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ショコラのブログ

ブログやら語り。

ファインディング・ドリー、2回目観に行ってきました。
全体的な感想は前回書いたので、今回はハンドリに萌えた話しかしません。
前回書いた内容と被ってるところあるかも。

今さらだけど、一応ネタバレ有り。






①ハンク➡ドリー

ハンクは前作のギルと同じ、主人公(ニモ/ドリー)が捕らえられた先で助けてくれるキャラ。どっちも脱走常習犯。
ただし、両者は真逆。

海に帰りたくて水槽から脱走し、無謀なほどに「きっと出来る」と信じて行動するギル。

海に帰りたくなくて水族館送りになるために脱走し、何かあると脅えて固まってしまうハンク。

前作のギルがかなり好きだったから、雰囲気が似てるハンクには公開前から興味を抱いてたんだけど、観てみたら違う魅力がたっぷりで、どハマりしてしまったわ。

そう、ハンクは脱走する行動力がある反面、臆病なところがある。
タッチプールで人間の子供達の乱暴な手が降り注ぐ中では、怯えて触腕を丸め、
「もう一生ここに隠れてる!」と嘆いてた。
そんな時にドリーは「泳ぎましょう!泳げば逃げられる。」と、彼の触腕を引いて泳ぎだす。
その後、子供に突っつかれて墨を意図せずに吐いてしまい(お漏らし?)、情けない声で謝る彼にドリーは、「大丈夫、誰でもやる事。恥ずかしくないわ。」と優しく言う。



出会ってから前半、ハンクは、いきなり研究所に連れて来られたドリーにとって強い味方で、
利害の一致とはいえ、彼女の健忘癖に振り回されてイライラしながらも、しっかり協力してくれる頼もしい相手だった。

でもタッチプールのシーン辺りから、ハンクの弱い部分が現れ、一方で健忘癖があれど、前向きで行動的なドリーに、彼は引っ張られていく。
それを彼自身が感じたのか、
「此処にいるのはおまえのせいだが、
おまえがいなければ来られなかったな。」
の台詞があるのが印象的。

そしてお互いの目的が果たされて離れるシーン。



ドリーは目指してたオープンオーシャン(両親がいる可能性のある水槽)にたどり着き、
引き換えにハンクに水槽館行きのタグを渡し、お互いの目的が果たされたのに両者とも、少ししんみりした別れ。
「私、あなたの事忘れない。」
「いや、すぐ忘れるさ。
・・・俺はなかなか忘れられないだろうがな。」
ドリーの健忘癖に振り回されてイライラし、さっさとタグをよこせと迫っていたハンクに明らかな心境の変化がある事を感じる。
水族館に行って水槽の中で一人でいたいとか、自分だったら家族の事なんか探さずに忘れて楽しくやると言ってたハンク。
その後のシーンで、再びドリーとはぐれた時にトラックの中で、触腕の先をドリー色に変化させて眺めてたり、
トラックごと海に飛び込んだシーンでは、2本の触腕で彼女を抱き寄せたり、
彼にとって彼女はどんな存在になったのか、本当に微笑ましい。


②ドリー➡ハンク

王様のブランチのインタビューで室井滋さんも言っていたけど、ドリーはハンクと何度も離れたり再会したりを繰り返してるのに、彼の事を忘れない。
マーリンと出会ったばかりの頃は彼の事を忘れ、ニモの名前も頻繁に間違えてたのに、ハンクの事は出会ってから一度も忘れないし、名前も1回を除き、ちゃんと覚えてる方である。

オープンオーシャンに行く時に、パイプから行くように言われた時も、ハンクが大きさ的に入れないから一緒に行けないと分かるや否や、他の道を探そうとする。
ドリーは自身の健忘癖を自覚してるので、誰かについて来てもらわないと困るからだろうけど、ハンクを頼りにしてるようにも考えられる。

そしてドリーは、ハンクには自分の意思をガツンと言えるように思える。
彼女の健忘癖に振り回されたハンクが「家族と離れたのも忘れっぽさのせいじゃないのか!?」と言われてしまい、ショック受けるかと思いきや、「ハート(心臓)が3つもあるなら意地悪言わないでよ!」とキッパリ言い返す。
マーリンやニモ達と一緒にいた時はこんな風に言い返すのは見られなかった気がする。
一方で、ハンクと離れ、マーリンとニモと再会した時には彼の事を「意地悪だけど、本当は優しいのよ。」と、彼の優しさを見抜いている。

水族館行きのトラックの中で、「お嬢さん、今度こそお別れだ。」と言うハンクに、ドリーはまたしてもキッパリと
「クリーブランド(水族館)には行かせない!
あなたは私と一緒に海に帰るの!」と言ってのける。
出会った当初から、彼が海に帰りたくなくて水族館に行きたがってたのを覚えてる上での台詞。
「あなたは私と偶然出会った。素敵な事は偶然起こるの。それが人生ってものよ。」
とまで言って、彼を一緒に海に帰そうとする。
ここでも、ハンクはドリーに引っ張られている。
それでも彼もまんざらではないのか、心境の変化のためか、ドリーに引っ張られる事を強くは拒否しない。
最後は二人で協力してトラックを操り、海にダイブする。
「ハンク、無茶な事頼んでいい?」
「無茶はもう慣れた。」
と言う台詞に信頼が表れてて素敵。


ドリーは親が将来を不安視して泣くほどの健忘癖があるが、彼女ならではの発想や行動力がある。
前半ではマーリンが、今作ではハンクが、そんなドリーの健忘癖に呆れながらも、彼女を認めていく。
前半で、ただでさえ心配性なのに、ニモとはぐれて絶望と混乱に襲われてたマーリンを救ったように、
今作では、ずっと一人きりで隔離されて過ごしたいなんて思ってたハンクにとって、彼女はある意味、自身の生き方と心境を変えた救いだったと思う。