「ゴーストバスターズ/アフターライフ」(2021)

 

「ゴーストバスターズ」シリーズの4作目をU-NEXTで観ました。

 

 

監督はジェイソン・ライトマン。予告編はコチラ

 

生活苦でアパートを追い出されたシングルマザーのキャリー(キャリー・クーン)。兄トレヴァー(フィン・ウルフハード)、妹フィービー(マッケナ・グレイス)の二人の子供と共に、最近亡くなった父イゴンが住んでいたオクラホマ州サマーヴィルという田舎町の寂れた家に引っ越して来ました。イゴンは家族を捨てて田舎町にたった一人で暮らしていた変人で、じいさんが残した古びた家での新生活に戸惑う三人。トレヴァーはハンバーガーショップ店員ラッキーに一目惚れして、彼女に近づくために同じ店でバイトを開始、オタクなリケジョのフィービーはサマースクールで隣の席に座ったポッドキャスト配信が趣味の風変わりな少年友達になります。サマースクールの講師ゲイリー(ポール・ラッド)はこの町で頻発する地震に興味を持って研究をしているらしく、フィービーを家に送ったときに出会った母のキャリーと親しくなりそうな感じ

 

フィービーはイゴンじいさんの遺品を整理しているときに、不思議な装置を見つけます。それを見たゲイリーは、かつて1984年にNYで起きたゴースト騒動で活躍したゴーストバスターズのアイテム「ゴーストトラップ」だと指摘。イゴンじいさんは、ゴーストバスターズの一員でした。トレヴァーは納屋に隠された1台の車を発見。この車はキャデラック"ECTO-1"、ゴーストバスターズが出動時に乗っていた車でした。実はこの町には1984年の出来事と同じようなゴーストの復活を企んでいる実業家(J・K・シモンズ)がいて、イゴンはその企みを阻止すべく、この町に移住してずっと研究を続けていたのでした。その事実を知ったトレヴァーたちは、ゴーストが世界を危機に陥れる日が近づいていると周囲に訴えますが、誰も信用してくれません。しかし、イゴンじいさんが懸念していた不安は的中。あるキッカケでゴーストが復活して町は大パニックになります。イゴンの家に保管されていた対ゴースト用のアイテムを手にしたトレヴァー、フィービー、ラッキー、ポッドキャストの4人は力を合わせてゴースト退治に挑むのだが・・・というのが大まかなあらすじ。

 

女性キャストでリブートした3作目はなかったことにして、オリジナルメンバーのイゴン(2014年に亡くなったハロルド・ライミス)の家族を主人公にした本作。兄妹の二人にトップクラスの子役を配して、新規ファンを開拓しようという意欲もありますが、見どころはオールドファンへのサービスがタップリの終盤の展開でしょう。やっぱり、この人たちが満を持して登場。序盤にはこの人も、そして、この人も出てくるので、ちょっと感涙してしまいました。もちろん、このキャラも大量出演。この人もカメオ出演するエンドクレジットでは、いくつかのおまけエピソードも挿入されていて、またちょっと感動。大ヒットしたテーマソングも良きタイミングで流れます。

 

トレヴァー役のフィン・ウルフハードはゴツゴツした顔立ちになってきていて、大人の俳優としてこれから活躍するかどうかは微妙かも。フィービー役のマッケナ・グレイスは可愛い女の子から美しいレディに順調に成長しています。今回のリケジョっぷりもナイスですね。エンディングでは歌まで披露しています。この二人を中心としてティーンムービー調の前半もしっかりとした作りになっていました。他には、オリジナルでゴーストバスターズに倒された破壊神ゴーザ役にオリヴィア・ワイルドが出演。実業家役のJ・K・シモンズもぜいたくなチョイ役出演。いろいろ採り入れすぎると全体としてつまらなくなりそうなところを、誰もが楽しめるように絶妙なバランスでまとめ上げたジェイソン・ライトマンの手腕にお見事と言いたいです。1・2作目の監督で今回は製作に回ったアイヴァン・ライトマン(写真左、ジェイソンの父)は今年2月に亡くなったため、本作が遺作となりました。