「ライド・オン」(2023)

 

ジャッキー・チェン主演の新作ヒューマンドラマを観ました。

 

 

監督・脚本はラリー・ヤン。予告編はコチラ

 

香港映画界では伝説のスタントマンのルオ(ジャッキー・チェン)。現在は第一線を退いてるものの、撮影所付近の建物に住み着いて、愛馬のチートゥ後輩スタントマンと地味な仕事をこなしながら細々と生活しています。ある日、チートゥの本来の持ち主である友人の債務トラブルで、愛馬を借金のカタで奪われる危機に陥ったルオは、別れた妻との間にできた一人娘のシャオバオ(リウ・ハオツン)に相談を持ちかけますが、仕事を選んで妻子を捨てた父を恨むシャオバオは久々に顔を見せたルオを拒絶。とはいえ、父を無下にすることができないシャオバオは、法学部の先輩で恋人でもある新米弁護士ナイホァ(グオ・チーリン)をルオに紹介。たまに依頼されてチートゥと危ないスタントに打ち込む父の姿や自分への思い知ってチートゥと次第に打ち解けていきます

訴訟相手の富豪富豪ホー(ユー・ロングァン)は、スタントでのチートゥの勇敢な動きを気に入ってすぐに買い取りたいと申し出ますが、チートゥが産まれた時から子供のように可愛がってきたルオはクビをタテに振りません。裁判の結果次第では手放さざるを得ない中、危険なスタントでケガをしてしても辞めようとしないルオと心配するシャオバオの関係が悪化。もうスタントはしないと誓ったルオですが、映画スターのウェイ(ウー・ジン)が直々に依頼してきたスタントを引き受けることに。ケガはしなかったものの、スタントは失敗。チートゥの所有をめぐる裁判でも負けてしまって、チートゥはホーの手に渡ることが決定。ホーの豪邸にチートゥを届けた後、その場をすぐに立ち去ろうとするルオ車内で涙を流すルオ。ルオとの別れを悟って、チートゥもルオが乗る車を必死に追いかけますが・・・というのが大まかなあらすじ。

 

原題は「龍馬精神」。英題は邦題と同じ。ジャッキー・チェンが初主演してから50年経ったことを記念して作られた本作を字幕なしの状態でこっそり観ました。来週には来日が決定しているそうですね。ルーツとなる京劇過去出演作オマージュ過去作スタントシーンがオールドファンの郷愁を誘います。ストーリーも離婚後に母が亡くなったカワイイ一人娘との確執と和解、手塩にかけて育てた愛馬との別れといったお涙頂戴要素がダブルで用意されているので、いろんな場面で涙もろくなってるジャッキーが観られます。往年のスタントヅラ姿も少々。は疎遠がちだった家族、は一緒に映画を作っていたスタントマンを象徴しているようで、ジャッキー・チェンの人生とも重なって見えるような作り。もう少しテンポ良い流れだったらという点はありますが、最後にそれぞれを手にする大団円で終わる優しい映画でございました。