味、ファミリーバンド、ゴダイゴの真骨頂ではないだろうか。コロナ禍は声さえ出せず、忸怩たる思いをしたものも多かったはずだ。それがいまは解禁された。だれもが少し恥ずかしながらも、嬉しそうにウーアー合戦に参加している。ゴダイゴの日常が漸く戻りつつある。
同曲に畳みかけるようにアンコールは国民的ヒット曲で締める。観客はゴダイゴとともに銀河の旅人となる。メーテルも微笑む。何か、ゴダイゴとの旅を祝福しているかのようだ。観客の誰もがその日のゴダイゴのライブを楽しんだことがわかる。約2時間、ゴダイゴらしいショーは終わる。観客は曲席を離れ、会場の外に出る。駐車場は車で溢れ、一宮駅へのバス停には長い列ができる。そんな状況でも、この日のライブを楽し気に話している。バスが来る度に大人数がバスに吸い込まれる。この日のために定期便だけではなく、あまり時間を空けず、増便していたらしい。
終演は午後6時だった。午後4時開演だから、たっぷり&きっちり2時間である。名古屋から東京や大阪への日帰りも可能だ。そのことを意識しているかわからないが、観客へ優しい対応といっていいだろう。
愛知県の一宮市民会館で開催された「Godiego Live! 2024」を体験して改めて考える。国民的ヒット曲の披露、隠れた名曲の発掘、メンバーの自己紹介、浅野孝已への追悼、ウーアー合戦の復活……など、それらは彼らの日常を取り戻す作業ではないだろうか。制限や規制を潜り抜けた、いまのゴダイゴがそこにいた。
同時に自らのベースやペースを築き、持続可能な体制作りをしているようにも思えた。恒久的な活動をするためには相応すべき。必須のことだろう。そして来年のバンド結成50周年に向けての準備のようにも感じる。今回のツアーは続く。6月29日(土)・30日(日)に明治座(東京・日本橋)、8月4日(日)本多の森北電ホール(石川・金沢市)が残っている。
まだ、秋以降の日程は発表されていないが、他にもあるはずだ。日常を取り戻したいまだからこそ、また、新しい冒険や思い切った実験もあるかもしれない。そんなサプライズも楽しみである。今のゴダイゴを体験すべきだ。
■GODIEGO LIVE情報
https://www.godiego.co.jp/godiego/01-live.html
6月29日(土)明治座(東京・日本橋)12時開場 13時開演
6月30日(日)明治座(東京・日本橋)12時開場 13時開演
8月4日(日)本多の森北電ホール(石川・金沢市)14:30開場 15時開演
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浅野孝已はそこにいた『ゴダイゴ ライヴ ~ひさしぶりマイ・フレンド』
https://ameblo.jp/letsgosteady/entry-12742514146.html
ひさしぶりのゴダイゴ・コンサート 大阪新歌舞伎座『GODIEGO CONCERT 2022』
https://ameblo.jp/letsgosteady/entry-12766127682.html
銀河鉄道999――歓喜と旅立ちの歌『GODIEGO meets 新日本フィルハーモニー交響楽団』
https://ameblo.jp/letsgosteady/entry-12790473462.html