TOEICのリスニングテストの受け方のアドバイスの中で、「これは危険!」と思うものがあります。
その ”危険なアドバイス” は、次です。
「聞きながら、質問文、選択肢を "先読み” しなさい」
これは、録音された英語(問題ストーリー)を聴きながら、「できるだけ書かれている質問や4つの選択肢を先読みしなさい」というアドバイスです。
このアドバイスはお聞きになった、または読まれた方も少なくないのでしょうか。
しかし、このアドバイスには注意が必要です。
質問文や選択肢を先読みする際に、”ぱっとみて意味を捉えられる英語力がある方” には有効かもしれません。
しかし、「リスニングテストは、何を言われているのか聞き取れないことが多い」という方は「(先読みは)やらない方が良い」と考えます。
先読みしながら「この文、この選択肢の単語の意味は、え~と・・・。」と考える時間が必要な方は、先読みは墓穴を掘ることになります。
リスニングで正解を見つけるためには、”書かれていない問題ストーリー” をしっかり聞いてきちんと理解することが大前提です。
ところが、”先読み”に気をとられてしまうと、問題ストーリーのリスニングがおろそかになってしまいます。
先読みした質問文や選択肢が理解できても、その前の”書かれていない問題ストーリー”を理解できていなければ正解を見つけることは当然できません。
選択肢を選ぶ時間になった時に、
「(書かれている)質問文と選択肢は分かったけれど、その前の(書かれていない)問題のストーリーが何の話かよく理解できなかった。」
ということでは正解の出しようがありません。
「聞くことと、別の文を読むことを同時にできます。」
という方であればよいですが、そうでなければ”先読み”は非常に危険です。
別の視点でご説明します。
(書かれている)質問文や選択肢を先読みしようとすると、背景の情報が全くありませんので、
「えーと、この英語の意味は・・・・。」
と考える時間が必要になります。
しかし、”先読みをせずに”、(書かれていない)問題ストーリーをしっかり聞いてきちんと理解すれば、(書かれている)質問文の英語を見た時にその意味が分かりやすくなりますし、4つの選択肢の語句をみた時に、ぱっと見ただけでストーリーに関係のない選択肢が瞬時に分かり、時間を掛けずに正解が見えてくるメリットがあります。
TOEICが、読まれる問題ストーリーも書かれている選択肢も全て ”日本語” だったと仮定しましょう。
日本語であれば、日本人なら多くの人が聞きながら先読みできそうです。
ぱっと(日本語を)見ただけで意味をつかむことができますから。
しかし、英語という外国語となると状況は全く異なります。
先読みするアドバイスを推奨する先生は ”TOEIC 990点” などの高い英語力のある方なのではと想像します。
その様な英語力のある方には”先読み”は有効なのでしょう。
TOEICで900点台後半を目指すような英語力のある方は別ですが、一般的には、
『TOEICのリスニング問題で最も重要なことは、”先読み”ではなく、(書かれていない)問題ストーリーをしっかり聞いて少しでも多くを理解すること』
と申し上げたいというのが私の考えです。