池田湖から県道28号で開聞岳方面へ、山を越えると平坦な道。開聞十町の田んぼを見下ろす場所に年期の入った田の神さぁ。
それにこれも田の神さぁかな?白い布袋様がおにぎりを持っているような像があった。
さらに進むと日本最古の井戸があった。豊玉姫が使っていたとか。
海神の娘である豊玉姫は、海幸彦の釣り針を探しに来た山幸彦(彦火火出見尊ひこほほでみのみこと)の妻となる神様である。そう言えば青島神社は彦火火出見命が海積宮から帰還した際の御宮居の跡で豊玉姫も祭られている。また、豊玉姫は浦島太郎伝説の乙姫のモチーフになった神様でもある。
立て札によると、豊玉姫が水を汲みに来た際に山幸彦と出会った場所ということになる。
かいもん山麓ふれあい公園に寄ってみることに。途中、天の岩屋供養塔群があった。
室町時代から江戸時代の板碑と五輪塔が建っている。1頭の鹿が来て法水をなめると、鹿の口から女の子が生まれ、瑞照姫と名付けられた。瑞照姫は,後に天智天皇の后になったとのこと。
かいもん山麓ふれあい公園は日曜日とあって賑わっていた。開聞岳登山口まできたが、クリアな姿で山を見ることはできなかったが、堂々たる山容である。
15時40分長崎鼻着。お土産店が軒を連ねている。入り口には、福蛙、福亀、田の神の像が鎮座している。
浦島太郎伝説があり、龍宮神社が置かれていて祭神は、豊玉姫である。祭殿も竜宮城っぽい。
竜宮伝説発祥地とも言われ浦島太郎と亀の石像もある。男性は左側から2回まわり、女性は右側から2回まわりこの亀をなでると願いが叶うとか。
長崎鼻灯台。手前にはハートと「恋する灯台」と書かれた標識。
灯台の先は荒磯、風が強い岩にくだける波は某映画会社のオープニングのようであった。
ここはウミガメの産卵地にもなっていることから、浦島太郎伝説に紐付けられたとも考えられるが、浦島太郎のモチーフになった山幸彦が青島から船出して、上陸したのがこのあたりで、日本最古の井戸で豊玉姫と出会ったのではないだろうか等と繋げて考えてみた。ここから見る開聞岳もいい。
ここは、自生しているソテツの北限地でもある。
県道242号から国道226号に乗り換えて指宿温泉へ。途中に鰻池温泉の看板が、ここから、山の方に行くと鰻池があるらしい。時間が下がってきているので悩んだが、行ってみることにした。かなりの上り坂の先に鰻池があった。こちらも池田湖と同じカルデラ湖で、直径1.3km、水深61m、周囲約4kmである。大うなぎが獲れたことからこの名がついたと言われている。観光地化されていない分、池田湖より神秘的な感じがした。
国道に戻ると最後の山越え、ひさしぶりにトンネルを抜ける。下りに入ると指宿の町が見えてきた。
18時民宿「指宿静香」着、表示がなければ、ただの民家。 庭には洗濯物が干してある。どうも留守のようだ。とりあえず、予約サイトにある携帯電話の連絡先に電話して見ると買い物中とのこと。 予約では19時着予定にしていたから仕方ない。
待っている間、指宿ニャンコ発見。3兄弟のようだ。うち一匹が写真撮影に応じてくれた。
ほどなく、女将さんが5歳の娘を連れて戻ってきてくれた。ここに泊まるとなるとずいぶん気を遣いそうだと心配していたら、部屋は離れにあるとのことで案内してもらう。二階建ての民家だが、中は仕切られている。案内されたのは2階の2間続きの部屋。広くてきれいである。部屋の鍵は数字を合わせて開ける南京錠。番号を忘れたら入れなくなる。ちなみに女将さんは中国の方で、日本人と結婚しているとのこと。
宿に共用のお風呂があるが、せっかくの指宿なので、温泉に行くことにした。立派な建物の砂むし会館「砂楽」はお客さんも多くパスして、元湯温泉へ。指宿温泉発祥の湯とも言われ、 昔ながらの風情ある木造建築である。お風呂は熱湯とぬる湯があり、塩味の湯。泉質は塩化物泉で美肌効果の高いメタケイ酸を多く含むとのこと。地元の人ばかりでイカが釣れたとか、漁船がいかれたとか話していた。温泉の正面には、オープンテラスの居酒屋と言うのだろうか、やはり地元の人がビールを飲んでいた。
帰りにスーパータイヨーで鶏飯と焼き鯖すし等購入。スーパーの近くの公園では数匹の猫達が遊んでいた。
女将さんの話では今日のお客さんは筆者の他2階に一人、1階に仕事で泊まる人たちで、ほぼ満室とのこと。1階からにぎやかな中国語の会話が聞こえてきた。
本日の支出は宿泊代4,000円(2025年は4,500円程度)、食費等1,038円、入浴料350円
合計5,388円 388円の赤字