結局、えりぃの紹介してくれるという人とは土曜日に会うことになった。

平凡な一週間も過ぎ、今日は土曜日。
興味ない、とは言っても、一応『お客さん』と会うわけなので、私にしては珍しく化粧をし(そもそも高校では規則で化粧をしてはいけないことになっている)、滅多に着ないワンピースを着て(タンスの匂いがちょっとする……)、髪も巻いた。
髪を巻いていると、姉が洗面台へ来た。
私を見るなり、驚いた表情で

「なぁにその格好!?まさか、デート!?あんたが!?ねぇ……」

姉は手に持っていた麦茶のペットボトルのふたを開け、飲み始めた。
おそらく姉も、今日の『正真正銘の』デートのためにおしゃれをしようと洗面台へ来たのだろう。

「私が土日暇なの知ってるくせに 笑。
どちらでもいいよ。本当に聞いてくれたんだね。ありがとう。」

今頃、えりぃはまだ寝てるだろうか。

あるいは、まだ彼氏さんとラブラブ……それはないか。
考えたくもない。
送信完了の画面を確認して、携帯を閉じる、私は今度こそ二度寝をしようと目を閉じた。
さすが、行動力のえりぃ。まさか本当に(しかもこんなに早く)聞くとは思わなかった。
えりぃに話を持ちかけられた時は、そりゃあ悩んだ。私には必要ないんじゃないか、とも思った。迷った理由の一番は、えりぃに迷惑をかけたくない、という気持ちだった。
だけどもう、迷っている理由もなくなった。

えりぃが、私のために彼氏さんに聞いてくれて、彼氏さんも私のために(厳密にいえばえりぃのために、だとは思うけれど)セッティングしてくれる。
人にいろいろさせておきながら、断るわけにはいかない。

まだ外は薄くらい。えりぃが起きているとは思えなかった。
少し時間は早いけど、えりぃに返信した。私が起きなかったように、えりぃもメールでは起きないだろう。