「キル・ビル Vol.1」(2003)

 

怪作アクション映画シリーズの一作目がU-NEXTにUPされてたので、久々に観ました。

 

 

監督・脚本はクエンティン・タランティーノ。予告編はコチラ

 

ボスの子をお腹に宿したことを契機に毒ヘビ暗殺団(DiVAS)から足を洗ったはずのザ・ブライド(ユマ・サーマン)でしたが、結婚式のリハーサル中に、参列者のビルとその子分の4人の殺し屋から凄惨なリンチを受けてしまいます。そして、4年間の昏睡状態から目覚めたザ・ブライドは病室にいました。なんとか一命は取り留めたものの、胎内にいたはずの子供の命を奪われたことを知って大ショック病院を脱出したザ・ブライドは、各地に散らばっているビルと4人の殺し屋への復讐の旅に出ます。

1人目の相手は、最強のナイフの使い手である"コッパーヘッド"(ヴィヴィカ・A・フォックス)。足を洗って主婦業をしていた自宅に突撃訪問してぶっ殺します。その後、沖縄に渡って伝説の刀鍛冶である服部半蔵(千葉真一)から名刀をゲット。続いて、2人目の相手で日本のヤクザのボスになった"コットンマウス"こと、オーレン・イシイ(ルーシー・リュー)のいる東京に参上彼女の行きつけのクラブに潜入して暗殺を宣言すると、手下である"クレイジー88"と壮絶な闘いを繰り広げます。クレイジー88の指揮官ジョニー・モー(ゴードン・ラウ)やコットンマウスの用心棒"ゴーゴー夕張"(栗山千明)倒して、最後の標的コットンマウス1対1での斬り合い制して・・・というのが大まかなあらすじ。

 

原題は「Kill Bill:Vol.1」。古今東西のケレン味たっぷりアクション映画大好きのタランティーノが女殺し屋の復讐劇にさまざまな映画のオマージュを盛り込んだ活劇シリーズの第一弾。ひさびさに観ましたが、やっぱりバカで、やっぱりカッコイイです。千葉真一と大葉健二によるグダグダなアドリブの寿司屋コント女子高生暗殺者(ゴーゴー夕張)という突飛な設定、「ヤッチマイナ!」に代表されるカタコト日本語の応酬といったヘンテコ日本描写がバカ要素。過去のイケてる映画音楽を流用した音楽の詰め合わせ、ユマ・サーマンのトラックスーツバイオレンス要素たっぷりのアクションなどがカッコイイ要素。

 

個人的なお気に入りは、「密室の恐怖実験」(1968)の音楽を使用したエル・ドライバー(ダリル・ハンナ)登場シーン。いま観てもゾクッとします。布袋寅泰の音楽の場面もCOOL。挿入されるアニメパートの出来も鮮やか日本刀によるチャンバラシーンがハリウッドの予算規模をもってしても本格派な仕上がりになっていなかったことは、日本映画に頑張れる余地が残されている気がしたことを思い出しました。ジュリー・ドレフュスそこそこイイ役だったのは、タランティーノと当時交際中だと知って納得。あと、クレイジー88の1人に高橋一生(左の男性)がいたことは今回初めて知りました。ザ・ブライドの娘が実は生きていることを観客に伝えて終わるキザな締め方もダサかっこ良くて素敵です。ただ、Vol.2は期待値よりつまらないと公開当時に感じて以来、ずっとご無沙汰なので再見してみます。