「MEG ザ・モンスターズ2」 | letrou0123のブログ
    「MEG ザ・モンスターズ2」(2023)
     
    ステイサムがまたしてもハッスルしまくりのサメ映画を観ました。
     
     
    監督はベン・ウィートリー。予告編はコチラ
     
    前作ででっかいサメとの死闘を演じたジョナス(ステイサム)は引き続き、中国資本のマナ・ワン社での海底調査の仕事をしながら、悪いヤツらから海洋を守る仕事をしています。マナ・ワン社は亡きスーインの弟ジウミン(ウー・ジン)が先代の父を引き継いで事業を展開中。大富豪ヒラリー・ドリスコルとの業務提携で資金面もバッチリ。養殖したメガロドンのハイチを人間が躾けられるように調教中ですが、なかなか上手くいきません。スーインの娘メイイン(ソフィア・ツァイ)は小学校高学年くらいに成長していて、海にある研究施設でいまだにウロチョロしています。何かとサメに絡まれる家族なので要注意です。ある日、ジョナスとジウミンが別の潜水艇で海底調査に向かうとコッソリ忍び込んだメイインを見てビックリ。アクシデントが起きるイヤな予感がプンプン。すると、メガロドンが3匹いました。そのうち1匹はマナ・ワン社が育てたハイチ。
     
    さらに追跡すると、謎の海洋ステーションを発見。実はマナ・ワン社と提携したドリスコルが、ジウミンの開発したパワードスーツ等の技術を無断利用して海底資源を乱採掘していました。バレることを恐れたドリスコルは、手下のモンテスに海底の爆破を指示。爆撃に巻き込まれたジョナスたちの潜水艇が故障。救援ボートは何者かによって壊されていました。どうやら内通者がいると睨んだマック(クリフ・カーティス)とDJ(ペイジ・ケネディ)が施設内を調査。内通者はドリスコルに買収されたジェスでした。この辺からステイサムのターンがラストまで続きます。パワードスーツをつけて徒歩で海洋ステーションまで行って、モンテスが乗ってきた潜水艇を奪還して研究施設に戻ってマークたちと合流、ドリスコルの手下と激闘後、近くのリゾート地(なんと、恐竜が住んでいます)にドリスコル一派とメガロドン巨大ダコも連れ込んでのラストバトルへとなだれ込んでいって・・・というのが大まかなあらすじ。
     
    原題は「Meg 2: The Trench」。”Trench”は海溝という意味。メガロドンが脇役の障害物程度の存在に成り下がって、金の亡者の資本家との対決がメインとなる想定外の設定。どんな危機的状況にいてもステイサムが不死身なのは揺るがないため、生死をかけたサスペンス感はありません。悪党はともかく、ジョナスと一緒に行動するクルーリゾート地の中国人観光客はポンポンと死んでいきます。手下仲間のジェスとモンテスが恋人どうしだったというどうでもいい設定もあり、メガロドンにペロリと食べられてしまったジェスを見て怒りに震えたモンテスが、復讐の矛先をジョナスに向けて執念で追い回します。作品中唯一の恋愛パートを担って、海上海底でステイサムと死闘を繰り広げた末に恋人と同じ運命を辿るモンテスが本作の裏主人公かもしれません。
     
    脇役陣では、前作にもいた研究所員DJがコメディリリーフとして機能していて、危険な目に遭った経験を生かして格闘面でも活躍した点が目立っていました。前作でステイサムと恋仲になりそうだったリー・ビンビンはお役御免で最初から死んだ設定になってるものの、中国資本が入ってることもあって、中国を代表するアクションスターのウー・ジンがステイサムに続けとばかり、向こう見ずな行動をする肉体派社長役で参戦。東西ブルース・ウィリスフォロワーの夢の共演です。リゾート地場面では、中国の有名芸能人多数出演してますが、誰も分かりません。CGで見せる荒唐無稽な展開のつるべ打ちは最近の中国映画の大作のテイストに通ずるものがあり、中国でも興収1億ドル超えのスマッシュヒット。まだまだシリーズとしてアホな方向にエスカレートしていく途中段階だと思われるので、このままありえない世界を映像化していく姿勢を貫いてほしいところです。