しばらくこのブログの更新を休んでおりましたが、また気持ちを変えて思うところを書き連ねていこうと思います。

ペタをくださった皆様、ありがとうございます。


ところで、私のバイクにもう1台、新たな愛車が加わりました。

今まで私が見向きもしなかったジャンル、ビッグスクーターのYAMAHA TMAXです。


The Bike Window! ZX-12R アフリカツイン


以前は、バイクはマニュアルでギアチェンジしてこそバイクだと思っておりました。

クラッチも無くリアブレーキを左手で操作し、アクセルを捻れば前に進むだけのスクーターは便利でこそあれ「バイク」というジャンルとは別のものだと思っていたのです。

「バイク」じゃなきゃ何なんだよ・・・ と思われるかもしれませんが、やはりそれは「スクーター」という別の乗り物(移動道具)だと感じていたのです。


ですが・・・ 私の認識が甘かった


ふらりと寄ったHONDAの店で、勧めらるままに試乗したFAZEの滑らかな走りに驚きました。まるで地上から浮いてるかのようにスムーズに走る別世界の乗り物に思えたのです。

250cc単気筒エンジンならではの微振動も無く、アクセルを開けた分だけ軽やかに進む快適性の虜になってしまいました。


「バイク」とは別の乗り物だからこその、全く新しい楽さを発見した瞬間でした。

僅かな試乗の時間はあっという間に過ぎてしまい、FAZEをバイク屋に返すのが惜しくてたまりませんでした。

今まで食わず嫌いでいたことが後悔されてたまりません。



The Bike Window! ZX-12R アフリカツイン


何としてもビッグスクーターを手に入れたい。

かといって、現在持っている ZX-12R や アフリカツインを手放すのは惜しい


到達した結論は「中古で買い増し」でした。

ちょっと無茶かもしれませんが、まあ、充実したバイクライフを満喫できるのであれば、タバコの本数を減らしてでも手に入れる価値はあるのです!


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【 Force V4 】

私が初めて鈴鹿8時間耐久オートバイレース(通称 鈴鹿8耐)を観に行ったのは、1986年の第9回大会でした。HONDA ワイン ガードナー&徳野組と、YAMAHA ケニー ロバーツ&平忠彦組が、鈴鹿8耐史に残る壮絶なバトルを繰り広げた第8回大会の翌年です。

初めての鈴鹿は、メーカーやスポンサーの賑やかなイベントと、全国から集まるバイクファンの熱気で溢れかえっていました。

そんな中で、前年に優勝したガードナーとペアライダーのドミニク サロン組は、デビューしたてのVFR750F(RC24)をベースにチューンを施したRVF750で、オープニングラップから一度もトップを譲ることのない完全無欠の勝利をおさめました。


左:1985年優勝のワイン ガードナー(ペアライダーは徳野政樹)

右:1986年優勝のドミニク サロン(ペアライダーはワイン ガードナー)


トップを走る姿を8時間も見せられ続ければ、初心者の私にもRVF750=VFR750Fのポテンシャルの高さが身にしみるように判ります。2人のライダーの背中や、HONDA のブースに描かれた「Force V4」の文字が、速さの象徴として頭に刷り込まれました。

【 パニアケースを背負わされ 】

VFR750F(RC24) を凄いバイクだとは思っていましたが、欲しいという気持ちがすぐに湧いたわけではありませんでした。
GSX-R1100 と RH250 の2台でバイクの楽しさは満喫していましたし、2台のうちのどれかと VFR750F が取って代わるものでもないと思っていました。

とはいえ、高速道路をメインにした長距離ツーリングには最適のバイクだろうな、日帰りのタンデムツーリングでも疲れが少ないかもなどど、VFR750F を買った時の自分を想像して妄想ツーリングを楽しんだり。




VFR750F の発売から2年程経ったある日、何気なくHONDAのウイング店を冷やかしに行ったとき、店頭に並んでいた VFR750F の値札が目にとまりました。

定価よりも15万円以上も値引かれたディスカウント価格が書き込まれていたのです。しかも、クラウザーのK1パニアケースとセンタースタンドがサービスで付いてくるというものです。


鳴り物入りでデビューした VFR750F も、レーサーレプリカブームとリッターバイクブームに翻弄され、HONDAの思惑とは裏腹に不人気車としての扱いを受け初めていました。しかも、V4スポーツバイクとしての本来のポジションを、限定プレミア車のRC30(VFR750R)に奪い取られてしまっていたのです。


厄介者扱いの VFR750F は、K1パニアケースとセンタースタンドのオマケを付けられて、ツーリングバイクとして引き取り手を捜しているような状態でした。


す・・・ 鈴鹿のForce V4 が・・・ よし!オレが買ってやる!


決してバーゲンプライスに引かれたわけではなく、さりとて義憤にかられたわけでもなく、一晩考えたあげく長距離快適ツーリングマシンとして購入を決意しました。




翌日、ウイング店に行って見積もりをもらおうとしたとき、店の人から「すみません・・・ 手違いでK1パニアケースが入ってこなくなりました」とのこと。

「ええ~っ!」ちょっと落胆しましたが、すかさず店の人が「その分、さらにお値段を引きますので」とのこと。

それほどパニアケースには拘っていなかったので逆にラッキーでしたが、軽率に喜ぶのも如何かと思い、しぶしぶ妥協したような表情を作りました。

(鈴鹿8耐優勝マシンにパニアケースってどうよ? と思っていたので、それで安くなるならノンプロブレムです!)


【 V4エンジン 】

VFR750F(RC24) は、1986年に次世代のスポーツバイクとして VF750F の後継マシンの位置付けで発売されました。並列4気筒エンジンの人気が高まる中、V4エンジンならではのメリットを前面に押し出してのデビューでした。



VFR750F の先代モデル VF750F


V4エンジンは並列4気筒エンジンと比べ、以下のメリットがあります。

エンジンで最も重いシリンダヘッド部が2箇所に別れるため、エンジンの重心位置と実際の最重量部との距離が短くなる。

それによりバイク全体としてのマスを集中させることが出来る。
→運動性の向上

クランクシャフトが短い(並列4気筒の半分)ため、クランクのジャイロ効果による影響を受けにくい。
→運動性の向上

エンジン幅が狭い(並列4気筒の半分)ため、深いバンク角を得ることが出来る。
また、空気抵抗による高速走行時のロスが少ない。
→運動性と最高速性能の向上

メリットは全て運動性能の向上に結びついています。当時のHONDA は、V4こそスポーツライディングに最適なエンジンであるとの信念を持っていて、そのエンジンを積んだVFR750Fは、新世代のスポーツバイクとしてPRされていたのです。並列4気筒エンジンのCBRシリーズは、フルカバーのカウルに身を包んだ、快適な高速ツアラーとしての位置付けでした。

(市販車のラインナップを見ると、今とちょうど逆ですね)


【 カムギアトレーン 】

VFR750Fに搭載された新設計の水冷式V型4気筒エンジンは、カムシャフトの駆動がチェーン方式ではなくギア方式(カムギアトレーン)となっています。チェーンのようなフリクションロスもなく、高回転域においても正確なタイミングでバルブを駆動出来ます。



左:チェーン式駆動  右:ギア式駆動(ギアトレーン式)


ですが、チェーン方式と比較し、ギア方式にも欠点があります。


○ クランクシャフトからシリンダヘッドまでをギアを組合せながら動力を伝達するため、高い加工精度が必要になる

○ アクセルをオフにしたときにギアのバックラッシュ音が出る

VFR750F ではそれらの問題を以下の方法で解決しています。


○ 組み合わせたギアを、カセット式のようにハウジングにマウントしてからエンジンに取り付けることで、エンジン本体の組立て精度の影響を受けにくくする。

○ ギアを2枚重ね合わせ、お互いが回転方向に対して反発しあうようにバネを組み込むことで、バックラッシュの発生を抑える。(せらし機構)


カムギアトレーンの欠点をHONDAならではの技術とアイデアで克服することで、VFR750F のアイデンテティであるV4エンジンに付加価値を持たせ、リッタークラスにひけを取らないスポーツバイクとして世界を席巻する「予定」でした。


【 新!アルミフレーム 】

それまでのアルミフレームは SUZUKI の RG250Γ や GSX-R のように、スチールのダブルクレドールフレームをアルミ化しただけのようなもので、剛性面で頼りなさそうな感じがしました。


しかし VFR750F のフレームは、ステアリングヘッドとスイングアームのピボットを一直線に結ぶ構造で、前年にGP500 でタイトルを取ったフレディ スペンサーの NSR500 の設計コンセプトを取り入れています。
無駄のない理にかなったレイアウトだということは見てすぐに判ります。機能的に設計されたデザインって、それだけで美しく凛として見えますよね。これこそが「機能美」でしょうか。


1985年のスペンサー用NSR500


直線的なフレームのラインと見事に調和したカウルの輪郭、それでいてエッジは丸みを帯びていて、それまでのバイクにはない気品のようなものを感じました。
でも逆に、無骨さを排除したデザインが纏まり過ぎているのが、スパルタンさや力強さに欠けている印象を受ける理由かも。


【 独特のV4サウンド 】

V4エンジンであることを最初に感じるのは、その独特の排気音です。

並列4気筒エンジンは、クランク軸が2回転する間に180度間隔で各気筒が燃焼する等間隔爆発です。

一方、V4エンジンの爆発間隔は、Vバンクの角度や設計にもよりますが、VFR750F の場合は90度・270度・90度・270度で燃焼する不等間隔爆発です。

そのため、爆発音が綺麗に繋がらず、V4エンジン独特の篭ったような排気音となるのです。




好みにもよりますが、一般的には並列4気筒エンジンのような、突き抜けるような澄んだ音を好む人が多いと思います。HONDA もそのことは承知の上でV4エンジンを採用しているようで、レースで勝利を重ねれば、V4の音こそ高性能のシンボルとして広く受け入れられると思っていたようです。

(実際には、エンジンが高性能か否かと、音の好みは別のようでした)


【 ハンドリング 】

取り回しは750ccクラスとしては軽く感じます。ハンドリングについてもそれは同じで、狭い路地での小回りもキビキビとしたメリハリのある切り返しが出来ます。GSX-R1100ではそれが難しく、自分が下手だからかと思っていましたが、バイクの性格にもよることが判って少し安心しました。

このハンドリングの特性が、V4エンジンによる集中したマスによるものなのか、フロント16インチタイヤによるものなのかは判断しかねます。おそらく、両方の相乗効果なのでしょうね。




高速安定性は素晴らしく、それでいてレーン変更などの切り返しも違和感のないものです。決して粘るような安定性ではなく、真っ直ぐなら真っ直ぐ、曲がるなら曲がるといった素直な安定性と言えると思います。


【 バックラッシュ音 】

カムギアトレーンによるバックラッシュを、せらし機構により防いでいると書きましたが、それでもやはりバックラッシュによる高周波音がエンジンから聞こえます。

でも、私にはそれが不快なものとは感じませんでした。むしろ、ハイメカニカルな心地よい音として楽しんでいた程ですし、今でもあの音が懐かしいです。


【 推定馬力 】

VFR750F は国内販売車ですので、180km/hで速度リミッターが作動します。4気筒のうち2気筒の点火がカットされますが、それでもアクセルを開け続ければ残り2気筒で加速を続けます。VFR375Fとなりながらも、メーター読みで220km/h程までは最高速が伸びました。


速度リミッターのカットは簡単で、車体後部の結線を1箇所外すだけでOKです。その状態だと最高速は250km/h弱まで伸びるようです。

(併走したGPz900Rでのメーター読みで確認しました)




カタログには一応、最大馬力77psと記載されていますが、当時のスポーツバイクは実際は公表値を上回っているのが暗黙の了解でした。

他の逆輸入車と乗り比べた上で私が推察する VFR750F の最大馬力はズバリ! 95psぐらいかな?(ハズレていたらすみません)



輸出仕様のVFR750F(インターセプター)


【 不人気車なのに売上げ No1 】

レーサーレプリカ全盛時代の中、VFR750F は不人気車ともいえる扱いでした。鈴鹿8耐で優勝したベースマシン(実際のレース車は殆ど別物ではありますが)でありながら、パニアケースを付けてのディスカウト販売は、HONDA 自身も想像していなかったのでは。


でも、不思議な現象が度々起こったのです。

不人気車ながら、大型バイク部門の月刊販売台数で VFR750F がトップになることがありました。VFR750F ブームが遅れて来たのか!と思いましたが、実は主な購入者は警察でした。




1987年型の輸出仕様車が警察仕様の改造(無線機、拡声器、赤色回転灯、速度計測装置)を受け、白バイとして全国の警察に配備されたのです。

最大馬力が輸出仕様車のままかは不明ですが、国内自主規制値に合わせる必要もなさそうなので、おそらく100馬力超なのかも。


白のヘルメットに青のジャケットで乗っていると、前を走っている車が急減速をすることが度々ありました。危険なので、VFR750F に乗るときは、赤のジャケットを着るようにしていました。(黒のジャケットでもよく間違えられます)


【 私のバイクはF! 】

VFR750F がデビューして1年程経った1987年8月、身内のHONDAからVFR750Fのライバル車が発売されました。RC30 の形式名が殆どそのまま車名ともなっているVFR750R です。


前年の鈴鹿8耐優勝マシンと寸分違わぬそのスタイルと、コスト度外視の高価なパーツを惜し気もなく装備された RC30 は、究極のスポーツバイク、路上のレーシングマシンとしてセンセーショナルなブームを巻き起こしたのです。

車両価格1,480,000円の値段自体も国内販売車としては衝撃的で、バイクに興味の無い人にも「140万円もするバイクがあるんだって」と知れ渡るほどでした。



VFR750R(RC30)


知人との会話で何のバイクに乗っているかの話題になると、「VFR750? あの140万円の!」と誤解されることもしばしば。

「違う、それはVFR750R! R! 俺のはVFR750F! Fだよ! F!」と説明しても、「1文字しか違わないんだから、殆ど同じでしょ」と納得しない様子。


バイクに興味の無い人には、車と違ってバイクは1文字違うと似ても似つかぬ別のバイクと言うことが不思議なことのようですね。

(思い返してみれば、私自身もバイクに乗る前はそうでした)


【 オンリーワンとしてのVFR 】

一時代を飾るブームを作るバイクとはならなかったものの、VFR750F のスポーツ性能と長距離ツアラーとしての使い勝手の良さは、世界中の多くのバイク乗りから支持されています。爆発的な人気こそ無いものの、VFRをオンリーワンのバイクとして求める多くの人に対し、HONDA もモデルチェンジを重ねながらVFRを進化させてきました。


V4エンジンにはV4なりのメリットがたくさんありますし、それを生かした車体設計の見直しを繰り返すことで、「人気」ではなく「信頼」を勝ち得てきたように思えます。



現行モデルのVFR


これからもVFRは進化を止めないでしょうし、いつかまた私自身もV4エンジンを楽しむ機会がくるかもしれません。

これからの進化が楽しみですね。


--------------- 主な諸元 -------------------------


車名:VFR750F
形式:RC24


全長×全幅×全高:2120mm×730mm×1170mm
軸距:1480mm
シート高:785mm
乾燥重量:199kg


エンジン型式:水冷式4サイクルV型4気筒
排気量:748cc
最高出力:77PS/9500rpm
最大トルク:6.5kgm/7500rpm


燃料タンク容量:20L
タイヤサイズ 前:110/90-16
タイヤサイズ 後:130/80-18


発売年:1986年(購入は1987年)
定価:849,000円


-------------- 1987年のヒットアルバム --------------------


1位 荻野目洋子:『ノン・ストッパー』
2位 松任谷由実:『ALARM à la mode』
3位 中森明菜:『CRIMSON』
4位 サウンドトラック:『トップガン』
5位 マイケル・ジャクソン:『BAD』


最近、1日ごとに冷え込みがペースを増してきたようですね。関東地方のバイク乗りも、着実に秋装備から冬装備へとバイクウェアが切り替わりつつあるようです。


そういえば、バイク用の防寒装備も、この20年で劇的に進歩しました。特に1980年代の後半に、バイク用インナーウェアとしてフリースが登場したのが、私的に「バイク防寒史」を振り返ると、大きな出来事だったかも。

今でこそフリースは誰でも普通に着る冬用のウェアですが、当時はまだ殆ど知られてはいなかったのです。


私のバイク用防寒対策を、なにかの参考になればと思い紹介してみます。

いろいろなバイク雑誌に様々な冬用ジャケットや防寒ノウハウが載っていますが、私がいろいろ試してみて感じたことをまとめてみました。


私の場合、防寒の基本対策は3つです。


1.外からの風を絶つ

2.ウェア内の水分を遠ざける

3.厚着をしない


上の3つについて、順番に詳しい内容を紹介いたします。

(あくまで一個人の経験上のノウハウです!)




【 外からの風を絶つ 】

一番外側に着る防寒ジャケットの役目は、まず第一に外からの風をシャットアウトすることにあります。そのために必要な最低限の機能は


・防寒ジャケット表面の素材(アウターシェル)が風を通さない

・首元、両手首、腰回りから風が入らないよう、きちんと閉めることが出来る


どんなに良い防寒素材も、外気がウェアの中に入っては意味が無くなります。防寒素材そのものが発熱するわけではなく、その中に暖められた空気をより沢山溜め込みながら、素材内の空気を断熱材とすることで保温するようになっているからです。


今の防寒ジャケットは殆どそのような構造になっていますが、中にはデザイン優先なのか、不十分なものもあるようです。これではウェア内部に冷気が入り込みますし、せっかくウェア内部に溜め込んだ体温で暖められた空気も逃げていきます。



SIMPSON ウィンタージャケット(個人的にこんな感じがいいかも)

逆に言えば、高価な最新ハイテク素材の保温素材を使っていなくても、防寒ジャケット表面や首元、両手首から風が入らなければ、そこそこ暖かくバイクに乗ることが出来るのです。


注意したいのは、首周りがきつ過ぎると、バイクに乗っているときに斜め後方の安全確認に支障が出る場合があることです。

首周りのフイット感と安全確認動作のしやすさを、試着した際に確かめることが大切かもしれません。



左:GOLDWIN GWS ネオ ユーロ エクストリームジャケット

右:elf ウインターブルゾン


【 ウェア内の水分を遠ざける 】

外気そのものの寒さに加え、ウエア内部の水分(気体化した汗など)が冷えることで体感温度はいっそう下がります。 人間は生理上、どんなに寒い状態でも僅かながら発汗していますので、その気化した水分が冷えれば寒さの相乗効果が出てしまうのです。

特に木綿などの保水性が高い繊維で出来た服を防寒ジャケットの下に着てしまうことは、かえって体感温度を下げてしまう逆効果となりかねません。



GOLDWIN ウインドストッパーエアロフリースフルジップジャケット


その点、化学繊維で出来たフリースは保水性がほとんど無いので、気化した水分を繊維内に溜め込むことはありません。 保水性が無いと蒸れるのではと心配されるかもしれませんが、そこがフリースの素晴らしい点で、毛細管現象によって水分を繊維の外側へと透過させる働きがあります。つまり、ウェア内の水分を肌の表面から遠ざけ、外の防寒ジャケット側へと押しやってくれるのです。


【 厚着をしない 】

上の「ウェア内の水分を遠ざける」でもふれましたが、寒そうだからといって綿のトレーナなどを重ね着してしまっては、そえだけ水分を蓄える容量を増やすことになります。着た直後は繊維の間の空気の層で暖かさを感じますが、バイクに乗り続けると含んだ水分が冷やされ、やがて寒さを感じることとなります。


また、厚着はバイクに乗るときに窮屈さを感じますし、それが疲労感にもつながります。外気温に応じて重ね着するなら、インナーベストなどの化学繊維で作られたウエアなどの最小限のものにしたほうがいいと思うのです。



左:GOLDWIN 光電子サーマスタット ヘビーウエイトロングスリーブシャツ
右:GOLDWIN ウインドストッパーエアロフリースハイネックシャツ

また、薄手の化学繊維で出来たアンダーシャツとズボンのセットを下着の上から着れば、水分を吸収することなくフリースの繊維層の外側へ送り出してくれるので、保温効果も高いです。


【 冬こそバイクを楽しむ!】

バイク乗りによって防寒ノウハウは違うでしょうし、私が書いたものよりもっと素晴らしい効果のある方法もあるはずです。ですが、みなさんが防寒ジャケットを選ぶ時に、少しでも参考になれば幸いです。


冬は夏みたいに、不快な汗を流しながらベタついた肌に埃や排ガスを付けながら走る必要がありません。上手く工夫すれば澄み切った空気の中を、寒さを感じずに快適に走ることの出来る季節でもあります。


冬の寒さをシャットアウトしてバイクを楽しみましょう!


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