「青い経験 魅惑の家庭教師」(1978)

 

エロチック・コメディのシリーズ第三弾をU-NEXTで観ました。

 

 

監督はミケーレ・マッシモ・タランティーニ。予告編は見つからず。

 

イタリアのとある都市にやって来たルイーザ(エドウィジュ・フェネシュ)。美女を見つけて、さっそくゾロゾロと付いていくおバカ3人組。親父が外科医をやっている2枚目の青年マルチェロの家に下宿するピアノ教師でした。美女登場で色めき立つ周辺の男たち。ルイーザの部屋はマルチェロの部屋の隣。当然のように部屋にドリルでを開けてルイーザ盗撮開始。おっちょこちょいの親友はガマンできずにルイーザの部屋に侵入して襲いかかろうとします。そこへおっさんが訪ねてきます。どうやら、ルイーザの恋人のようです。咄嗟の判断でマルチェロの親友とクローゼットに隠れさせて、おっさんとイチャイチャするルイーザ。そこへマルチェロの母が差し入れにやって来たので、今度はおっさんをベランダに隠れさせます。母親が去った後、次は外科医の親父が部屋にやって来てルイーザを口説き始めます。すると、またマルチェロの母が戻って来たので、親父も身を隠そうとして・・・というお決まりのドタバタを展開。おっさんは市長選に立候補する政治家で、妻がいることを隠してルイーザと遠距離不倫をしていました。そこに突然、何も知らないルイーザが恋人の住む都市に引っ越して来たというわけです。やがて、おっさんが妻子持ちだと知ったルイーザは腹いせにマルチェロを誘惑するのですが、マルチェロが本気になってしまって・・・というのが大まかなあらすじ。

 

魅惑の美女ではありますが、家庭教師ではありません。家庭教師というワードの方が語感がそそるからでしょうか。原題の「L'insegnante viene a casa」は"先生が家にやって来た"という意味のようです。市長選の最中にやって来たルイーザ。愛人の存在がバレてしまっては落選してしまうし、選挙資金を提供してくれている妻の存在が怖いため、おっさんはなにかと理由をつけてルイーザを避けようとしていきます。そんな事情を知らない周囲の男たちは全員ルイーザに夢中になって接近、ルイーザも全員に気がありそうな素振りで対応するので、余計に事態がグチャグチャになっていきます。最終的には、若いマルチェロの情熱にほだされて、ルイーザとマルチェロは結ばれるという強引な終わり方をします。

 

ドタバタコメディの部分は前作よりもかなりマシになっていて、それなりに面白いです。なかでも、前作でも主要人物を演じていた政治家役のレンツォ・モンタニャーニとマルチェロの親友役のアルヴァーロ・ヴィダリのコミカルな演技が光っています。ヒロインのエドウィジュ・フェネシュは前作から一転してショートカットで登場。男全員が翻弄されるのも納得のセクシーさを振りまきます。レオタード姿も披露。もちろん、シャワーシーンも。現在72才で、日本の女優さんだと、いしだあゆみや篠ひろこと同じ年齢です。2010年代ぐらいまでは女優業を続けていたようで、タランティーノのオファーを受けて2007年に出演したイーライ・ロス監督の「ホステル2」でも美貌を保った姿を見せてくれていました。