「山猫は眠らない8 暗殺者の終幕」(2020)

 

凄腕スナイパーシリーズの第8弾をU-NEXTで観た。

 

 

秋元才加が出演しているということで活躍ぶりを確認してみました。予告編はコチラ

 

中米のコスタヴェルデの大臣が暗殺されます。暗殺された式典会場から遠く離れたホテルの一室から大臣を狙撃したのはユキ・ミフネ(秋元才加)。"レディ・デス"と呼ばれる、ヤクザによって鍛え上げられた凄腕の殺し屋。いきなりの活躍です。しかし、容疑者となったのは、シリーズ4作目から登場していた別の凄腕の狙撃手、ブランドン・ベケット(チャド・マイケル・コリンズ)

 

濡れ衣を着せられてCIAに捕まったブランドンは移送中にロシア人傭兵組織に襲撃されますが、反撃して逃亡。ここでもレディ・デスは遠くからブランドンの命を狙っていて狙撃しますが、かろうじて難を逃れるブランドン。逃げ込んだ先は、父トーマスの家トーマス(トム・ベレンジャー)は1作目からの主人公。これまた凄腕の狙撃者で、現在はモンタナ州の森の中で隠遁生活を送っています。隠れ家を突き止めたCIAの捜査本部はベケット父子のいる森に特殊部隊を送り込みますが、先んじて森に潜んでいたレディ・デスがまたしても登場。次々と特殊部隊を射殺、ベケット父子とのバトルとなりますが、父子二人がかりでレディ・デスをようやく取り押さえることに成功します。

 

CIAの捜査方針とは別に、暗殺の真犯人がいると睨んでいたアメリカ国家安全保障局の捜査官ゼロ(ライアン・ロビンズ)は、独自捜査によって大臣暗殺で経済的利益を得ようとしていた製薬会社の存在を突き止めて、そいつがレディ・デスとロシア傭兵組織を雇って、ブランドンを罠に嵌めて移送中に殺そうとしていたことを解明しますが、その黒幕一派に捕まり、監禁されてしまいます。ようやく真犯人の存在に気づいたCIAはゼロの救出と黒幕の逮捕のために、捕まえたレディ・デスを利用して黒幕に近づいて、ベケット父子&レディ・デスvs黒幕一派の最終対決となっていく・・・というのが大まかなあらすじでした。

 

主役のチャド・マイケル・コリンズは、基本的にずっと逃げっぱなしで父に助けを求めに行く始末なので、今作では頼りない役どころです。元祖主役のトム・ベレンジャー最後にビシっと決めてくれますが、全編にわたってクールな表情で冷静にミッションをこなして活躍していたのは秋元才加でした。目の周りを赤くしていたり、忍者の道具っぽい武器で戦ったり、エキゾチックかつマンガチックなキャラ設定をされつつも、目ヂカラとキレのある動きで大健闘しています。大臣や特殊部隊を抹殺した罪で刑務所入りさせられるかと思ったら、ゼロの手引きによって次回作以降でもアメリカ政府側の秘密兵器として活躍することになりそうな描写で映画は終わりました。

 

監督はカーレ・アンドリュース。マーベルのアメコミ作家としても有名な人のようです。「山猫は眠らない」シリーズは2作目以降、アメリカも含めてほとんど劇場未公開でDVDスルーでの発表(3作目~7作目は未見)となっているものの、アバウトな設定を定期的に起きるアクションシーンで乗り切るという低予算アクションの勘どころを押さえた面白さが担保されているから今でも細々とシリーズが続いているんだと思われます。