「ドミノ」(2023)

 

催眠術で何が現実か分からなくなるアクション映画をU-NEXTで観ました。

 

 

監督・脚本はロバート・ロドリゲス。予告編はコチラ

 

娘ミニーを誘拐された過去を持つダニー・ローク刑事(ベン・アフレック)。カウンセリング中に公園で見失った娘の記憶を思い出してるうちに目覚めます。仕事に戻っていきなり銀行強盗が発生したという通報を受けて、相棒ニックス(J・D・パルド)と現場に直行。すると、囁き戦術で相手を催眠にかける男(ウィリアム・フィクナー)が現れます。どこか見覚えがある男です。先回りして銀行の金庫に潜伏していると、娘の写真と「レブ・デルレーンを見つけろ」というの謎のメモを見つけるローク。その後すぐに強盗が現れます。銀行員や警備員を巧みに操る男を屋上に追い詰めるロークですが、間一髪で逃げられます。その後、銀行強盗を通報した人物に会いに行くと、催眠術系占いショップを営むダイアナ・クルーズ(アリシー・ブラガ)がいました。ここでダイアナからこれまで起きた事の種明かしを聞くローク。

 

銀行を襲った催眠術男は「レブ・デルレーン」という名前で、政府の秘密機関で催眠術師として養成された男でした。最強の催眠術を身につけた「デルレーン」は組織を裏切って、催眠術で世界を混乱させようとしていて、ダイアナも同じ機関出身の催眠術女でしたが、デルレーンの力を恐れて組織から抜け出したとのこと。ロークの娘は組織が進めていた計画と何らかの関係があるため誘拐されたことと、ローク自身は催眠術にかかりにくい体質であることをロークに伝えるダイアナ。そうこうしてるうちに、デルレーンに操られたニックスが襲いかかってきたので、咄嗟に射殺するダイアナ。警官殺しの容疑で指名手配された二人メキシコに逃亡。二人を追うデルレーン。ただ、ここまで起きた全ての出来事は現実世界ではなく、ある者がある目的で仮想世界を構築していたということが分かって・・・というのが大まかなあらすじ。

 

原題は「Hypnotic」。"催眠にかかった"という意味。邦題は、秘密機関の作戦名を指してます。観客もキツネにつままれたような気にさせるトリックで見せるわけですが、タネが分かるとそんなに大したことないなと思いつつ、快調なテンポに乗って軽く騙される感じが心地好かったです。催眠術で人を操るというギミックはCGなしで芝居のみでSFチックに見せられるため、映像作品に向いてるなと再認識。鈍感そうなベン・アフレックに催眠術にかかりにくいキャラを演じさせたのはナイスキャスト。冷酷な悪役が似合うウィリアム・フィクナーの存在感もバッチリ。他にジャッキー・アール・ヘイリージェフ・フェイヒーも出演。ドッキリ合戦の末に親子愛で敵を撃破した最後に敵が蘇って次作以降を匂わせるオマケも悪くありません。アクション要素は期待度よりもこじんまりとしてるかも。国家的陰謀なのに、どこか学芸会的手作り感の可愛らしさを持つ映画でございました。