先日、金融機関の担当と上司が来社した。
新年度となり今期の融資方針の説明がメイン。
こことは親しい関係を構築しており、弊社顧客の物件購入の融資の申し込みの取次を行うことも多い。
彼らにとっても弊社は儲け話を持ってくるおいしい取引先なのだろう。
だが先月、ちょっとした事件があった。
ある顧客の買い付けの融資を取り次いだら否認されたのだ。
理由を聞くとその場では明確に返答をしない。
だが後で内々に、ということで返ってきた答えが「反社会的勢力排除ルールに抵触する疑いがある」とのこと。
買主は問題ないはず、。。。。
では売主だろうか?
それとも物件の近隣の問題だろうか?
だが詳細は明かしてもらえなかった。
この件を俎上に出すと上司が「そこは今期、ルールがもっと厳しくなります」と明言。
ますます取引における「反社会的勢力チェック」は厳格になるそうだ。
同業者が同じ体験をしている。
ある物件を持ち込んだら融資はダメと冷淡な反応。
理由を聞くと「近隣に暴力団事務所がある」
確かにある。だがかなり離れている。
直線距離で800メートルほど。
昔はよほど距離が近くて構成員が頻繁に姿を見せる等でなければ融資はそれほど問題なかった。
想像以上に厳格化されているようだ。
なぜこんな話をしたか?
今、世間ではこういう「反社会的勢力排除」の動きが徹底され、かつ以前よりも厳格化している。
理由は簡単で、そういう輩と関わりを持つ団体や人を根絶しようというもの。
関わると株主や監督官庁からも厳しい指弾を受ける。
そしてなによりも長い付き合いを要求されることがある。
それは避けたい。
なので、それに該当すれば銀行取引も断られるし、不動産取引やさまざまな商取引から締め出される。
ペナルティは大きいのだ。
もし婚活で知り合った相手方、あるいはその関係者・親族にそういう輩がいたらどうする?
成婚退会しました → 親に挨拶に行きました → 結婚しました → 相手の弟が反社会的勢力の一員でした。。
こういうケースの場合、この人は住宅ローンが借りれない可能性がある。
この「反社会的勢力の人」に認定されるハードルが下がってきていると感じさせられる。
先述の暴力団事務所の件もそうだし、同業者や金融機関の人から漏れ聞こえてくる最近の取引事例を検証すると明らかに認定の基準が下がってきている。
端的に言えば、昔ならグレーでセーフでも今はアウト、ということ。
やくざではなくても半ぐれ、犯罪者、。。。こういった属性の人間はアウトとなる可能性が高い。
そういう基準に抵触する人を関係者や親族に抱える人と結婚したら、下手するとあなたも「反社会的勢力」の一味だと「認定」されてしまう。
それはとても高いリスクだ。
あなただけでなく親兄弟や親せきにも累は及ぶからね。
離婚だって簡単じゃないよ。
それまで温厚だった相手方が突然豹変して「誠意を見せろ」とすごむ。
手切れ金は高く付く。
みなさんが思うほど簡単ではない。
連盟系相談所は「結婚」という「取引」に関わる「リスク」に触れようとしない。
「成婚第一主義」なので、とにかく成婚退会して欲しいのが本音。
そうすれば成婚手数料も入るし、成婚率もアップする、所属する連盟からは表彰される。
一方、成婚しなければさして儲からない。
同業者同士で熾烈なライバル意識を持ち、「優績相談所」というお墨付きが欲しい彼ら彼女らは基本、成婚の障害になることはしたがらない。
ではどうすればいい?
婚活者ができることとしては、真剣交際に入る際「釣り書き(身上書)」を取り交わすことだ。
ここで相手の家族の構成メンバーや氏素性に関する情報を入手し、できる範囲で「調査」すること。
なに、名前をネットで検索すればいいんですよ。
「○○ 逮捕」とかね。。。
その程度の探りを入れるだけでもヒットすることは珍しくない。
金融機関はもっと幅広く正確な情報網を持っている。
なにせ警察OBだのを顧問として採用しにらみを利かせてもらってるんで。。
だがそうでない個人でやれることは限られる。
それでも必ずやっておくことだ。
紙でもらう、というところがミソ。
後で裁判になった際、重要な証拠となるから。
あまり詳しくは言えないが、信じておいて損は無いよ。
この業界は監督官庁も存在しないのである意味野放しの状態。
だからこそもっと婚活者が知恵を持たないとトラブルに巻き込まれる。
相談所のカウンセラーと称する男女は社会人としては低レベルの人が多いのでトラブル予防を期待すること自体ムダ。
「結婚したら幸せになれる」なんて煽るけど、それは「良い人とすれば」の話であり、適性を欠く「欠格者」と結婚すれば地獄が待っている。
自分のことは自分で守る。
これしかないんですよ、何事もね。
追記:
相手が高齢であるほどこの調査は徹底すべきだ。
特に一見して容姿も普通で学歴等属性も問題ない場合、この人はなぜ相談所で婚活しているのか?という視点は保持して頂きたい。
実は学歴は結婚の適性の有無とは関係ない。
高学歴でも詐欺等の犯罪の前歴があることは珍しくない。
以前、関西で結婚相談所で出会った男性を毒殺し財産を奪ったKという女がいた。
~ 以下判決文より抜粋 ~
被告人は,結婚相談所で知り合った被害者らが,被告人のことを,将来を共にする配偶者,あるいは多額の金を貸す間柄として信頼していたことを利用し,シアン化合物を事前にカプセルに入れて,健康食品などと偽って服用させており,その手口は巧妙かつ卑劣である。
シアン化合物は少量でも死に至る猛毒であるから,その犯行は人の生命を奪う危険性の高いものであるし,被害者らへの強固な殺意の下,事前に計画,準備した上で各犯行に及んでいるのであって,犯行態様は悪質といえる。 (京都地裁 H29 11)
被告人であるKが、遺産取得や債務を免れる目的で、夫(内縁の夫も含む)や知人ら4名にシアン化合物を飲ませた連続毒殺等事件で、殺人3件及び強盗殺人未遂1件の合計4件が約6年間という短期間に反復して行われた事件だ。
このK,九州の名門公立高校出身(偏差値70)。そして大手企業に就職している。
これだけ見ればまともに見えるがカネに汚く毒を飲ませて男を殺し財産を奪うと言うやり方で複数人を殺害した。
低学歴の人ほど学歴や昔所属した会社の名前で簡単に人を信用してしまう。
だが、そんなものは人を判断する際にはたいして役に立たない。
この女には死刑判決が下され最高裁で刑が確定したが。こういう人間がいるってことも忘れずにね。
第二、第三のKが出現しないと断定できる根拠はどこにもないのだから。。