今年は8月末に予定したが、台風が来て、Hがダウンし、
また台風が来て、10月になってやっと実現した。
河原での花火はもう寒いのでは…と案じながらも、
去年の残りの花火を使ってしまいたいから、
ごはんを食べて河原へ。
すると、いつまでも秋にならない異常気象のおかげで、
寒くないどころか途中でアイスクリームまで食べても寒くなかった。
私とHの共通のたからもの、すなわちダイビングに明け暮れた
大学時代の思い出を、今日、起こったことのように語りあいながら、
次々に花火に火を点けた。
あの頃も、夜の浜辺で花火をした。
かぐわしい火薬の煙は、35年前に共にした何回かの夏を
思い起こさせずにはいないのだ。
50を越えたおっさんとおばはんが、10月の河原に花火を燃す姿は、
だいぶんおかしな光景だろう。
しかし本人らは19と20の気分なのだ。
あの頃の私たちが、中年になったこの日の、こんな自分たちを
見たら、きっと年を取ることを恐れずに済むに違いない。