きびすを返して西に向かい、予報を見るたび阪神直撃を
確実化していく信じられぬ変化は、見たことのないものであった。
荒れ狂う風雨の暴力にはおびやかされながらも
なんとか無事に夜が明けて、3日ぶりにウチのバーサンに
会いに行ったら、バーサン台風に気付いていなかった。
石垣島から取り寄せた激旨マンゴーを与え、お歌を歌って、
久しぶりに涼しいので一緒にちょっとバルコニーを歩いたら、
施設の裏手に生えている栗の大木が、台風にさんざん揺すぶられたと
見えて、バルコニー中に栗の枝葉が散らばっていた。
かわいそうに…と思って見ていると、中に若いイガグリもあった。
直径3センチほどの、こんな発展途上のイガグリは初めて見た。
これを見て考えた。
自然に摘果されまくって、今年のこの木は大きな実をつける
かも知れない。
そうなったら採って食おう。
さっきの「かわいそうに…」はどこへ行ったのかという食い意地の張りようだ。
…上を書いて1時間ほど散歩しているうちに、
ふとクヌギかコナラだったかも、と気付き始めた私だ。
栗じゃない説が濃厚になって考え直した。
だったら全然食べられないな、と。