「ジョーズ2」(1978)

 

大ヒット映画の続編をU-NEXTで久しぶりに観ました。

 

 

アメリカの史上最高興行収入記録を打ち立てた1作目の3年後に作られた続編。

 

ようやくリゾートシーズンに客足が戻ってきた観光地アミティですが、スキンダイビングをしていた男性2名、水上スキーを楽しんでいた母娘2名が行方不明になる事故が起きます。再びサメが襲来したと感じたブロディ署長(ロイ・シャイダー)市長(マーレイ・ハミルトン)に忠告しますが、聞く耳を持ちません。リゾート地のPRの仕事をしている署長夫人エレン(ロレイン・ゲイリー)もサメ出現の噂には懐疑的。ブロディは息子2人に沖に出ないように注意して代わりにバイトするように命令します。

 

海開きしたビーチの展望台から一人で見張りを続けるブロディ。海辺にいた小魚の大群をサメと勘違いして、海水浴客を緊急避難させるために拳銃を乱射する愚行に及んだブロディは、市長や観光協会の怒りを買い、クビになってしまいます。誰もサメの存在を信じなくなった状況下で、ブロディの言いつけを守っていた息子たちも遊びたい盛りの友人たちボートに乗って沖に出ていったその日、集団デートを楽しむ少年少女たちに恨みがあるかのように狂暴なサメが襲いかかる・・・といったのが大まかなあらすじです。

 

冒頭の2つの行方不明となった事件で、サメに襲われている様子が描写されるので、ブロディ署長の言ってることが正しいと観客は知っているため、周りの誰もが信用してくれずに孤立していくブロディに共感してしまう作りになっています。おっさん3人がサメと格闘していた1作目と違い、今回の標的は少年少女だということもあって、小学生の時に観た私は、自分が襲われている気持ちになって怖がっていた記憶を思い出しました。予算も3倍に増えたからなのか、サメの露出を抑えめしていた前作よりも手を替え品を替えて何度も襲ってくるので、サービス精神も前作以上です。最後、1人でサメに立ち向かうブロディもカッコ良かったです。

 

監督はジュノー・シュウォーク。昔はヤノット・シュワルツ表記の方が多かったです。IMDBトリビアによると、1978年のサマーシーズンに公開された今作は前作には及ばなかったものの、続編映画史上最高のヒット作になったようです。ちなみに、1年後に公開された「ロッキー2」(1979)がその記録を破りました。今作のヒットのご褒美として、ジュノー・シュウォークは次回作でタイムトラベル映画の秀作「ある日どこかで」(1980)の監督をすることができました。ただし、撮影中はロイ・シャイダーと監督は頻繁に衝突したようです。そもそも最初に起用された監督(ジョン・D・ハンコック)がクビになって、シュウォークにお鉢が回ってきたようですが、映画会社幹部の彼女だった無名女優を無断で解雇したことが最初の監督がクビになった理由の一つであるようです。

 

出来が悪いと評判の3作目は3Dメガネで劇場公開されていたので、観に行きたかった記憶があります。また、ブロディを亡くしたエレンの引っ越し先を追うようにサメも移動して復讐しに来るという大胆な設定の4作目もキライじゃないです。