「ザ・スイッチ」(2020)

 

殺人鬼と女子高生が入れ替わるホラーコメディをWOWOWオンデマンドで観ました。

 

 

監督はクリストファー・ランドン。予告編はコチラ

 

アメリカのブリスフィールドという町で噂されている伝説の殺し屋「ブリスフィールド・ブッチャー」久しぶりに姿を現して4人の高校生を虐殺する事件が発生。内気な女子高生ミリー(キャスリン・ニュートン)が次の標的になり、殺されそうになるところを警察官をやっている姉に助けられました。殺人鬼は逃走。しかし、襲撃時に殺人鬼が使った凶器"ラ・ドーラ"の魔力により、2人の中身が入れ替わってしまいます。24時間以内にもう一度、凶器"ラ・ドーラ"を女子高生の体になった殺人鬼に打ちつけないと元の体に戻れないことを知ったミリーの運命はいかに・・・というのが大まかなあらすじ。

 

女子高生の肉体を手にした殺人鬼は、学生たちの輪に入って次々とミリーのクラスメイトを殺していきます。一方のでっかい図体のおっさんになってしまったミリーは大親友の女子1名、ゲイ1名を捕まえて、好きな食べ物や好きな男の子を言い当てることで自分がミリーであることを知ってもらうことに成功。さらにミリーの憧れのクラスメイトのブッカーも仲間に引き入れて、反撃を開始します。殺人鬼との戦いをメインにしながら、ブッカーとの恋模様や、父を亡くしたばかりの家族としてのの絆など、ミリーの人間的成長を描いた青春ホラーとなっていました。

 

二人が入れ替わった日は13日の金曜日になっていて、日本以外の多くの国では2020年11月13日(金)に公開されたようです。ヴィンス・ヴォーンはほぼ女子高生モードのままなので、終始、乙女の演技をしています。このまま入れ替われなくなった世界線をずっと見てみたいくらいにハマっていました。入れ替わってしまうミリー役のキャスリン・ニュートンは金髪で目鼻立ちのハッキリした白人の女の子で、彼女をあえてモテないいじめられっ子に設定しているのも面白いです。ミリーをしゅっちゅう怒っている高校の先生役でアラン・ラックも出演。無残な目に遭います。ミリーの親友役の二人との関係性も微笑ましくて、良かったです。

 

監督作としては前作までの「ハッピー・デス・デイ」シリーズほどは面白くなかったかもしれませんが、アイデア一発の設定を飽きさせることなく、最後まで楽しさを持続させているのは見事。「ハッピー・デス・デイ」のキャラとコラボした続編を作るアイデアもあるとか。音やシチュエーションできちんと怖がらせる演出も手堅くあって、ミリーと両想いだと分かったブッカーがおっさん(中身はミリー)とキスするシーンや、憎たらしいキャラの人たちから順番に面白い方法で殺されていく点など、恐怖とユーモアのバランスが絶妙。わりとドギツいゴア描写をポンポンと出てくるので、コワイのが苦手な自分は何度も目を伏せながら観てしまいました。ブラムハウス・プロダクションズの近年の高打率ぶりは目を見張るモノがありますね。