人目が気になるとき | 精神療法士ミミネコのブログ:Let there be light     

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地球が光溢れる場所になることを願って。

最近、人の目が気になって不安になるという症状の人によく会います。


人にどう思われているか気になるから、萎縮してしまい、実力が発揮できなかったり、緊張がとけなかったり、というものです。


人が自分を、能力がないと思っているんじゃないかとか、見下しているんじゃないか、変だと思ってるんじゃないとか。そういう風に勘ぐってしまうんですね。


改めて思うのは、それって、周囲の人を鏡にして、自分自身が自分のことをどう思っているかを映し出しているのだということ。人の視線ではなくて、自分の、自分に対する視線なんですよね。


自分で自分のことを能力がないとか、人とは違って変なやつだと思っているから、そして、それを否定的な要素だと捉えているということ。だから、人もそう思ってるんじゃないかって思ってしまうんですね。


人の思考を読み取っているようで、実は自分の内面の恐れを映し出しているだけである場合が多い。


自分で自分は能力があると自負している、あるいは、たいして能力はないかもしれないけど、今の自分で満足だ、と思っていたら、周囲の目を気にして不安になることは、そうないでしょう。


または、自分で自分のことを普通だと思っていたり、変かもしれないけど、そんな自分も好きだと思っていたなら、やっぱり人目が気になることはさしてないはず。


結局、自分自身の恐れを周囲に投影してしまっているということです。


なんでそうなってしまうかというのは、一概には言えないけれど、親や兄弟姉妹に精神的虐待を受け、「お前はダメだ」というメッセージを受け続け、それを自己評価に取り入れてしまった人とか、いじめなどで自尊心がひどく傷ついた過去を持つ人が比較的そういう傾向があると思います。


不安を解消するテクニックを用いることも大切ですが、根本的にはやはり、自尊心を回復し、自己愛をはぐくむことが、この症状を改善するにあたって、大きなポイントになると思います。