前回の記事で、「emptyとvacantの意味の違い」を紹介しました。
この記事は、辞書『スーパーアンカー英和辞典』に掲載された説明を紹介しました。
同じ辞書の「empty」のコラムに、「この席は空いていますか」の英語表現について次の通り説明されています。
「空いている」=emptyあるいはvacantであるが、「この席は空いていますか」を
(X)Is this seat empty [vacant]?
などとすることはできない。
人がいるかいないかは見ればわかるので、わざわざこんな聞き方はしない。
「誰かがとっているか」の意味で、Is this seat taken?と聞く。
日本語の直訳ではうまくいかないといういい例ですね。
また、仕事で日本語を英訳することがありますが、元の日本語文の問題で、正しく訳せないと感じることがあります。
例えばマニュアルを英訳しようとしても(日本語の文には)主語がないことが少なくなく、また実は正しくないと分かる日本語に出会うことも珍しくはありません。
機械翻訳の精度が向上しているのは確かだと思いますが、翻訳する日本語自体が間違っていてはそれは翻訳精度以前の問題です。
文章を翻訳機に掛ける際は、正しく翻訳できる文に直す作業が重要です。