笑点のこと

歌丸師匠が司会最後となる回を観た。
普段観てないので、特別な気持ちは抱いてないのだが、ここのところやたら笑点メンバーがいろんな番組に出ていたので、やはり国民的出来事だったのだろう。
歌丸師匠の落語は円朝噺を何度か聴いていて、故円生を思わせるほど上手い人だし、テレビでの軽妙なやりとりで分かるように、生れながらの芸人だ。
他のメンバーにしても笑点以外で落語の高座を聴いているので、その実力はよく知っている。
個性の異なる噺家がこれだけ揃えば、そりゃあ番組として面白くないはずがない。
それぞれを落語国の住人に当てはめれば、異論はあるだろうが、小遊三が熊さん、好楽が八つぁん、木久扇が与太郎、楽太郎がご隠居、昇太が甚兵衛さん、たい平が若旦那というところか。
歌丸は普通ならご隠居さんなのだろうが、インテリの座を楽太郎にしたので、大家さんにしておこう。山田隆夫は定吉。
これからも昇太の司会で新しい形ができていくことだろう。
でも観るかといえばたぶん観ない。
なぜなら、大喜利はイッポングランプリで特化してしまったので、笑点では緩くて笑えないのだ。
それに高齢化しすぎた。
特に山田隆夫はもう勘弁してほしい。
新メンバーも気になるところだが、入れ替え可能な席にして才能のある若手の紹介に努めてくれないものだろうか。