涔 ひっそりと 潜めて窺っていたのに 大きな音がして 思わず声が出た 刺された痕が疼く 違う逆だ 顔だけ出して まあるく沈む ゆっくりと くらい水の底へ あわ粒は無限 寄る辺なく絡まる なにか欠けて きらりと落ちる 空へ逃げる 吸い込む愛は刹那 拒みつづけた 夢の流れ あちらこちら もう食べられない